○奥州市戸籍情報システムに係るデータ保護管理規程

平成18年2月20日

訓令第16号

(目的)

第1条 この訓令は、奥州市個人情報保護条例(平成18年奥州市条例第26号。以下「条例」という。)及び奥州市長が保有する個人情報の保護等に関する規則(平成18年奥州市規則第26号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理に関し必要な事項を定め、戸籍データ保護の厳重な管理運営を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム 市民環境部市民課に設置した戸籍用クライアントにより現在戸籍、除かれた戸籍(以下「除籍」という。)、附票、人口動態調査票等の戸籍関連事務を行うシステムをいう。

(2) データ 戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。

(3) 記録媒体 磁気ディスク、磁気テープ等の戸籍データが記録された媒体をいう。

(4) 出力帳票 戸籍データを出力した帳票をいう。

(5) ドキュメント システム設計書、プログラム設計書、操作手引書、コード一覧表等の戸籍情報システムの運用に関する記録及び文書をいう。

(処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(戸籍データ保護管理者の設置)

第4条 戸籍情報システムの適切な運用及びデータの保護について統括的管理を図るため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、市民環境部市民課長をもって充てる。

(保護管理者の職務)

第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適確に管理されるよう努めなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。また、事故が発生したときは、保護管理者は、速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍事務管掌者である市長に報告しなければならない。

3 保護管理者は、データの漏洩、滅失、損傷等の防止に必要な措置を講じなければならない。

(端末機取扱責任者)

第6条 保護管理者は、端末機の適正な管理をするため、端末機取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き、市民環境部市民課戸籍係長をもって充てる。

(戸籍データ保護)

第7条 戸籍情報システムの処理が可能な端末装置は、来庁者から内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。

2 入出力されたデータは、電算処理を行う他の業務と連動して処理し、又は他の業務に利用してはならない。

3 入出力されたデータは、不要となった時点で、速やかに裁断等により復元できない方法によって処分しなければならない。

4 データは、法令に定めがあるものを除き、外部に提供してはならない。

(記録媒体の管理)

第8条 保護管理者は、記録媒体を次により適正に管理しなければならない。

(1) 施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 記録媒体の受払い及び管理については、名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録しておくこと。

(3) 記録媒体を破棄するときは、記録内容を消去したうえで、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。

(出力帳票の管理)

第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票を次により適正に管理しなければならない。

(1) 保管しておく必要のある出力帳票は、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保すること。

(2) 保管しておく必要のある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 出力された帳票を破棄するときは、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントの外部への持出し、複写又は廃棄をするときは、保護管理者の承認を受け、外部に情報が流出しないように適切な処理をしなければならない。

(パスワードの管理)

第11条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、パスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に管理しなければならない。

3 保護管理者は、パスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、パスワードを第1項により定められた業務以外の目的を超えて使用してはならない。

5 取扱職員は、自己のパスワードを他人に漏らし、又は使用させてはならない。

(取扱状況の把握)

第12条 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、常に戸籍情報システムの取扱状況を把握しておかなければならない。

(1) パスワードの使用状況

(2) 端末装置の管理状況

(3) データの取扱状況

(4) 戸籍事務室の管理状況

(5) その他戸籍情報システムの運用に関すること。

(端末機の操作等)

第13条 端末機は、取扱職員でなければ使用することができない。

2 端末機の操作は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に行ってはならない。また、見出データ及び戸籍に関するデータを、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に検索してはならない。

(機器及びソフト等の保管)

第14条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、別表のとおり戸籍情報システムに係る機器及びソフト等を管理しなければならない。

(戸籍データの重要性等についての研修の実施)

第15条 戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚とシステム安全対策の推進を図るため、取扱責任者は、取扱職員に対して年1回以上の教育、訓練計画を策定し、保護管理者の了承を得た後、これを実施しなければならない。ただし、新任の取扱職員については、配属後できるだけ早い時期に実施しなければならない。

(会議)

第16条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。

2 会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係る事務について開催するものとする。

3 会議は、情報システム主管課長、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 会議の庶務は、市民環境部市民課戸籍係において処理する。

この訓令は、平成18年2月20日から施行する。

別表(第14条関係)

戸籍情報システムに係る機器及びソフト等の保管一覧


管理責任者

プライバシー保護

内容

戸籍用サーバー

保護管理者

・施錠のかかる電子計算室(保管庫)に設置

・電子計算室(保管庫)の鍵の管理

サーバーは施錠のかかる電子計算室(保管庫)に設置し、保護管理者がその鍵を管理する。サーバーを起動する者は、保護管理者の任命した取扱職員が起動させる。

戸籍用クライアント

保護管理者

・パスワードによる起動

・システム使用状況リスト

クライアントを起動する者は、保護管理者の任命した取扱職員がパスワードを入力し、起動させる。

システム使用状況リストを定期的に印字し、そのリストを施錠のかかる保管庫で管理する。

バックアップ用媒体

保護管理者

・バックアップ記録リスト

・施錠のかかる書庫

バックアップ記録リストを定期的に印字し、そのリストを施錠のかかる保管庫で管理する。

「戸籍総合システム・ブックレス」のプログラム

保護管理者

・複写及び変更不能のプログラム保護

アプリケーションプログラムを複写変更させない為の保安措置をソフト的に講じる。

奥州市戸籍情報システムに係るデータ保護管理規程

平成18年2月20日 訓令第16号

(平成18年2月20日施行)