大清水上遺跡(おおすずかみいせき)
大清水上遺跡は日本最大級の扇状地である胆沢扇状地の最奥頂部、標高280メートル前後の中位段丘上に立地する、縄文時代前期後葉(今から5,000年前)の集落跡です。
胆沢ダム建設事業に伴う調査で、たくさんの土器や石器とともに、長さ10メートルを超える大型の住居が、中央の広場を中心に放射状に配置される環状集落の跡が見つかりました。住居には頻繁に建替えや拡張(増築)を行った跡があり、この場所で何世代かにわたって定住生活が続けられていたことが伺えます。また、イチジク形土製品や燕尾形石製品といった、宮城県北や秋田県との交流を物語る遺物も出土しています。
大清水上遺跡は「胆沢川流域における縄文時代前期の拠点集落としての意義はもちろん、北上川中流域の縄文文化研究、ひいては東日本の環状集落の形成過程や変遷を考える上で、貴重な学術的価値を持つ遺跡である」という理由から、2008年(平成20年)7月28日国史跡に指定されました。
イチジク形土製品(左)と燕尾形石製品(右2点)
所在
奥州市胆沢若柳字慶存
所要時間
- JR東北新幹線 水沢江刺駅から40分
- JR東北本線 水沢駅から30分
- 東北自動車道奥州スマートインターチェンジから車で約20分
- 東北自動車道水沢インターチェンジから車で約30分
史跡パンフレット
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更新日:2024年08月28日