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第89回 東北ILC推進協議会講演会

印刷用ページを表示する 更新日:2021年11月17日更新
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第89回 東北ILC推進協議会講演会

 東北ILC推進協議会は3 月23 日、オンラインで講演会を開催しました。ILC準備研究所の設立に向け活動するILC国際推進チームの議長や部会長を務める研究者3人が、ILCを取り巻く現状を説明しました。

議長・中田達也氏

 中田氏(スイス連邦工科大ローザンヌ校名誉教授)は、準備研究所の必要性について、「国際計画として政府間の同意が必要であり、予算や責任分担についての協定を結ばなければならない」とし、「そのためにはしっかりとした予算の見通しが必要であり、準備研究所が技術的課題の解決、 コストダウン、建設候補地に合わせた土木設計や環境保護などの情報を補う役割を担う」と説明しました。

 また「ILCは世界的な支持を受けている」としながらも、「ホスト国が政府間交渉などをリードする必要があり、日本の前向きな姿勢を示すことが重要」としました。

部会長・道園真一郎氏

 道園氏(高エネルギー加速器研究機構教授)は「ILC の高性能化などに向けた議論を進めている」とし、「文部科学省の有識者会議や日本学術会議から指摘があった技術的な課題については、解決に向けて国際協力で取り組んでいる」と説明しました。

 また、人的な体制について「建設期間は最大で千人以上、平均で830人の協力が必要」とし、「スムーズに建設に移行するためには、準備期間の人材育成が非常に重要となる」としました。

部会長・村山斉氏

 村山氏(米カリフォルニア大バークレー校教授)は、I LCの科学的意義について、「私たちはどこから来たのか、宇宙はどういう仕組みかなど、人類が昔から考えてきた素朴な疑問に対する答えに迫る実験施設である」としました。スイスのセルンで発見されたヒッグス粒子をILCで徹底的に調べることで、この疑問に迫ることができるというものです。

 さらに、測定器などを衝突点以外に設置することで、暗黒物質の探索などの実験もできることを説明し、「ILC は何十年という長い期間使用できる施設になる」と語りました。