平成26年第3回定例会 意見書・決議文

東日本大震災の被災者の国民健康保険、後期高齢者医療保険の一部負担金及び介護保険の利用料等の支援制度の継続を求める意見書

東日本大震災の被災者の国民健康保険、後期高齢者医療保険及び介護保険の保険料、医療費及び利用料の全額免除制度が一昨年9月で打ち切られ、以来、国の既存の災害減免の枠内で免除費用の最大8割補助に切り替えられました。
これを受け、岩手県は市町村の負担が1割で済むように財政支援を行って来ました。このことは、被災者を励まし、生活支援に大きく寄与してきました。
しかし、被災者の住宅再建やふるさとへの復帰の状況を見るとき、被災後3年半を経過した今もなお、大きな改善を見るに至ってはおらず、7月31日現在、31,072名の方が仮設住宅暮らしを余儀なくされており、事業所の再開や雇用の確保も道半ばです。
また、岩手県保険医協会が実施したアンケート調査では、負担が発生した後どうするかの問いに対し、「通院回数を減らす」「通院できない」があわせて49.7%となっており深刻です。
これらのことからも、今後とも被災者の健康を維持し、病状の悪化を予防するために、そして、被災者が自立した生活を送ることが出来るまで、国民健康保険、後期高齢者医療保険の一部負担金及び介護保険の利用料等の支援制度を継続すべきです。
つきましては、被災された方の命と健康を守るため、下記の事項について対策を講じられるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 岩手県知事

被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金の継続を求める意見書

東日本大震災から3年6ヶ月が経過しました。東日本大震災で被災し、経済的理由により就学等が困難な子どもを対象に、国による就学支援等が行われています。
具体的には、幼稚園、小・中学校、高等学校、特別支援学級・学校、私立学校、専修学校・各種学校に対して、自治体が実施している既存の就学支援事業等において、震災により対象者や単価増が見込まれるため、自治体の新たな負担を全額国費で負担・支援するものです。2011年度の国の補正予算において、2014年度まで必要な支援ができるよう「被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金」が創設されました。
事業対象の子どもの数は全国で、2011年度67,639人、2012年度58,352人、2013年度52,436人となっており、支援の継続が必要です。学校現場からも、2014年度で終了することのないよう、制度の継続を強く望む声が届いています。
こうした状況をふまえ、経済的に困窮している家庭の子どもたちの就学・修学が保障されるよう、下記事項について強く要請します。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 文部科学大臣
  • 財務大臣

ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書

我が国においてウイルス性肝炎、特にB型・C型肝炎患者が350万人以上と言われるほど蔓延しているのは国の責めに帰すべき事由によるものであることは、肝炎対策基本法や「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第IX因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」において確認されているところであり、国の法的責任は明確になっております。
ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成は、現在、肝炎治療特別促進事業として実施されておりますが、対象となる医療がB型・C型肝炎ウイルスの減少を目的とした抗ウイルス療法であるインターフェロン治療と、B型肝炎への核酸アナログ製剤治療に限定されているため、助成対象外患者が相当数に上っております。特に肝硬変または肝がん患者は、高額の医療費負担を強いられるばかりではなく、就労不能の場合も多く生活に困窮を来しております。
また、現在は肝硬変を中心とする肝疾患も身体障害者福祉法上の障害認定(いわゆる障害者手帳交付)の対象とされているものの、医学上の認定基準がきわめて厳しいため、亡くなる直前でなければ認定されないといった実態が報告されるなど、現在の制度は当該患者への生活支援の実効性を発揮していないとの指摘がなされております。
他方、平成23年12月の「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」制定時には、『とりわけ肝硬変及び肝がんの患者に対する医療費助成を含む支援の在り方について検討を進めること』との付帯決議がなされましたが、国においては未だ当該患者への医療費助成を含む生活支援について、何ら新たな具体的措置を講じられておりません。
肝硬変及び肝がん患者は毎日120人以上が亡くなっており、医療費助成を含む生活支援の実現は一刻の猶予もない課題であります。
つきましては、国においては患者の命と健康を守るため、下記の通り対策を講じられますことを強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成26年 9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 厚生労働大臣
  • 財務大臣

地域経済を支える地方財政の充実・強化を求める意見書

今日、子育て、教育、医療、介護などの社会保障、環境対策の充実など、地方自治体が担う役割は年々拡大しており、これら地域公共サービスの拡充をはかるためには、地域の財政需要を的確に見積もり、これに見合う地方交付税及び一般財源総額の確保は不可欠です。
しかしながら、政府の経済財政諮問会議などで法人実効税率の見直しや償却資産に係る固定資産税の減免などが議論されており、地域公共サービスの質及び量を確保するためにも、安定的かつ地域偏在性の小さい地方税財源を確立することが極めて重要な課題です。
地方自治体の実態に見合った歳出・歳入を的確に見積もるためには、国と地方自治体の十分な協議を保障した上で、地方財政計画、地方税、地方交付税のあり方について決定する必要があります。 こうした中で、8月7日、人事院は「公務員給与の総合的見直し」を勧告しました。その内容は、公務員給与について大都市と地方との「地域間格差」の拡大を柱とするものであり、地場中小の労働者の賃金水準が公務員に準拠している地方経済の成長に深刻な影響を与えかねません。そればかりか、自治体の事業執行を担う優秀な人材の確保という点でも悪影響を及ぼすことは必至です。
以上のことから、地域公共サービスを着実に推進する地方財政の充実と自治体における事業執行体制の安定的な確保に向けて、下記事項を要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 内閣官房長官
  • 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
  • 総務大臣
  • 財務大臣

消費税増税の撤回を求める意見書

政府は今年4月1日、消費税を8%に引き上げました。長引く不況に加え、多くの市民は「アベノミクス」の恩恵どころか、物価上昇、収入減、社会保障費の自己負担増と三重苦を強いられています。消費税の価格転嫁が困難な中小企業の倒産、廃業も後を絶たず、地域経済は決定的に破壊されようとしています。
政府は莫大な税金をつぎ込み、「消費税は社会保障財源に充てる」としていますが、低所得者ほど負担が重い弱いものいじめの税金は、社会保障財源としてふさわしくありません。財政再建のためというなら、税金の使い方を国民の暮らし、福祉優先に切り換え、法人税率を見直し、大企業、大資産家に応分の負担を求める必要があります。
以上のことから、国においては、国民の切実な実態と声を受け止め、消費税増税を撤回するよう要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣

私学教育の充実と発展を求める意見書

私立学校は、公教育の一翼を担い、学校教育の充実と発展に寄与しています。
現在、私立学校の経営基盤は少子化などにより厳しい環境に置かれており、私立学校に通わせる保護者の学費負担は家計を大きく圧迫しています。また、生徒一人当たりにかけられる公費が公立学校と比べて低いことは、私立学校の教育諸条件が改善されない大きな要因となっています。
こうした状況の中で、教育条件の維持、向上と保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、私立学校の経営の健全化に資するため、運営費をはじめとする公費助成の一層の充実が求められています。
よって、国及び県においては、このような私学教育を取り巻く現状を考慮し、過疎地域の私立高等学校への特別助成の増額を含め、私学助成金を更に充実されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 財務大臣
  • 文部科学大臣
  • 岩手県知事

手話言語法(仮称)制定を求める意見書

手話とは、日本語を音声ではなく手や指、体などの動きや顔の表情を使う独自の語彙や文法体系を持つ言語です。手話を使うろう者にとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、大切な情報獲得とコミュニケーションの手段として大切に守られてきました。しかしながら、ろう学校では手話は禁止され、社会では手話を使うことで差別されてきた長い歴史がありました。
2006(平成18)年12月に国連総会において採択された「障害者の権利に関する条約」には、「手話は言語」であることが明記されています。
「障害者の権利に関する条約」の批准に向けて日本政府は国内法の整備を進め、2011(平成23)年8月に成立した「改正障害者基本法」では「全ての障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められました。
また、同法第22条では国・地方公共団体に対して情報保障施策を義務づけていることから、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、きこえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、更には手話を言語として普及、研究することのできる環境整備に向けた法整備を国として実現することが必要であると考えます。
よって、国においては、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、きこえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、更には手話を言語として普及、研究することのできる環境整備を目的とした「手話言語法(仮称)」を制定するよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 厚生労働大臣

少人数学級の推進など定数改善及び義務教育費国庫負担制度の2分の1復元を求める意見書

35人以下学級について、小学校1年生、2年生と続いてきた35人以下学級の拡充が、2014年度は予算措置されておりません。
日本はOECD諸国に比べて、1学級当たりの児童生徒数や教員一人当たりの児童生徒数が多くなっており、一人ひとりの子どもに丁寧な対応を行うためには、ひとクラスの学級規模を更に引き下げる必要があります。文部科学省が実施した「今後の学級編成及び教職員定数の在り方に関する国民からの意見募集」では、約6割が「小中高校の望ましい学級規模」として26人から30人をあげており、国民も30人以下学級を望んでいることは明らかです。
社会状況等の変化により、学校は一人ひとりの子どもに対するきめ細やかな対応が必要となっています。また、新しい学習指導要領が本格的に始まったことによる授業時数や指導内容の増加に加え、日本語指導など特別な支援を必要とする子どもたちや障がいのある子どもたちへの対応等も課題となっており、いじめや不登校等生徒指導の課題もあることから、これらの解決に向けて、少人数学級の推進などの計画的定数改善が必要です。
いくつかの自治体においては、厳しい財政状況の中、独自財源による30人から35人以下学級が行なわれており、このことは、自治体の判断として少人数学級の必要性を認識していることの現れであり、国の施策として財源保障すべき必要があります。
子どもたちが全国どこに住んでいても機会均等に一定水準の教育を受けられるよう、憲法に教育を受ける権利が定められておりますが、三位一体改革により義務教育費国庫負担制度の国の負担割合が2分の1から3分の1に引き下げられたことにより、自治体財政が圧迫され、非正規教職員も増えています。
よって、子どもの学ぶ意欲・主体的な取り組みを引き出す教育の役割は重要であり、そのための条件整備が不可欠であることから、2015年度の政府予算編成において下記事項が実現されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 文部科学大臣

政府による緊急の過剰米処理を求める意見書

2014年産米取引価格の全国的大暴落が強く懸念され、生産費が取引価格を超えている状況が続く一方、米価下落も続いており、さらに2014年産米から経営所得安定対策が半減され、米価変動補てん交付金も事実上廃止となり、稲作農家の経営は圧迫されています。
主食の米の需給と価格の安定をはかるのは政府の重要な役割です。過剰基調が明確になっている今、政府の責任で需給の調整を行うのは当然であり、緊急に対策を実施することが求められています。こうした緊急対策も含めて政府が「米の需給と価格の安定に責任を持つ」姿勢を明確にすることが今、最も求められています。
以上の状況にかんがみ、次の事項の実現を強く求めます。
以上、地方自治法第99条に基づき意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 農林水産大臣

農業委員会・企業の農地所有・農協改革など、「農業改革」に関する意見書

「農協改革」「農業委員会の公選制廃止」などを含む政府の「農業改革」は、農業関係者のみならず地域に大きな衝撃を与えています。
農業委員の公選制を廃止し、地域農業振興の建議機能を奪うことは、農地管理や農業振興に対する農民の意見表明の場を奪うことになり、農業生産法人の要件緩和と合わせ、企業の農地取得に道を開くことにつながります。
また、農協中央会の見直し、全農の株式会社化、さらには単位農協から信用・共済事業を分離することは、家族農業や地域経済を支え、地域のインフラを提供している農協の役割をないがしろにするものです。地域経済や労働者の雇用にも重大な影響を与えます。
いま食料危機が心配されるなか、将来にわたって安全・安心な食料生産・供給を担い、環境と調和できるのは家族農業であります。農業政策の基本を、企業の参入・進出に置くのではなく、家族農業を基本とし、それを支える諸制度の充実、地域コミュニティーの維持、協同組合を発展させることこそが重要だと考えます。
以上の状況にかんがみ、次の事項の実現を強く求めます。
以上、地方自治法第99条に基づき意見書を提出します。
平成26年9月26日
岩手県奥州市議会

提出先:

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 農林水産大臣