「生きものを呼ぶ庭づくり~虫のホテルをつくろう~」を開催しました
奥州めぐみネットは令和5年5月20日、見分森公園を会場に、5月のイベント「生きものを呼ぶ庭づくり~虫のホテルをつくろう~」を開催しました。
虫のホテルは、インセクトホテル、バグホテルとも呼ばれています。
近年の庭のトレンドには「虫や鳥などがやってきて庭に一つの自然体系が生まれることはとても贅沢なこと」という自然回帰の流れがあるそうで、ヨーロッパでもここ最近、庭に虫のホテルを設置するようになってきているそうです。
近くでは、盛岡セイコー工業株式会社に、日本を代表する建築家を有する、隈研吾建築都市設計事務所がデザインした大きなインセクトホテルがあります。
イベント当日は、気がかりだった前日までの雨も止み、講師、スタッフを含む総勢19人が参加しました。
最初に、当会の担当スタッフと、造園業を営む茂庭甲子講師から
「私たちの暮らしは生きもののつながりで成り立っているため、生態系を保全し、共存していくことが大切」
「今日は虫が住処にしている木の葉の裏や幹の皮の間、うろ、落ち葉の中といった環境を人工的に作ってみよう」
というお話があり、参加者からは
「どんな虫がきてくれるかな」
「ハチはちょっと怖い。かわいいハチならいいかな」
などの会話が聞こえてきました。虫のホテルは、一家族で1つ制作します。
まずは園内を散策。
制作の素材になりそうな木の枝や松ぼっくりなどの材料を、拾い集めます。
途中、シカと出会って和んだりも・・・。
道すがら行われた講師による「造園業者視点による、庭木に適した樹木やその管理方法、害虫や益虫の種類」の解説は、とても参考になりました。
園内を一巡して戻ると、事前にスタッフが用意した、タケ、ヨシ、樹皮、松ぼっくり、丸太などの素材がいっぱい。
「どれを使おうかな」と材料選びも楽しく、みな思い思いに制作に取りかかりました。
木枠の底に脚をつけて高さを出してみたり、拾ってきたコケをタッカーで張り付けてみたり。
詰めたタケが飛び出さないように、金網を張ったりもしました。
電動ドリルなど、使い慣れない工具の利用では、スタッフがお手伝い。
大人も子どもも、皆が夢中になって取り組みました。
そして虫のホテルが完成!! それぞれに個性があふれています。
最後に、虫のホテルを設置する際の注意事項として、
「虫にとって、カビは大敵であるため、できるだけ雨が入らないようにすること」
「日光にあたる場所に設置すること」
などの説明があり、作品とともに記念撮影をして解散となりました。
大事に抱えられていた虫のホテルたち。
「テントウムシがきますように」 というお願い、かなうといいですね。
今回のイベントでは、ちょっとした工夫で、街中でも生きものと共生することができることが分かりました。
生物多様性とは、「様々な環境を生み出し」「多くの遺伝子を未来につなげ」「その変容を可能にする」という地球環境にとって、とても大切な仕組みの一つです。
私たちは、相手の習性や特性、対処の仕方を学ぶことで、様々な生きものと一緒に暮らしてゆくことができます。
小さな隣人である、虫たちのためのホテル。 あなたのお家にもいかがですか
イベントを通して、以下のSDGsの目標について考えました
【質の高い教育をみんなに】


生物多様性や共生とは何か、虫のホテルづくりを通して考えました。
【つくる責任、つかう責任】


草や木などの自然の中にある素材を使って、虫のホテルが出来上がりました。
【陸の豊かさも守ろう】


虫のホテルの設置により、生きもののつながりを生み出して、小さな生態系作りができます。
パートナーシップで目標を達成しよう


大人も子どもも、参加者みんなでつながり、一緒に楽しく学ぶことができました。
講師の先生との出会いは、担当スタッフが以前行った、古着のリサイクル取材だったそう。つながりって大事ですね。
見分森公園の管理人さんには、雨天時に備えた予備会場手配などご協力をいただきました。ありがとうございました。
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更新日:2023年09月29日