希望のひかり 第32回

更新日:2023年09月29日

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第32回 加速器で解き明かす4つの謎 ほか

「先端加速器科学技術推進シンポジウム2015in 東北」(いわてILC加速器科学推進会議など主催)が10月17日、市文化会館(Zホール)で開催されました。今回は、その講演要旨をご紹介します。

加速器で解き明かす4つの謎

山内正則機構長がマイクを持って身振り手振りを交えながら講演している様子の写真

宇宙の始まりは素粒子の世界。素粒子の性質が宇宙の創生と進化の謎を解明する。素粒子の研究は、日本が世界をリードする分野だ。
宇宙には解き明かすべき4つの謎がある。「質量の起源」「暗黒物質の正体」「宇宙から消えた反物質」「加速する宇宙膨張」。この謎を解くために、茨城県東海村のJパークや、同県つくば市のBファクトリー(KEK)、スイスのLHC(CERN)などがある。これに加えて、ぜひ東北にILCを誘致したい。

 高エネルギー加速器研究機構(KEK)・山内正則機構長

ILC計画の現状と将来に向けて

演台に立ちマイクを持った山下了部会長が講演している様子の写真

ILCは、「目指すもの」「建設場所」「製造技術」がそろい、建設に向けて国内だけでなく関係各国の議論も始まっている。日本が主導して国際的な枠組みをつくるのは初めてで、特に科学技術の分野では非常に大きな挑戦だ。
科学は人をつくり、挑戦意欲をつくる。それが新しい文化や技術となり、生活、文明につながる。ILCをいかに地域や子どもたちの将来に生かしていくか、皆さんと一緒に考えたい。

 先端加速器科学技術推進協議会大型プロジェクト研究部会・山下了部会長

ILCが築く豊かな未来

演台に立ち、マイクを持って話す増田寛也座長の写真

ILCができれば、アジア初の国際研究拠点となり、そこから新しい産業が生まれる。また、約1万人の研究者と家族が地域に溶け込む。その効果は絶大で、そのような可能性があるのはこの地域だけ。そんな地域で若い人たちが学び、将来も地域を支えたいとの思いを抱くだろう。
国の財政が厳しい中、政治決断のハードルは高い。何より大事なのは、国民一人一人の熱意と意志だ。岩手が中心となって熱を高めてほしい。

 日本創成会議・増田寛也座長

シンポジウムに参加して ~interview~

水沢高校1年平岡 凌(ひらおか りょう)君

水沢高校1年平岡 凌(ひらおか りょう)君

長年にわたる宇宙の謎を解き明かす手がかりとなるILCが本県に建設される可能性があるということは、大変光栄です。理系大学に進学を目指す私にとって興味深い内容でした。

水沢第一高校1年佐藤 瑞綺(さとう みずき)君

水沢第一高校1年佐藤 瑞綺(さとう みずき)君

ILCが完成すれば、岩手が世界の科学技術の中心になる…そう思うと待ち遠しいです。これから変わっていく「岩手」。その素地になれるよう、しっかり勉強していきたいです。

水沢商業高校3年佐藤 玲菜(さとう れいな)さん

水沢商業高校3年佐藤 玲菜(さとう れいな)さん

私は将来、福祉の仕事で住みよい街づくりに貢献したいと考えています。ILCの実現でさまざまな分野が新たな可能性を広げ、東北が魅力ある地域に発展することを願っています。

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ふるさと交流課 ILC・多文化共生推進室
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
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ファックス:0197-22-2533
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