カラスについて

更新日:2023年09月29日

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 奥州市内では、市街地や山林、田んぼなどあらゆる場所で、一年中カラスを見かけます。

 これらのカラスは、市街地の中の森や林に「ねぐら」をつくることで、大きな群れとなります。

 特に、秋から初春にかけて大きな集団を形成する傾向にあり、市内でより多く見かけるようになります。

市内で見かけるカラスの種類

 市内で見かけるカラスは、ほぼ「ハシボソガラス」と「ハシブトガラス」であると考えられます。

 一般に『カラス』と呼ばれる両カラスについては、姿形が似ていていますが、頭部の形や鳴き声などの特徴で見分けることができる場合があります。

カラスの主な特徴
  ハシボソガラス ハシブトガラス
くちばし 細い 太い
頭周辺の特徴 クチバシから額のラインがなだらかで細い顔つき クチバシから額のラインに出っ張りがある
鳴き声 ガァガァ カァカァ
鳴く時の姿勢 頭を前後にお辞儀をするように振りながら、鳴く場合がある 頭を前に突き出して鳴く場合がある
歩行 足を交互に出して歩くことが多い ピョンピョン跳ねて移動することが多い

 両カラスとも集団で「ねぐら」をつくる習性があります。

 また、同じ「ねぐら」に同居する場合もあることから、市街地で「ねぐら」に入るカラスの集団の鳴き声に耳をすませると、「ガァガァ」と「カァカァ」が混在しているように聞こえます。

カラスの生態など

1 繁殖期(春先から夏頃)

 つがいとなった親ガラスが「なわばり」を確保し、営巣・産卵等を行い、ヒナを育てます。

  •  【2月下旬から4月】 樹上に営巣、産卵
  •  【4月から6月】 抱卵、孵化(約20日間)
  •  【5月から7月】 巣立ちの準備(約30日間)
  •  【8月頃】 巣立ち、幼鳥の独立
  •  (注意)「巣」は産卵しヒナを育てるための場所で(およそ50日)、巣立ち後は使われなくなります。
  •  (注意)繁殖に関わらない個体や繁殖期以外は、「ねぐら」を中心とする集団生活をします。
  •  (注意)カラスが繁殖を行うのは、産まれて3年目くらいからと言われています。

2 繁殖期以外(秋頃から冬)

 非繁殖群に、繁殖を終えた個体や独立した幼鳥が加わることで集団が大きくなります。

電線の周りを沢山のカラスが集団で飛んでいる様子を下から見上げるように写した写真

3 奥州市で集団化するカラスの傾向

 これまでの市の調査や市民の皆様の情報から、非繁殖期のカラスには次の傾向があるようです。

  • 市街地の森や林などを「ねぐら」にしている。
  • 秋頃から冬にかけて市街地で大集団化する。
  • 夜明け前から早朝に、「ねぐら」を出て市街地の電線等に一時的に集団でとまる。
     その後、四方(田畑や山間部など)へ飛び立っていきエサを確保する。
  • 夕方になると、再び四方からカラスが集まり始め、電線や高層の建物等で集団を形成。
    その後、群れごとに移動・旋回しながら「ねぐら」に入る(電線上で夜を明かすカラスもいるとの情報もあります)。
  • カラスの集団がとまる電線は、転々と変わる(数日程度でとまる電線が変わるようです)。

カラスに関する主な苦情・相談

1 (繁殖期の)カラスに威嚇・攻撃される

 カラスが人を威嚇したり攻撃する行動は、子育て中の巣や地上にいるヒナに人が近づいたりした際の、親ガラスがヒナを守るための行動です。

 地上にいるヒナは飛ぶ練習をしており、近くで親ガラスが見守っています。

 巣やヒナには、見つけても近づかないようにしましょう。

2 電線・電柱下のカラスの糞がひどい

 「ねぐら」の出入りの前後に、一時的に電線等に集団でとまるカラスから落とされる糞と思われます。

 カラスの集団は、数日程度でとまる電線を変えるようです。

 もし、カラスの集団が長期間にわたり同じ電線にとまり、糞害が続くようであれば、電線等に設置する「カラス除け」について、電線・電柱の管理者へ直接相談してください。

  • 東北電力ネットワーク株式会社コールセンター 電話番号 0120-175-377
  • NTT東日本 電話番号 0120-116-000

カラスへの対策について

 カラス等の野生鳥獣は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」によって保護の対象とされており、狩猟により捕獲する場合を除いて、原則として捕獲や殺傷が禁止されています。

1 カラスの捕獲について

 奥州市内では、鳥獣保護管理法及び奥州市鳥獣被害防止計画に基づき、農作物被害防止のため、山間部においてカラスの捕獲を実施しています。

 一方、市街地では銃器の使用はできないことなどから、カラスの捕獲は困難な状況です。

2 カラスの巣の撤去について

 カラス巣の撤去については、原則として営巣している場所の所有(管理)者に行っていただきます。

  1. 巣の中にヒナや卵がない場合は、自由に巣を撤去できます。
  2. 巣の中にヒナや卵がある場合は、ヒナの捕獲や卵の採取についての許可が必要です。
    • カラスのヒナの捕獲について…奥州市へ相談(農地林務課 電話番号0197-34-1764)
    • カラスの卵の採取について…岩手県へ相談(奥州保健所 電話番号0197-48-2422)
  3. 電柱などに営巣している場合は、電柱の管理者へ相談してください。

3 その他の対策

  1. 懐中電灯などによる追払いについて
     「光(電灯照射)」や「音」などでカラスを追い払うことができます。
     しかし、カラスが慣れると効果が失われるケースが多いほか、光や音により他の方の迷惑となる場合がありますのでご注意ください。
  2. ゴミステーションなどの対策について
     市内のゴミステーションは、各地区の皆様の管理により清潔に維持されており、現在、カラスの集団を誘引する直接的な原因となっている状況にはありません。
     今後も、カラスを誘引しないよう引き続き以下の点にご留意ください。
    • ゴミ出しは、できるだけ収集車による収集の直前に行うこと。
    • 箱型や小屋型のゴミステーションでは、フタや入口を完全に閉め、カラスが侵入しないようにすること。
    • 排出されたゴミをネットなどで覆うゴミステーションでは、ネットで確実にゴミ袋を覆うこと。
      また、覆いに使用するネットは、目の細かいものを使用すること。
    • 生ごみや食物残渣を減らし、やむを得ずゴミとして出す場合には、不透明の袋に入れたうえで、更に指定ゴミ袋の内側に入れるなど、カラスから見えないよう工夫をすること。
ゴミ袋を口ばしでつついてゴミを漁るカラスのイラスト

特に生ごみや食物残渣を減らす取り組みは非常に有効です。

 カラスの餌になるゴミを減らすことで地域のカラスの個体数に良い影響を与えられるほか、食品ロスの削減、地球温暖化対策にも繋がる重要な取り組みとなります。

 このことが、カラス対策のほかSDGs達成への一環としても非常に有効な対策となりますので、ぜひ、各家庭でのゴミの削減について取り組みをお願いします。

真っ黒なカラスのイラスト

この記事に関するお問い合わせ先

生活環境課 環境係
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-2340
ファックス:0197-51-2374
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