希望のひかり 第54回

更新日:2023年09月29日

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第54回 ILC東北マスタープラン ほか

ILC東北マスタープラン

3月に、東北ILC準室 (室長・鈴木厚人県立大学長) が「ILCマスタープラン(概要版)」を公表しました。東北の将来像やインフラ整備に関する官民の役割分担などをまとめた基本計画です。東北ILC準備室では、この計画を政府や経済団体に示し、ILC実現の要望に活用していく予定です。同プランは、東北ILC推進協議会のホームページに掲載されています。ILCプロジェクトに関しては、本年度が実現に向け極めて重要な年です。市ではこれまで、政府の日本誘致を後押しするため、建設候補地としての熱意を伝えるとともに、東北ILC推進協議会など関係機関とも密接に連携し、研究施設や海外の研究者などの受け入れ環境づくりの準備を進めてきました。今後も引き続きILCの受入準備を着実に進めていきます。

ILC東北マスタープランの表紙

メインキャンパスは「奥州市」または「一関市」

マスタープランでは、ILC国際研究所のメインキャンパスは、研究の効率性と既存市街地との近接性から、本市または一関市と想定されています。ILCの多様な効果を最大限発揮できるよう、北は盛岡市から、南は仙台市までの各都市がコアゾーンと位置づけられ、このコアゾーン内にILC国際研究所・研究開発拠点・居住エリア・世界からの情報が集まる地域交流拠点などの拠点が設置され、相互に連携していくという姿が紹介されています(図1)。

また、ILC国際研究所の近傍と既存市街地は新交通システムにより結ばれ、相互に人が行き来するような形が提案されています。

円の中にILC国際研究所を中心としたコアゾーンがあり、そこから円の外に書かれた、盛岡、仙台、気仙沼、大船渡の地名へ矢印が伸びているイラスト

オールジャパンで進めるILC

ILCの建設から運用までは、大学・研究機関・民間企業などが連携し、「オールジャパン」で進める、と示されています。そのイメージは、東北に形成される図1のような拠点の他にも、関東・関西・九州など各地に製造拠点やデータ解析拠点が形成される、というものです(図2)。

研究に必要な施設の整備は公共で、それ以外は積極的に民間を活用していくことも示されています。

左側に「海外・国内から人・技術が集積」の文字が書かれ、右側の日本地図の本州3箇所、九州1箇所についた赤いチェックマークが書かれた円から、赤い波紋が広がっているイラスト

東北の段階的な発展 ~国際拠点形成へ~

ILC計画は、大型の国際プロジェクトであり、段階的な発展フェーズ(局面)が設定されています。まず、ILC政府決定後から人・モノが集積し始め、成熟期である2040年代には、ILC関連産業の国際拠点が形成されると想定されています。特にもILC国際研究所周辺には、住宅・ホテル・観光・通訳・教育・医療・人材派遣など様々な業種の拠点が形成される構想です。

マスタープランにおけるILC整備に関わる役割分担のイメージ

役割分担イメージの詳細

事業主体

整備施設

公共

ILC本体施設、メインキャンパス(研究オフィス、管理オフィス、コントロールセンターなど)、宿泊施設(外国人向け集合住宅、ゲストハウスなど)

民間

メインキャンパス(レセプション施設、展示施設、保育施設、娯楽施設、カフェテリア、ユーザーズオフィスなど)、商業施設、マンション、アパート、ホテルなど

マスタープランにおける東北の段階的な発展

東北の段階的な発展の詳細

発展フェーズ

時期(想定)

整備・発展内容

(1)準備期
(政府決定からおおむね4年)

2020年代前半

〔研究所受入準備〕人・モノが集積

  • インフラ(道路等)整備
  • 住居等外国人生活環境整備

(2)建設期
(着工からおおむね9年)

2020年代~2030年代

〔建設工事〕人・モノが集積

  • 建設資材供給、保管場提供
  • 技術者等のための住居提供

(3)運用期
(運用からおおむね10年)

2030年代~2040年代

〔産業化〕東北から世界へ情報発信

  • インキュベーション(起業支援)機能整備
  • 産業団地整備、支援機能強化

(4)成熟期
(運用からおおむね20年)

2040年代~2050年代

〔イノベーション創出〕国際拠点が形成

  • 新技術の創出、新産業が勃興
  • ベンチャー企業が続々登場

関連ファイル

この記事に関するお問い合わせ先

ふるさと交流課 ILC・多文化共生推進室
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-2123
ファックス:0197-22-2533
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