希望のひかり 第58回

更新日:2023年09月29日

ページID: 3080

第58回 東京で国際シンポジウム ノーベル賞受賞者が講演

東京で国際シンポジウム ノーベル賞受賞者が講演

ILC実現に向けた国際シンポジウム「ノーベル賞受賞者に聞く ILCが開く科学の未来」が8月5日に東京のお茶の水女子大学で開かれ、ノーベル物理学賞を受賞したシェルドン・グラショウ氏とバリー・バリッシュ氏が講演しました。小沢昌記市長や達増拓也県知事ら約千人が詰め掛けた会場で、両氏はILC建設に伴う科学的意義や他分野への波及効果を強調。さらに「日本は素粒子物理の世界で大きな役割を果たしてきた。加速器を日本に設置するのは自然な流れだ」と日本で実現することに期待を寄せました。

シェルドン・グラショウ氏(米ボストン大名誉教授)

マイクを持って話をしているシェルドン・グラショウ氏の写真

講演要旨

われわれは今、ILCを必要としている。ILCは単に素粒子物理学者だけのための機械ではない。日本の科学の振興につながる施設だ。日本は多くのノーベル物理学賞受賞者を輩出しており、その偉大な伝統を引き継いでほしい。ILCは技術者、産業界にも刺激を与える。日本の技術力の開発につながり、産業界に利益をもたらすはずだ。

バリー・バリッシュ氏(米カリフォルニア工科大名誉教授)

演台に立ち、マイクを持って話をしているバリー・バリッシュ氏の写真

講演要旨

ILCはまさに未来のマシンだ。これまで大型加速器実験は50年ほど続いてきたが、円形が中心だ。実験に使う陽子は非常に軽く、放射光となってエネルギーを失ってしまう。加速器実験で最も有効なのは、線形にすることだ。スイスにある欧州合同原子核研究所(CERN)で物質に質量を与える「ヒッグス粒子」が発見されたが、どのような性質か分かっていない。直線で電子と陽電子を衝突させてシンプルな反応を調べることができるILCがこの詳細研究を担うことになる。ILCには、世界重の研究者が集まり、様々な技術や知識が持ち込まれるため、非常にダイナミックな場所になるだろう。近い将来、日本が建設を決定することを期待している。

関連ファイル

この記事に関するお問い合わせ先

ふるさと交流課 ILC・多文化共生推進室
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-2123
ファックス:0197-22-2533
メールでのお問い合わせ

みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか
このページは見つけやすかったですか