高野長英書状(茂木恭一郎宛) (弘化元(1844)年)正月12日
入獄6年目。長英が脱獄する5ヶ月前に、「獄中角筆詩文」を添えて茂木恭一郎に宛てられた手紙。
年頭の挨拶と母や高野家の心配のほか、同封した1両のお金を母に渡してほしいなど、淡々とした内容となっている。その背景に、獄中角筆詩文に秘めた脱獄の意思を隠す意味が込められていると考えられる。また、代替わりした神崎屋源三と赦免運動資金を横領した紀州藩邸内の森氏について「便あしくそうろう」と警戒の言葉を文末に記している。
個人蔵
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更新日:2023年09月29日