おうしゅう市議会だより第42号
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表紙

おうしゅう市議会だより第42号の表紙 (PDFファイル: 338.2KB)
CONTENTS 主な内容
- 平成27年度決算 2ページ~6ページ
- 一般質問 8ページ~17ページ
- 行政視察報告 20ページ・21ページ
- 私もひとこと 22ページ
- 発行日/ 平成28年10月27日
- 発行/ 奥州市議会
- 編集/ 奥州市議会広報編集委員会
定例会後 年4回発行
2ページ

おうしゅう市議会だより第42号 2ページ (PDFファイル: 660.1KB)
平成27年度決算
11項目の意見を付して認定
9月定例会のあらまし
平成28年第3回定例会は8月26日から9月21日まで27日間の会期で開催し、報告8件、議案35件、発議案2件が提案されました。
一般質問には議員18名が登壇し、市長、教育委員長等の考えを質しました。
議案審議では、「奥州市立幼保連携型認定こども園条例の制定」をはじめ、条例の一部改正や補正予算等を審議し、いずれも原案通り可決しました。
また、平成27年度一般会計、各特別会計等の歳入歳出決算認定については、決算審査特別委員会を設置して集中審査し、原案通り認定しました。
平成27年度一般会計及び特別会計歳入歳出決算
会計名 | 歳入 | 歳出 | 認定の賛否 |
---|---|---|---|
一般会計 | 618億2,774万円 | 613億722万円 | 賛成15、反対10(棄権1) |
特別会計 | 338億1,394万円 | 332億9,315万円 | |
合計 | 956億4,168万円 | 946億37万円 |
会計名 | 歳入 | 歳出 | 認定の賛否 |
---|---|---|---|
国民健康保険(事業勘定) | 151億1,331万円 | 146億1,901万円 | 賛成26 |
国民健康保険(直営診療施設勘定) | 2,279万円 | 2,160万円 | 賛成26 |
後期高齢者医療 | 11億3,349万円 | 11億3,168万円 | 賛成26 |
介護保険(保険事業勘定) | 109億1,131万円 | 109億931万円 | 賛成26 |
介護保険(介護サービス事業勘定) | 1億8,441万円 | 1億8,211万円 | 賛成26 |
簡易水道事業 | 11億8,300万円 | 11億7,149万円 | 賛成22、反対4 |
下水道事業 | 33億8,245万円 | 33億7,669万円 | 賛成26 |
農業集落排水事業 | 14億2,147万円 | 14億2,048万円 | 賛成26 |
浄化槽事業 | 3億3,794万円 | 3億3,702万円 | 賛成26 |
バス事業 | 1億1,058万円 | 1億1,058万円 | 賛成26 |
米里財産区 | 1,321万円 | 1,321万円 | 賛成26 |
一般会計決算認定に対する討論
反対
行財政改革で経費節減を強いながら、一方で不透明な事務手続きで生じた高額な予算を簡単に提出し、問題を棚上げにした市政運営には納得出来ない。また、百条委員会で真相究明中でもあり、疑義のある決算を認めるわけにはいかない。
反対
決算は計数的な是非のみならず、予算執行全般について判断すべきである。以下を指摘し反対する。
- 胆沢統合中学校用地の廃棄物処理に関わる財政支出。
- 社会福祉法人等に対する市有地の有償貸出し。
- 万年の森の残土処理問題。
反対
万年の森太陽光発電事業だけを取り上げて決算を不認定にすることは難しいという議員もいるが、議会の意思決定に矛盾し理解できない。
反対
万年の森における太陽光発電事業者に対し、賃料を払い戻した明確な根拠がない。話し合いの結果が根拠ということは有り得ない。
賛成
協働のまちづくり第2ステージに向け、確実・円滑な移行準備を進めるとともに、子どもの教育・子育てを中心に据えた教育委員会としての機能と役割を明確にした。 百条委員会の設置と決算認定に矛盾があるとの指摘もあるが、委員会審査独立の原則により本会議の議決に拘束されないとの規定があり、相互に干渉や制約を受けるものではない。
賛成
実質収支は4億3千万円余の黒字、財政調整基金残高も90億8,500万円余となり、堅実な行財政運営の成果である。また、合併10年目は新市建設計画の事業完了を目指す年度であったが、計画に基づきほぼ実現を果たしたものと評価する。
賛成
決算は1年間の全ての施策に対し予算が適正に執行されたかを審査するものである。決算委員会での指摘や附帯意見も付しており、財政運営の一層の健全化と適正化に向けた前向きな意義が重要である。
3ページ

おうしゅう市議会だより第42号 3ページ (PDFファイル: 2.0MB)
一般会計決算
平成27年 入ったお金 618億2,774円(前年度比4.1%増)
市税 | 127億2,276万円(20.6%) |
---|---|
諸収入など | 61億8,304万円(10.0%) |
地方交付税 | 205億5,229万円(33.2%) |
---|---|
国庫支出金 | 72億9,256万円(11.8%) |
市債 | 63億4,490万円(10.3%) |
県支出金 | 54億6,909万円(8.8%) |
その他 | 32億6,310万円(5.3%) |
入ったお金の構成を見ると
市税は、個人所得の減少と法人税率の引き下げの影響によりやや減少となり、市税や諸収入(財産収入、公共施設の使用料、繰越金等)の自主財源が占める割合は30.6%で、前年度より2.3ポイント下回りました。
一方、地方消費税交付金や奥州ふるさと応援寄附金が大幅に増加したことにより、歳入全体では、前年度と比較し4.1%の増となりました。
平成27年 使ったお金 613億722円(前年度比5.0%増)
総務費 | 87億8,248万円(14.3%) |
---|---|
民生費 | 180億9,541万円(29.5%) |
衛生費 | 53億3,177万円(8.7%) |
農林水産業費 | 46億2,226万円(7.5%) |
商工費 | 22億9,155万円(3.7%) |
土木費 | 58億5,459万円(9.6%) |
教育費 | 59億1,208万円(9.6%) |
公債費 | 81億2,115万円(13.3%) |
使ったお金を性質別に見ると
- 義務的経費42.8%
人件費や扶助費など、支出が義務づけられていて、自由に削減できない経費 - 投資的経費12.7%
公共施設や道路整備等、将来に残るもののために使われる経費 - その他経費44.5%
補助費、物件費、維持補修費など、義務的経費および投資的経費以外
一般会計の決算額推移と借金の残高
年度 | 決算額 歳入 |
決算額 歳出 |
借金の残高 市民1人当たり |
借金の残高 総額 |
---|---|---|---|---|
平成23年度 | 618億9,057万円 | 609億578万円 | 61万2,000円 | 762億935万円 |
平成24年度 | 690億4,238万円 | 682億6,459万円 | 68万3,000円 | 847億7,308万円 |
平成25年度 | 619億4,686万円 | 614億7,586万円 | 68万3,000円 | 839億5,379万円 |
平成26年度 | 593億8,827万円 | 584億559万円 | 66万2,000円 | 805億1,154万円 |
平成27年度 | 618億2,774万円 | 613億722万円 | 65万9,000円 | 795億2,302万円 |
4ページ

おうしゅう市議会だより第42号 4ページ (PDFファイル: 435.5KB)
部門ごとに集中審査 決算審査特別委員会
9月議会では、27年度決算の審査を行いました。決算審査の方法は、議長を除く議員全員で構成する決算審査特別委員会(渡辺忠委員長、今野裕文副委員長)を設置、9月7日から9月14日まで審査し、その結果、いずれも原案のとおり認定しました。
総務部門
質問
NTTファシリティーズ社に貸付けた地代は適切なのか。また、事務処理に問題はなかったのか。
答弁
事業導入の経過と今後の方向性を含め、両者協議の上、決定した額であり、妥当な額と考えている。また、事務処理については適切さに欠けた場面もあったと認識している。今後においては、反省、改善を含め行政執行にあたる。
質問
政策決定のあり方、諸課題の洗い出しに問題はないのか。また、人員適正化計画の見直しはないのか。
答弁
現状において不十分な場面もあったと認識している。政策意志決定において、より望ましい政策につなげられるよう努力する。事務事業の見直しと人員適正化計画は同時に進めるべきと考えるが、特にも事務事業の見直しは、市民理解を得られるよう進めて行く必要があると考えている。
質問
国体時に整備された施設、設備の今後の活用の考え方は。
答弁
多額の費用を投じた施設であることから、利用できる施設については、他団体と協議の上、今後においても活用する方向で検討する。
質問
前沢いきいきスポーツランド隣接の未利用地の活用は。
答弁
駐車場、および多目的広場の整備を行ったが、活用のあり方についてはより多様な利用拡大に継げるよう検討する。未利用地活用については自然エネルギーを活かした事業を考えている。今後、十分検討し活用方向を定めてゆく。
質問
生活保護世帯からの市民税の徴収は適正妥当なのか。
答弁
世帯個々の状況を総合的に勘案しつつ判断する。徴収の方針は明確になっておらず、福祉部と連携を強化し方針および基準を定めてゆく。
教育厚生部門
質問
平成21年の胆沢第一小学校校舎大規模改修工事中に児童が健康被害を引き起こした「シックスクール対策事業経費」について、児童、生徒に対する今後の対応方針は。
答弁
発症児童生徒には通院のための運賃などを支給している。10年で打ち切っていいかどうかもあり、子どもの様子を見て、卒業後も保護者とも充分に協議して、今後の方向を検討する。
質問
幼稚園・学校の修繕について、学校等の要望額、教育委員会の予算要求額、実際の予算額は。
答弁
学校の要望額は330件、約4億8千4百万円、教育委員会の予算要求額は119件、約4千3百万円で要望額の8.9%、実際の予算がついたのは要望額の7.7%。そのほか、別枠で大規模修繕2千万円である。
質問
自殺対策で心の病を見つけるため、市民のストレスチェック体制のあり方は。
答弁
自殺は50代男性が最も多いことから、50歳の男性に絞ってチェック表を送り、ストレス度などを診断している。平成27年度の対象者は649人で、返信があったのは144人である。そのうち47人は保健師等の支援が必要である。
質問
子どもの虐待の実態について伺う。
答弁
平成27年度岩手県全体で672件、一関児童相談所管内で163件、奥州市で15件である。学校からは「あざ」の発見で、警察からは夫婦げんか=面前DVで、児童相談所に通報がいくことが多い。
質問
新病院の建設の検討は。
答弁
病院業務を行いながら、現地での改築は困難である。将来の需要に応じ増築を見据えた敷地面積が必要である。現在の敷地が約1万2千平方メートル、県立胆沢病院が約7万平方メートル。少なくとも3~4万平方メートルが必要で、どう確保するかが、現状の課題である。
5ページ

おうしゅう市議会だより第42号 5ページ (PDFファイル: 524.4KB)
産業経済部門
質問
奥州湖交流館の入場者は市内400人、県内2,200人、県外1,000人奥州市をPRする最大のチャンスではないか。入口から入って最初の部屋が殺風景であるが何か対策は。
答弁
それは感じられるが、開館間もないために使い方について十分考えていない。様々な挑戦が出来ると考える。アイデアを募集して魅力づくりを考えていきたい。
質問
プレミアム商品券発行の効果と反省点は。
答弁
発行当初、他市町村の状況から、発行日1日で完売するとは考えていなかった。平日である7月1日に発売し、完売となった。全市民へ行き渡らなかったことが反省点である。しかしながら、この商品券は市民にとって魅力的な商品券であった。事業者、消費者へ商工会議所ではアンケート調査をした。商品券の効果があったという事業者は23.81%、消費者は27.86%。消費者は日常の生活用品の購入に使用している人が多く、高額な品や欲しかった物の購入に使用した人もいた。
質問
中心市街地活性化対策(メイプルへの補助の効果)について。
答弁
メイプルは中心市街地の核店舗であり最大の集客力がある。「商店街活性化ビジョン策定ワーキンググループ」においても無くてはならない施設であると指摘されている。テナントを増やす、集客増を図るなど運営の努力、活性化を考えていく。
質問
新規出店促進補助事業について現在の状況は。
答弁
平成25年から開始し、現在38店舗出店している。
平成27年度は25店舗(水沢区12店舗江刺区13店舗)継続店舗13件このうち閉店2件、新規店舗12件このうち閉店1件。
質問
伊達な広域観光推進協議会事業加盟県、市町村は。また、具体的な活動状況は。
答弁
岩手、宮城、山形県の6市4町で構成。教育旅行誘致・周遊促進・広報PR活動を連携して実施している。北海道への旅行社訪問、担当者との懇談、協議によって修学旅行が実施された。
質問
農地中間管理機構および法人化の実態は、国の政策が変わる中に、農家に対し、新たな情報、理解を得るための政策を構ずるべきと考えるが。
答弁
平成30年より米政策が変わる。農地集積協力金の変更における情報は周知されていない部分もあったと認識している。今後は国の動向を捉え、農家団体に情報が正確に伝えられるよう万全の策を講ずる。27年の法人は4団体である認定農家、特定農業団体に向け説明会を実施した。
質問
中山間地域等直接支払事業および環境保全型農業直接支払対策事業の取り組み状況は。両事業は理解されていないのではないか。該当地域は適確に把握されているのか。
答弁
該当地域には説明を行ったが、不足した部分もあったと認識している。27年度における中山間事業については該当地域の要望額に沿う交付を行った。両事業とも国が制度化を行っている事業であるが、制度と予算は別であることから、財源不足が生じているのが実態である。県、土地団体連合会、市長等において予算要求をしているが、28年度は満額交付されない実態である。今後においては、国に対し強く予算要望をする。
6ページ

おうしゅう市議会だより第42号 6ページ (PDFファイル: 427.0KB)
建設環境部門
質問
最近、鎮火情報が入らないのは何故か。
答弁
火災情報はそもそも消防団員への出動用のもの。システム運用変更により、一般市民には鎮火情報サービスが出来なくなった。
質問
避難情報や避難所のあり方について。
答弁
台風10号は、避難情報の具体の行動や避難所指示など多くの反省点が出た。庁内アンケートや意見を参考に、災害時の周知の仕方や水害、地震別に分けた一般行動を示す。ハザードマップ全戸配布に併せ住民説明会の開催や具体的事象を想定した訓練をしたい。本市タイムライン(防災行動計画)については年内の作成に努めたい。
質問
東北油化跡地の利用見込みは。
答弁
今年の7月に宮城県にある廃塩ビ管の回収・再生業者の有限会社中部マテリアルが競売で取得したとの情報。操業時期等詳細は不明。年内に地元説明会を開催するよう要請する。
質問
北上川無堤防地区の状況について。
答弁
市内に3箇所ほどの無堤防地区があり、早期完成を願い毎年国や県に要望している。築堤には長期かつ巨額の経費がかかることから、前沢治水対策協議会や黒石地区築堤期成同盟会の活動も有効と考えている。
質問
街路灯電気料の支援について。
答弁
電気料の行政支援に各区バラつきがあることから、年度内に負担金制から補助金制に変える予定である。
質問
上水事業における供給単価と給水単価を比較すると原価割れとなっているが。
答弁
人口の減少や老朽管の入替工事費の増嵩や、簡易水道事業の統合によるもの。決算状況を精査の上、平成30年4月改定を目指し年度内に方向性を出したい。
決算審査特別委員会附帯意見
平成28年第3回奥州市議会定例会にて審査した、平成27年度決算については次の意見を付して原案のとおり認定しました。
一般会計
- コンプライアンスの遵守と内部統制システムの確立を図られたい。
- 生活保護世帯からの滞納市税の徴収について、慎重に対応を検討されたい。
- 不在者投票指定施設において、外部立会人の活用を更に推進されたい。
- 保育施設並びに学校等の施設修繕への予算拡大に努められたい。
- 通学路の安全対策拡充に努められたい。
- 空き家について、その活用と特定空き家の対策を推進されたい。
- 水害等の防災減災対策について、万全を期されたい。
- 市営住宅の入居者選定方法について、更なる検討を図られたい。
水道事業会計
企業債発行のあり方について十分検討し、経営基盤の安定強化に努められたい。
病院事業会計
新病院のあり方については早期に検討を進め、適時議会に対して説明をされたい。
国民宿舎等事業会計
国民宿舎の会計については、更に正確を期すよう努められたい。
7ページ

おうしゅう市議会だより第42号 7ページ (PDFファイル: 435.6KB)
議案の審議
本定例会では、「奥州市ひとり親家庭等医療費給付条例の一部を改正する条例の専決処分に関し承認を求めることについて」、「奥州市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に関する条例の制定」、「奥州市幼保連携型認定こども園条例の制定」、財産の議決を求めることについて、平成28年度奥州市一般会計補正予算第4号、第5号などの議案を審議し、全て原案通り可決しました。
奥州市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例及び奥州市特別職の職員等に対する費用弁償に関する条例の一部改正について
消防団員の定数及び災害時等の出動等に対する費用弁償の額を見直すことにより、その取り巻く環境を改善し、もって消防団員の確保に寄与するため、所要の改正をするものです。
奥州市立幼保連携型認定こども園条例の制定について
利用者等の手続等の簡素化、施設運営の合理化等を図るため、既存の幼保一体施設を奥州市立幼保連携型認定こども園に移行するものです。
奥州市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について
既存の幼保一体施設を奥州市立幼保連携型認定こども園に移行することに伴い、これらの認定こども園に勤務した保育教諭手当を支給するため、所要の改正をするものです。
奥州市放課後児童クラブ条例の一部改正について
奥州市立児童センター等の児童の健全育成等を目的とする施設を、その利用実態に合わせて奥州市立放課後児童クラブとして一元的に管理するとともに、低所得者等に対する当該施設の学童保育料の減免または免除を行うため、所要の改正をするものです。
財産の取得に関し議決を求めることについて
平成29年4月に開校する奥州市立胆沢中学校で使用するスクールバス1台、2,279万円。ひめかゆ健康の森で使用する圧雪車、2,970万円。奥州市江刺区内で光ネット通信サービスを提供するための光ネット通信設備機器、3,488万円をそれぞれ取得するものです。
平成28年度一般会計予算を補正
第4号では、水防対策事業経費292万円、道路新設改良事業経費2,282万円、道路維持管理経費3,563万円、本支庁舎管理経費5,168万円等で、歳入歳出それぞれ4億3,679万円を追加。第5号では、災害復興支援事業経費360万円、農地農業用施設災害復旧事業経費2,946万円等で、歳入歳出それぞれ5,343万円を追加し、補正後の予算総額を609億1,819万円としました。
人権擁護委員候補者の推薦

おうしゅう市議会だより第42号 8ページ (PDFファイル: 437.7KB)
ここが聞きたい一般質問
今定例会の一般質問は、18人の議員が登壇し、行政運営について市長、教育委員長等の考えを質しました。 質問、答弁の要旨を掲載します。(文責は質問議員)
一般質問とは?
議員が市の仕事全般について、市長などに報告を求めたり、将来の方針等について質問することをいいます。 一般質問は各定例会の本会議で行われます。
質問議員
各議員の質問内容の詳細は下記を参照しそれぞれのページ部分をご確認ください。
- 菅原 由和(奥和会) 8ページ
- 廣野 富男(市民クラブ) 9ページ
- 飯坂 一也(公明党) 9ページ
- 千葉 敦(日本共産党) 10ページ
- 菅原 明(日本共産党) 10ページ
- 阿部 加代子(公明党) 11ページ
- 高橋 政一(市民クラブ) 11ページ
- 菅原 圭子(新世会) 12ページ
- 佐藤 郁夫(市民クラブ) 12ページ
- 佐藤 邦夫(市民クラブ) 13ページ
- 及川 善男(日本共産党) 13ページ
- 及川 佐(奥和会) 14ページ
- 鈴木 雅彦(奥和会) 14ページ
- 今野 裕文(日本共産党) 15ページ
- 千葉 悟郎(市民クラブ) 15ページ
- 渡辺 忠(奥和会) 16ページ
- 佐藤 洋(新世会) 16ページ
- 加藤 清(新世会) 17ページ
菅原 由和 議員(奥和会)
スポーツ推進と施設整備の整合性は
質問
今年度までを計画期間とする「スポーツ振興基本計画」の終了を踏まえ、新たな「スポーツ推進基本計画」の策定スケジュールは。
市長
スポーツ関係団体や庁内関係課他の構成によるワーキンググループを9月に編成し、計画案を作成する。その後、スポーツ推進審議会での検討やパブリックコメントの実施等を経て、来年3月に決定したい。
質問
体育館の廃止等も含まれる公の施設見直しが進められる中、一方では「生涯スポーツの推進」や「競技水準の向上」等、今後もスポーツ活動を推進していくとしている。その整合性をどう考えているのか。「スポーツ推進」と「施設整備」は一体的に考えていくべきと考えるが。
市長
週1回のスポーツ実施率向上のためにも、それなりの整備をしていかなければならないが、現実的には予算の問題もある。無理のない計画で、市民に納得して頂ける施設整備に向け、話しを聞きとりしながら方向性を見出していきたい。
質問
東京オリンピックを見据えた合宿誘致の考えは。また、その実現に向け「スポーツコミッションの設立」、「ホストタウン」や「地域活性化首長連合」への登録等、可能性を探りチャレンジすべきと考えるが。
市長
県から各市町村の検討状況等についての調査があった。奥州市で開催する国体種目を中心に、出来れば対応していきたいと考えている。提案の件は、9月に発足するスポーツ推進基本計画策定ワーキングにおいて検討していく。
9ページ

おうしゅう市議会だより第42号 9ページ (PDFファイル: 488.2KB)
廣野 富男 議員(市民クラブ)
広域連携の推進に期待
質問
広域連携による移住・定住フェアの推進、県交通「岩黒線」の維持、東北新幹線水沢江刺駅駐車場の増設と有料化を望むが。
市長
7月の「青森・秋田・岩手の暮らし発見フェアに北上・金ケ崎・西和賀の4市町で合同ブースを開設。移住のための情報と圏域の魅力を伝えた。今回、13組の相談があったが移住に直接結びつかなかった。今後、工夫しながら市や圏域の情報提供に努めたい。「岩黒線」の存続には利用者数を増やす必要がある。国庫から県単補助へ移行しながら、一日平均の利用者数を増やすため、10月から現在の4便中、利用者数が少ない2便を廃止。今後も北上市や事業者と協力し、市民のバス利用を呼び掛け路線維持に取組んでいく。
東北新幹線駅の駐車場不足に対し、昨年28台分を増設。今年9月に20台分を整備し、計507台分の駐車スペースを確保。一時的に駐車スペースが不足する場合もあるが、広域連携による増設と有料化の提言については現在のところ考えていない。
市有林の積極的活用を
質問
歳入確保のため、市有林の積極的資産運用をすべき。また学校林の現状と課題を問う。
市長
市有林の資産価値向上のためには、低コスト化や付加価値をつけた木材販売が必要。今後、先進事例を学び取組みたい。
教育委員長
市内小中学校に20の学校林があるが管理は十分でない。年内に現地調査をし課題を整理したい。
飯坂 一也 議員(公明党)
健康づくりのために公園の活用を
質問
奥州市の公園は、どのように管理されているか。
市長
現在271カ所の公園を管理している。平成26年度に長寿命化計画を策定し、年次計画に沿って整備を進めている。予算や人員も限られており、地域の力も借りながら進めていきたい。
質問
健康づくりのために健康遊具を設置するなど、これからの時代に合わせた活用も考えるべきである。まずはビジョンを立て、次には関係部署間の連携が必要である。奥州市が推進する市民週一運動にもつながるよう、積極的な公園の利活用を考えるべきである。
市長
地域の要望等を踏まえながら、関係部署間の協議を始めたい。公園の数が多いため、モデルとなる公園を選択することも1つの方策と考える。
家庭での防災の取組を
質問
各家庭における事前防災の取組みとしては、飲料水・食料品などの備蓄や家具の転倒防止が重要である。行政としても後押しをしていくべきである。
市長
広報や防災セミナー、出前講座等を通して働きかけていきたい。家具の転倒防止については、独居高齢者を対象とした検討を関係部署間でしていきたい。
10ページ

おうしゅう市議会だより第42号 10ページ (PDFファイル: 564.1KB)
千葉 敦 議員(日本共産党)
学校給食 自校方式の良さを残すべき
質問
奥州市内の小中学校の学校給食は、自校の施設または給食センターでつくられ、すべての児童・生徒に供給されている。給食施設の中には、築40年を越える施設もある。
教育委員会が検討している学校給食施設の再編計画について伺う。
教育委員長
市内の学校給食施設は共同施設6カ所、単独施設3カ所あり、新しいものでも13年は経過している。老朽化し、「学校給食衛生管理基準」を満たしていない施設が多い。2または3カ所の共同調理場への集約を検討している。
質問
学校給食は教育現場の身近な所で調理することにより、食育として大きな効果をもたらす。給食施設の改築は、自校方式の良さを残す方向で行うべきであると思うが、いかがか。
教育委員長
「基準」を満たして改築するには、床面積が多く必要で、現在地での単独調理場の建て替えは難しい。
子どもの医療費助成の拡大を
質問
政府の経済政策のつまずきで、国内経済が停滞し、子どもの貧困が社会問題化している。心身の発達期における子どもに、経済的理由による受診抑制が発生することは、絶対にあってはならないと思う。子どもの医療費助成を中学校卒業まで拡大すべきでは。
市長
まずは現状の助成継続をすべきである。さらなる助成拡大には、新たな財源の確保が必要であり、難しい。
菅原 明 議員(日本共産党)
高齢者世帯への買い物支援策を
質問
高齢化の急増とともに、高齢者世帯で食料品等の購入が大変になってきた方が多く見られるようになった。奥州市として、該当者がどれくらいいると捉えているか、また、今後お年寄り世帯の方が安心して買い物が出来るよう、市の責任でサポートする事業を推し進めていくべきであると考えるがどうか。
市長
交通手段を持たない買い物弱者が増えている傾向にあると認識している。移動手段を持たない方へはコミュニティーバスの運行を行っている。運転免許証返納者の方には、契約証明書の発行から3年間はバス利用者の方に割引制度を実施している。買い物支援としては、介護給付保険のささえあいの会の互助もあるし、奥州市社会福祉協議会では、困難な方へ買い物の利用の仕方などを登録し、民生委員が援助できる「ありがとうボランティア」を実施している。今後も、社会福祉協議会や民生児童委員と連携し、日常圏域のニーズ等調査し、必要な支援を検討していきたい。
国家資格者確保策を市の責任で
質問
奥州市の公立保育園、私立保育園では保育士不足が続いている。また、市内の介護施設においても、国家資格者の介護福祉士や看護師の人材確保に困難を極めている。人材確保の解消策として、奨学金を活用されて国家資格を取得し、市内に就職を希望されている方に対し、奨学金の一部を補助し、人材不足の解消に努めるべきではないか。
市長
近年介護現場から聞こえてくる声は、人材不足についてであり、議会でも議論されたところである。今年度から市内の介護職場で働く職員が介護初任研修を終了した時、受講料の助成を実施したところである。奥州市では、保育士、介護士、看護師等の現場で活躍してもらわなければならない職種の方が不足しているのは明らかだ。
学生の奨学金の利用状況は、若い年代ほど利用率が高くなっているようなので、奨学金に対する助成がどのような効果があるか検証し、民間事業所も含め、人材確保を考えていきたい。
11ページ

おうしゅう市議会だより第42号 11ページ (PDFファイル: 544.0KB)
阿部 加代子 議員(公明党)
子どもを安心して預けられる体制を
質問
平成27年8月、女性活躍推進法が成立し、行動計画の策定・公表、職業選択に資する情報の公表が義務付けられ、女性の職業生活における活躍を推進し活力ある社会の実現が求められている。子育てをしながら安心して働くため幼稚園、保育所の状況と今後について伺う。
市長
公立保育所で築20年以上の老朽化施設が4カ所、定員は中山間地の保育所では満たない状況である。待機児童は0~2歳児が大半で需要より定員が不足している。問題解決のため「奥州市教育・保育施設再編計画」の策定を進めている。
教育委員長
公立幼稚園の多くが築30年以上を経過し早期の改築が望まれる状況である。全ての園で定員割れ、充足率は35%である。
HACCPの導入を
質問
HACCP(ハサップ)とは、食品製造、加工工程のあらゆる段階で発生する微生物汚染等の危害をあらかじめ分析し、製造工程でどのような対策を講じられれば、より安全な製品を得る事が出来るかと言う重要管理点を定め、監視し製品の安全を確保する衛生管理の手法で、国際的に認められ、厚労省も義務化に向け検討されている。市内事業者の状況を伺う。
市長
岩手県版ハサップの市での導入状況は28.7%で県平均を下回っている。市においても将来的ハサップによる工程管理の義務化を見据え、輸出の振興や外国人観光客の増加に向けて、市内食品製造事業者を中心に実情を捉えながら、ハサップの普及に向けた取り組みを、国や県と連携して進めていく。
高橋 政一 議員(市民クラブ)
学校のトイレの状況はどうか
質問
住宅のトイレ環境が向上し、公共施設のトイレ改善が進み、整備された学校では魅力的な実例がみられる。市内学校のトイレの状況と対応について伺う。
教育委員長
小学校校舎では、個室便器818基のうち44.9%が洋式であり、中学校では、400基のうち29.3%が洋式である。床については、水で洗浄するタイルが一般的であったが、乾式のシート張りの床が掃除しやすく臭いも抑えられることから、乾式で整備を進めていく。
質問
多目的トイレの整備をどう進めていくか。
教育委員長
小学校12校、中学校4校に設置している。未整備の学校に入学を希望する場合は、改善が可能か、部品や人員の確保が可能かなどを判断し対応する。
適応できない子どもは
質問
学校にうまく適応できない子どもを支援するフロンティア奥州の活動と中学校卒業後の対応はどうか。
教育委員長
フロンティア奥州では、過去3年間に小学生7人、中学生51人が通級した。うち15人が中学3年生であったが、14人が高校に進学した。基本的生活習慣、学習指導、コミュニケーション能力の育成に力を入れ、学校復帰への支援をしている。進学した生徒については高校へ情報提供し、高校からは適応状況の連絡を受けている。
市長
高校生も大切な奥州市民である。家庭児童相談や発達障がい相談に対して、丁寧に対応している。今年から市内の高校と協力し、個別相談や不登校及び退学した生徒の支援を行う提案をしている。
12ページ

おうしゅう市議会だより第42号 12ページ (PDFファイル: 586.9KB)
菅原 圭子 議員(新世会)
防災計画の見直し・体制の一極化後の対応について
質問
被害を最少にするためにどのような計画、対策があるのか。
市長
平成27年7月に「水害に係る避難勧告発令基準」作成。災害時は直ちに本庁から職員を派遣、被害状況の確認し必要な人材投入をする。現場の応急対応は職員だけではむずかしいこともある。消防団の組織力の活用や災害協定をしている各種協会や組合の協力を得る。
質問
高齢化、過疎化の著しい地域住民への対応は。
市長
避難困難者の個別避難計画を定め台帳を作成整備し地域で共有。避難勧告前に避難準備情報を発令し、避難行動を開始する。
質問
台帳は作成完了しているか。
市長
作成中である。3.11以降に「要支援者対策計画」が策定され社会福祉協議会に作成委託、対象者の状況、環境などについて市、社福、児童民生委員、区長などにより情報共有し迅速な対応を考えている。
質問
避難勧告、避難命令が発令されてから、市民にどのような経路で伝達されるのか。
市長
エリアメール、FMラジオ、テレビなどあらゆるメデイアを駆使して知らせる。
休日保育の現状と今後について
質問
10月から休日保育がやっと実施される。市民が待っていた休日保育の申し込み方法、今後の計画は。
市長
10月からいずみ保育園で開始される。1歳6カ月から就学前が対象である。まず通園している園に申し込み登録をし、その後教育委員会、保育園、申し込みの園児及び家族と面接等を経て登録される。対象児童、担当保育士、アレルギーや環境への対応など様々な面を配慮して行うものである。就業による児童を対象とする。
質問
実際の休日保育申し込みは、利用する前月の15日までとあるが、時期的に勤務シフトがまだ示されなくて困るのではないか。
市長
それについては各家庭の事情を考慮し柔軟に対応したい。
佐藤 郁夫 議員(市民クラブ)
地域協議会の要望把握は
質問
合併特例債の活用を含め新市建設計画の変更を5区の地域協議会に諮った。水沢区を除いて4区の地域協議会では意見を付して承認された。この意見を踏まえ、今後どう対応するか。
市長
変更後の新市建設計画は平成28年から37年までの10カ年となる。計画は合併特例債を活用しての計画が主であり、総合計画に組み入れた形での計画となる。計画策定にあたっては、地域協議会の意見も十分取り入れ決定していく。必要であれば事業の登載について、意見をもらう部分もあると思う。
ILCの宣伝活動と準備室設置は
質問
国際リニアコライダー誘致のため新幹線水沢江刺駅構内の「南岩手交流プラザ」を活用して宣伝してはどうか。また、「東北ILC準備室」が仙台市に設置された。奥州市としても準備室設置に向け検討する時期ではないか。また準備室設置に江刺総合支所を活用してはどうか。
市長
平成28年度事業で「南岩手交流プラザ」の入口南側にILCと観光、物産を含めた奥州市を紹介する映像を壁に投影する方法で宣伝していく。現在、技術的な詰めの協議をしている。準備室設置ついては個別の取り組みを検討する中で時期、場所を判断していく。設置すべきとした場合、江刺総合支所も含め検討していく。
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おうしゅう市議会だより第42号 13ページ (PDFファイル: 522.9KB)
佐藤 邦夫 議員(市民クラブ)
ふるさと納税について
質問
昨年度は3億円を超えるふるさと納税を、全国各地より頂戴したが、今年の実績は。
市長
4月から7月まで寄付件数876件、金額3,646万3,000円で、昨年同期と比べ、件数で378件、金額で1,100万円少なくなっている。
質問
北上市ではイベントを含め大変な努力をして、4月から7月まで件数5,387件、金額1億3,244万円と倍増している。今年は10億円を超すふるさと納税が期待されている。都城市42億円や山形県天童市の32億円や10億円以上の寄付をいただいている自治体が20を超える中、どこが違うといえば、市長、職員のやる気、本気度の差と言われている。専属の職員を配置するなどして、前回提言した企業版ふるさと納税を含めて、目的税として「奥州先人記念館」の建設を目指すべきと再度提案するがいかがか。
市長
今後取り組みを強化していく。返礼品のラインナップの拡大を目指し、返礼品募集説明会を開催し、新規出品者等募集している。以前提案のあった高額の返礼品についても、岩谷堂箪笥では、100万円の整理タンスや64万円の食器棚なども加えた。また企業版ふるさと納税は、正式には「地域創生応援税制」というが、様々なクリアしなければならない作業があるが、奥州市が誇る地域資源である「景観」を活用する事業に対して、企業版ふるさと納税をエントリーしたいと考えている。
及川 善男 議員(日本共産党)
弱い者いじめの市有地有償貸付は撤回すべき
質問
市長は6月議会で、この方針は「必ずしも弱い者いじめなどの考えに立っていない。」などと答弁した。しかし、市民や関係者からは、「弱い者いじめだ。」「障がい者や高齢者に冷たい市政だ。」などという声だ。議会の意思は、昨年9月議会で、社会福祉法人から提出された「市有地の無償貸与及び無償譲渡を求める請願」を圧倒的多数で採択し、市長の施策に「ノー」の意思決定をした。また市長は、江刺区の社会福祉法人に対し平成22年4月1日に、江刺区内の市有地約1万9千平方メートルを30年間無償貸与する契約を結び、高齢者、障害者福祉を支援している。私はこのことは、非常に良いことだと考える。「公平・公正な行政運営」というなら、有償を前提とした「市有財産(土地)の譲渡及び貸付に当たっての方針」は、直ちに撤回し、再検討すべきと考える。
市長
私は就任以来、合併市としての奥州市が全てにおいて1つの基準で運営されるべきだという強い信念でいる。江刺寿生会との契約については、(市有財産の譲渡及び貸付方針)判断時点ではわからなかったが、民法上の契約なので順守しなければならない。無償化は最大の支援の仕方ではない。議会との関係は、見解が分かれたが、無償化イコール福祉の応援ではなく市民の財産として活用させていただく。
仮置場は期限内に撤去
14ページ

おうしゅう市議会だより第42号 14ページ (PDFファイル: 493.6KB)
及川 佐 議員(奥和会)
特性のある地域づくりのため総合計画に地区別計画を
質問
振興会が作成する地区コミュニティ計画は総合計画でも地区の最上位の計画となっているが、それに対する当局からの見解の表明がないが、何故しないのか。
市長
計画を無視しようというのではなく、どのような方策がよいか検討しており、今後改善し、最大限の努力をする。
コミュニティ計画を協働のまちづくりに
質問
市長と地区要望を語る会、地区要望ヒアリング等と地区コミュニティ計画との関係はどうなっているのか。混乱するのではないか。
市長
地域の熟度の違いがあるので、現状では地区コミュニティ計画に絞るのは困難だが、コミュニティ計画は重要であり、あり方について今後改善していきたい。
質問
前期の総合計画や新市建設計画にもあったが、後期総合計画では5つの行政区別の地区別計画がなくなった。均衡ある地域の発展、特色ある地域づくりに地区別計画が必要と思うが、次期総合計画に登載することを考えているのか。
市長
総合計画への地区別計画の登載は考えていないが、山間地、中山間地、平地を中心とした計画を考えている。今年度の総合計画の作成の際に具体的に提案する。
鈴木 雅彦 議員(奥和会)
実効性のある庁内リスク・マネジメント構築が急務では
質問
これまで、何度もリスク・マネジメント専門委員会による取り組みの必要性を訴えてきた。安全・安心の職場づくりと、市民からの信頼回復のために、改めて行政システム再構築に向けて取り組むべきと考えるがどうか。
市長
行政サービスの提供等における事務処理上のリスク評価と、事務の適正な執行を確保する体制を整備・運用して行くため、今年の6月よりいわゆる「インシデント報告」の作成を各部に依頼し、取り組んでいる。これらの事案は政策会議の場において対応・防止策などを検証し、各部署へフィードバックして情報の共有・徹底を行っている。当面はこれらの体制や運用においてリスク・マネジメント委員会としての役割を担って行くこととしている。
リスクに対応する職員個々の意識改革と、組織力の向上を図り、実効性を持った取り組みを着実に推進するため、各職階・年代別を対象とする「リスクマネジメント体制構築に向けた職員研修」を、体系的に本年10月より全職員に対し実施して行く。
今こそ、シチズンシップ(市民性)教育の導入を
質問
選挙権の18歳以上への引き下げや、次期学習指導要領の答申素案においても、早い段階(初等教育課程)より主権者教育が総合的に必要であると判断する。市民性育成のために、シチズンシップ教育に取り組んで行くべきではないか。
教育委員長
今後示される新学習指導要領の趣旨や内容を踏まえながら、適切な教育課程の編成により、シチズンシップ教育の考え方等を生かした教育に取り組んで行きたい。また、後藤新平に代表される先人の教えに学びながら、未来に生きる子ども達の市民性を培って行きたい。
15ページ

おうしゅう市議会だより第42号 15ページ (PDFファイル: 556.9KB)
今野 裕文 議員(日本共産党)
遅延している胆沢区愛宕地区の中山間地域総合整備事業について
質問
現状ではいつ終わるか、皆目見当がつかない状況である。来春まで終わるとされていた分の半分にも満たない状況である。今年の秋は、ひとつのブロックもできないと、説明をされ途方にくれる状況にある。
このままでは、事業から撤退を申し出る農家が出かねない。ぜひ、このような農家がでないようにしたいと思う。そのためには、計画に大きく違わない事業の推進が必要であり、そのためのご尽力をお願いする。
市長
他地区での事業完了地区が見込まれること、事業の中盤になることから予算の増額が見込まれると聞いている。用水路の老朽化により維持管理に多大な労力を費やしていることを、県や国に強く訴えながら優先して事業を進めたい。
国保の資格証の発行はやめるべき
質問
資格証を発行しても収納率は向上していない。市の説明では、発行する具体的理由がない。国民皆保険制度の趣旨、社会保障の趣旨から、国民健康保険の資格証の新規発行はやめるべきである。
市長
盛岡市では収納業務を優先するため新規の発行をやめている。現在の運用を今のところ考えているが、広く考えなければならない問題だと認識する。
介護保険の改悪案に明確な反対の意思表示を
質問
厚生労働省が、9月19日、社会保障審議会介護保険部会に論点を提示し、介護保険の改悪案が示された。市長は、反対の意思表示をすべきでないか。
市長
実施されれば介護予防の機能がなくなることから大きな課題となる。市としては、国に同様のサービスを国が行っていただかなくてはならないと考える。国への対応については、県の市長会を通じて検討したい。
千葉 悟郎 議員(市民クラブ)
放射能汚泥の仮置場の撤去
質問
平成23年3月11日の東日本大震災による福島原子力発電所の爆発による放射能の飛散で、胆江地域にも放射能が降り、その除去対策に苦慮してきた。特に、水沢南地区振興会は、市の指導で側溝の放射能(セシウム)が付着した汚泥の処理と汚泥物の仮置場を探し対応してきた。その仮置場の設置終了期限3年間が迫ってきたが、進捗状況を聞きたい。
市長
仮置場に埋設している汚泥物を掘り起こし、乾燥したあと焼却して最終処分場に埋設する。これは国の指導であり、平成29年3月末には完了する。
公園の整備と管理
質問
市が管理する公園は271カ所あるが、その内、都市計画図に記載されている46カ所を調査した。それらの公園は、住宅地にあるが、除草や生け垣の管理がされていない。どのような整備と管理をしているか。
市長
住宅地にある公園であるので、周辺の地域に整備を依頼しているが、徹底していないのが現状である。管理については公園内の遊具等の老朽化に配慮している。今後は、立派に整備されている公園を参考にして整備や管理を進めていく。
奥州湖周辺の観光策
質問
先日の早稲田大学院生グループによる奥州湖周辺の観光レポートを、どのように評価しているか。
市長
16ページ

おうしゅう市議会だより第42号 16ページ (PDFファイル: 479.9KB)
渡辺 忠 議員(奥和会)
水と緑のまち奥州の市景観計画の取組状況は
質問
市では、景観計画を作成し、景観条例や方針が示されているがこれまでの取組状況と、散居景観を維持していくための考え方を伺う。
市長
平成26年に奥州市全域を対象として市景観計画を策定し景観条例を制定している。
そのため一定規模以上の建築物や木竹の伐採を行う場合、事前の届出を義務付け景観計画に則すよう指導している。
届出の状況は平成26年以降108件であり「エグネ」の伐採に制限を加えやむを得ない時は景観計画に資する苗木等を植えるようにしている。
また、田園と「エグネ」を配した散居集落は、本市の特徴的な景観であり保全と育成が必要と思っている。
散居を一望できる展望台を
質問
日本三大散居集落と言われる胆沢平野の伝統と農村文化を一望できる展望台が市民、訪れる人々から強く要望がある。今後新たに設置すべきと思うが。
市長
現在、見分森公園の中にあるが周辺の松林で視界は多少せまくなっている。新たな展望台については、今後の課題と考える。いずれ、散居集落は市の観光資源の1つであり、いさわ散居ガイドの会の活動支援等を行ないながら胆沢扇状地の風土、文化を活用しながら観光振興の発展に結びつけていく。
佐藤 洋 議員(新世会)
公の施設の見直しの進捗状況は
質問
行革の一環である公の施設の見直しの進捗状況は。
市長
人口減少等による公共施設の需要の変化を踏まえ、更新や統廃合、長寿命化に取り組み、財政負担の軽減と平準化を図った適正配置を進める。公共施設白書を基に施設の管理、保存のあり方を定めた公共施設等総合管理計画も本年度策定する。
旧東中跡地の売却は
質問
公の施設の見直しの1つである旧東中の民間売却の取り組みの進み具合は。
市長
昨年度、本年度と2回、地元振興会に民間売却の方向性を説明。地元は、運動場の継続利用を希望しており、民間売却へのご理解を頂いているという状況にはない。今後は当然、地元の意見を聞きながら、代替施設の検討はもちろん、長期的視点に立った売却後のまちづくりの青写真をしっかりと示していく。まずは、官民連携による土地の有効活用などの市場調査に取りかかる予定である。
財政計画見直し必要では
質問
次期総合計画策定と合わせ現在の長期財政見通しを見直すべきではないか。
市長
昨年度、新市建設計画延長に伴い財政計画を見直したものの、総合計画との整合性を図るため改めて見直すこととしている。市の財政力に見合った新規事業や施設の長寿命化の必要度、緊急度などを総合的に判断し財政見通しを見直す。
17ページ

おうしゅう市議会だより第42号 17ページ (PDFファイル: 462.3KB)
加藤 清 議員(新世会)
小沢市政の評価は
成果と課題は何か
質問
小沢市政の成果と課題を、どう捉えているのか、今後の主要施策の考えについて伺う。
市長
将来に向け持続的に発展するため、財政の健全化に努めた。主に総合水沢病院、岩手競馬、土地開発公社の財政改善に向け、対策を講じた。協働のまちづくりにより地方自治が確立され新たなまちづくりに向けた行政体が構築されつつある。合併後、市の一体感の醸成は道なかばである。次期総合計画を策定する中、安定かつ持続可能なまちづくりに向け、長期的な展望にたち、発展的施策を盛り込み実行していく。
保養施設の現状と課題は
質問
国見、黒滝、衣川荘、舞鶴、ひめかゆそれぞれ保養施設の現状と、今後の活用方策は。
市長
全ての施設は実質赤字である。又、老朽化が進んでおり計画的修繕が必要である。市、および地域においては重要な施設であることから将来の安定的経営を行うため、市民理解を得るなかで、民間移譲を進める。基本的には廃止はせず、どの施設も継続の方向で努力していく。
第5回陸前高田市議会・奥州市議会・大船渡市議会議員研修
陸前高田市議会、奥州市議会及び大船渡市議会の議員研修会が8月5日、大船渡市「ゲストハウス大船渡アーバン」を会場に行われました。当日は、株式会社東海新報社取締役編集局長の長谷川一芳(かずよし)氏を講師に迎え「東日本大震災・平成三陸大津波-地元新聞社からの報告-」と題して講演していただきました。
東日本大震災による津波で社員を亡くし、また、家族や親戚を亡くした社員が半数を超え、自宅を流された社員は会社に寝泊まりしながらも、発災当時から地元紙しかできない被災者が必要とする情報を報道し、地元紙としての使命を果たす努力をしてきました。 震災発生から5年の節目となる今年、行政等の今後の支援や復興施策に役立ててもらうことを目的として、時間の経過とともに変化する被災者の健康状態や要望などを調査し、報道をし続けています。
「聴覚障がい者の傍聴を助ける機器を導入」
聴覚障がい者の議会傍聴を助ける機器をこのほど導入しました。発言者の声を送信し、Tコイル(注釈)内臓の補聴器や人工内耳に対応する受信機をお貸しし使用いただくことで、周りの騒音、雑音に邪魔されずに聞き取ることができます。使用をご希望の方は、事前に議会事務局総務係にお申込みください。
(注釈)Tコイル(磁気誘導ループ)
音声などを磁気誘導アンプに通し、電気信号を送った、ループアンテナ内で磁界を発生させ、音声などを補聴器等に直接送り込むための機材のこと。
18ページ

おうしゅう市議会だより第42号 18ページ (PDFファイル: 883.9KB)
賛否の公表
(注意)採決で賛否が分かれた案件の採決結果です。これ以外の議案等は全会一致で可決等しました。
なお、紙面の都合で賛成・反対討論は割愛します。
採決結果一覧表
議席 | 氏名 | 会派 | 発議案第34号 | 発議案第35号 | 議案第3号 | 議案第4号 | 議案第21号 | 議案第25号 | 議案第31号 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 鈴木 雅彦 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
6 | 及川 佐 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
8 | 菅原 由和 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
12 | 千葉 正文 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
15 | 中西 秀俊 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
16 | 小野寺 隆夫 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
18 | 中澤 俊明 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
20 | 藤田 慶則 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
23 | 渡辺 忠 | 奥和会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
3 | 廣野 富男 | 市民クラブ | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 賛成 | 賛成 |
10 | 高橋 政一) | 市民クラブ | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 賛成 | 賛成 |
11 | 佐藤 郁夫 | 市民クラブ | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 賛成 | 賛成 |
19 | 千葉 悟郎 | 市民クラブ | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 賛成 | 賛成 |
24 | 佐藤 邦夫 | 市民クラブ | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 棄権(採決の際、表決権を行使しないで退席) | 賛成 | 賛成 |
2 | 千葉 敦 | 日本共産党 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 |
17 | 菅原 明 | 日本共産党 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 |
22 | 今野 裕文 | 日本共産党 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 |
27 | 及川 善男 | 日本共産党 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 | 反対 |
4 | 佐藤 洋 | 新世会 | 反対 | 反対 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
5 | 菊池 利美 | 新世会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
7 | 菅原 圭子 | 新世会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 賛成 | 賛成 |
13 | 加藤 清 | 新世会 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
9 | 飯坂 一也 | 公明党 | 反対 | 反対 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
14 | 阿部 加代子 | 公明党 | 反対 | 反対 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
25 | 内田 和良 | 無会派 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 |
28 | 小野寺 重 | 無会派 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 賛成 | 反対 | 賛成 | 賛成 |
発議案第34号の採決結果
賛成23票、反対3票
発議案第35号の採決結果
賛成23票、反対3票
議案第3号の採決結果
賛成22票、反対4票
議案第4号の採決結果
賛成22票、反対4票
議案第21号の採決結果
賛成15票、反対10票
議案第25号の採決結果
賛成22票、反対4票
議案第31号の採決結果
賛成22票、反対4票
注意
議長は裁決には加わりません
案件の詳細
議案番号 | 案件名 |
---|---|
発議案第34号 | 子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担減額調整措置の廃止を求める意見書 |
発議案第35号 | 東日本大震災の被災者の国民健康保険、後期高齢者医療保険の一部負担金及び介護保険の利用料等の支援制度の継続を求める意見書 |
議案第3号 | 奥州市立幼保連携型認定こども園条例の制定について |
議案第4号 | 奥州市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について |
議案第21号 | 平成27年度奥州市一般会計歳入歳出決算認定について |
議案第25号 | 平成27年度奥州市簡易水道事業特別会計歳入歳出決算認定について |
議案第31号 | 平成27年度奥州市水道事業会計利益の処分及び決算の認定について |
議員発議
議員発議により2件の意見書を可決し関係機関へ送付しました。そのうち1件の意見書を掲載します。
- 子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担減額調整措置の廃止を求める意見書
- 東日本大震災の被災者の国民健康保険、後期高齢者医療保険の一部負担金及び介護保険の利用料等の支援制度の継続を求める意見書
子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担減額調整措置の廃止を求める意見書
少子化対策として子育て世代の負担軽減を図り、子どもの疾病の早期診断、治療を目的に、岩手県、そして県内33市町村は医療費助成を行っている。 一方、国はこのような地方自治体の医療費助成の取組みに対して、医療費の波及増分は実施自治体が負担すべきものとして、本来国が負担すべき国民健康保険国庫負担分等の減額措置を講じている。
今、国は少子化に伴う人口減少問題に全力で取り組むとしている。しかし、こうした減額措置を行うことは、地方自治体による少子化対策に逆行するものである。
全国でも少子高齢化が急速に進む岩手県では、地域が継続できるか危ぶまれる重大な岐路にたたされている。こうした危機的な状況を打破するためにも、若い世代が安心して結婚、子育てできる環境整備が不可欠であり、子育てに係る負担を軽減するなど少子化対策を抜本的に強化する必要がある。
国においては、すべての子どもを対象とする国による医療費助成が制度化されるまでの間、地方自治体が行う子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担減額措置を廃止するよう強く要望するものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年9月21日
岩手県奥州市議会
提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣
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おうしゅう市議会だより第42号 19ページ (PDFファイル: 495.2KB)
特別委員会報告
ILC調査特別委員会
9月16日開催の委員会では、岩手県政策地域部科学ILC推進室長の佐々木淳氏を招き「ILC建設計画に向けた岩手県の戦略」と題してご講演をいただきました。
建設計画に係る国の有識者会議の状況、東北ILC推進協議会による「東北ILC準備室」の設置を受け、岩手県が「岩手ILC連携室」を開設。そこでは、ILCプロジェクトの県内拠点として、研究者の受け入れ環境の整備や、ホームページの開設、国外向けの広報紙の発行など県内外への広報活動を積極的に行い、さらに取組みを強化していくとの内容であり、今後の取組みとして、奥州市をはじめとする地元の協力、特にも居住環境の整備が必要とのことでした。
今回の調査を通じて、国内建設候補地の北上高地に次世代の大型加速器、国際リニアコライダー(ILC)の建設を想定した岩手県の戦略や、奥州市に必要な取組みなどについて、理解を深めました。
奥州万年の森特別委員会
6月24日の委員会では、5月6日の委員会に続き2回目の証人喚問を行いました。
2回目の証人喚問では、市長及び前市総務企画部政策企画課長を証人として出頭していただき、1回目の証人喚問を受けて、より深掘りすべきと判断した「残土処理(所有権)の問題」「業者選定に係る評価基準」「選定業者からの技術協力」などを、5名の委員が尋問しました。
8月4日の委員会では、前回の委員会で行った証人喚問について全委員で総括するとともに、市長に対し新たに調査照会を行うことについて、及び選定業者である株式会社NTTファシリティーズに対し記録提出請求を行うこととしました。
8月29日には助言弁護士を招いての意見交換会を全委員参加のもとに開催し、先に照会及び請求した市長及び株式会社NTTファシリティーズからの回答内容を確認するとともに、今後の委員会の方向性を共通認識するに至りました。
9月15日の委員会では、委員会の目的を果たすためには引き続き調査する必要があることを確認。今年度における調査経費限度額の変更を行うこととしました。
地域自治区調査特別委員会
7月19日の特別委員会では、市長の出席を求め、6月に開催した前回の委員会における再質問6項目及び自治区を廃止した場合の経費について説明を受けました。また、各自治区の地域協議会と議員の懇談会を開催することを決定し、8月24日に実施しました。
次に、9月20日の特別委員会では、調査事項として自治区廃止に伴うシステム変更経費について、より詳細の説明を市当局より説明を受け、続く協議では、8月24日に開催した「地域協議会と議員の懇談会」の実施状況について各自治区の報告を受けました。また、若者や女性で構成される地域団体を対象とした議員との懇談会を、10月18日に開催することを決定しました。 なお、今後の活動については、「地域協議会と議員の懇談会」及び「地域団体と議員の懇談会」の2つの懇談会をもって、団体から意見を聞く調査活動は終了とし、その後は、特別委員会内において討議を重ねていくことと決定しました。
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おうしゅう市議会だより第42号 20ページ (PDFファイル: 659.9KB)
行政視察報告
総務常任委員会
- 視察日
平成28年7月20日~22日 - 視察先
- 東京都小平市
- 神奈川県小田原市
- 静岡県焼津市
市民協働事業について【東京都小平市】
市民の創意による地域の実情に即した公益的なサービスの充実を図るとともに、地域課題の解決に取り組み、市民との協働の基礎づくりを推進しているとのことでした。また、市職員にも市の役割や心構えなど協働の基本的な認識について理解促進を図り、意識啓発を行っておりました。そして、さらなる推進に向けた協働事業フォローアップ支援事業を実施し、地域力の向上を図っていました。
総合計画策定経過と市民参画について【神奈川県小田原市】
無作為抽出による市民200人が参加する「おだわらTRYフォーラム」を開催。これまで市政に参画する機会のない方々からの声を掘り起こすことができたということです。これにより、総合計画に直接触れる部分に至らなくても全体として多くの声を聞くことができ、質の向上につながったとのことでした。また、参加した市民からは、まちづくりに参画した達成感を得られたという意見が多く寄せられたとのことです。
公共施設マネジメント推進事業について【静岡県焼津市】
平成27年3月に「公共施設等総合管理計画」を、計画を推進するための取組方針を示した「公共施設マネジメント基本計画」を策定し、公共施設に係る機能、総量及び維持保全の最適化に向け取り組んでおりました。
施設白書により現状を把握し、分析し、建築士による劣化度調査を踏まえ、課題解決に向けた再編プランをたて、施設修繕費の確保と施設の計画的・横断的な保全に反映しているということです。
教育厚生常任委員会
- 視察日
平成28年8月1日~3日 - 視察先
- 北海道江別市
- 名寄市
- 石狩市
緊急サポートネットワーク事業について【北海道江別市】
「緊急サポートネットワーク事業」は、病児又は病後児を預かること、保護者の急な時間外勤務及び出張等により宿泊を伴って児童を預かることを、活動場所を提供会員・依頼会員それぞれの自宅(宿泊を伴う預かりは原則提供会員の自宅)で行います。提供会員は常時、発行される会員証を携帯し、業務への自覚や安全性の確保等の配慮も行われていました。
名寄市みんなを結ぶ手話条例と手話言語等の環境整備について【北海道名寄市】
「手話言語法」制定に向けた意見書を全会一致で議決をし、議員有志で条例制定に向けて学習会を開催したのがスタートです。各種調査や定期的な会合、市民理解を深めるため懇談会の開催を経て、平成27年3月議会において全会一致で議決、条例が制定されました。
今後は全ての障がい者施策を同位置に立って取り組んでいく「障がい者の総合条例」の制定を視野に、議員の質とともに条例の質も充実させていきたいと考えているとのことです。
石狩市地域福祉計画「新・りんくるプラン」について【北海道石狩市】
「自助」「共助」「公助」の連携により、地域ぐるみで課題を解決してくことが基本コンセプトになっています。以前は市と社会福祉協議会それぞれが計画を策定していましたが、協議を重ねた結果、1つの計画として前期計画が策定されたことが大きな転換点となりました。計画の理念、目標が共有されたことにより、実践の取組みがより一体化された中で行われ、市民にも分かりやすく、地域福祉の理解が深まったなど、大変効果があったとのことでした。
産業経済常任委員会
- 視察日
平成28年7月27日~29日 - 視察先
- 北海道札幌市
- 余市町
- 苫小牧市
ダム周辺の観光振興について【北海道札幌市】
ダム周辺の温泉街などを含めたエリアを中心に、多くの観光客が訪れており、豊平峡(ほうへいきょう)ダム入口からダム湖までの約2キロの区間にハイブリッド電気バスを導入し、環境保全にも積極的に配慮していました。平成27年3月に策定した「定山渓(じょうざんけい)魅力アップ構想」により、市、観光協会、温泉街、住民など、エリアが一体となって新たな企画を打ちだし観光振興に取り組んでいます。
ロケ地の地域活性化推進について【北海道余市町】
NHK連続テレビ小説「マッサン」の舞台のひとつとして選ばれた余市町は、観光客の大半がニッカ蒸留所で占める通過型の観光地のため、ニッカ蒸留所以外の観光資源をPRするとともに、JR余市駅からの各観光地への2次交通の利便性を高め、観光客をいかに長く滞在させるという課題があるとのことでした。今後はワインツーリズムも展開していく予定とのことです。
観光振興ビジョンについて【北海道苫小牧市】
このビジョンの特徴としては、観光は外国人観光客の誘致(インバウンド)は社会・経済動向に左右されやすいことから、観光振興の進むべき方向性とあり方を示すことのみとしたことです。ただし、インバウンドの動きは拡大しており、今年行われたアジア各国のゴルファーをターゲットとした「北海道ゴルフツーリズムコンベンション」のイベント効果が、外国からの新たなゴルフ観光客の申込みというかたちで現れ始めているとのことでした。
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おうしゅう市議会だより第42号 21ページ (PDFファイル: 741.7KB)
建設環境常任委員会
- 視察日
平成28年7月27日~29日 - 視察先
- 長野県佐久市
- 松本市
- 福島県福島市
消防団応援事業について【長野県佐久市】
申込みのあった市内の事業所等を「消防団応援事業所」として登録し、その事業所が消防団員証を提示した消防団員へ割引サービスなどの優遇措置を行うことにより、団員を応援する制度となっています。認定による市から事業所への優遇措置はないそうですが、市の広報やホームページでの事業所の宣伝、消防団応援による事業所のイメージアップ、団員利用による集客率の向上の3点をアピールポイントとして、事業所登録を促しています。
食品ロス削減の取組みについて【長野県松本市】
主力策のひとつとして「残さず食べよう!30・10(さんまる・いちまる)運動」を実施しています。これは飲食店において、乾杯後の30分間とお開き前の10分間は自席に着いて料理を楽しむよう促す運動で、平成23年度から実施していました。また、家庭版30・10運動として、毎月30日を冷蔵庫クリーンアップデー、10日をもったいないクッキングデーに設定し、手つかずのまま処分されてしまう食品の減量を図っています。
あらかわクリーンセンターについて【福島県福島市】
平成20年に竣工したごみ焼却施設で、最も経済的な効果が期待できる公設民営のDBO方式(設計、施工、運営を包括的に委託契約する方式)で運営されています。また、この施設は、家庭ごみを燃料にしたバイオマス発電で焼却工場及び資源化工場の構内電力を賄い、余剰電力は小売電気事業者に全量を売電。その事業者は市立小中学校等71校に電力を供給しており「エネルギーの地産地消」を実現しています。
議会広報編集委員会
- 視察日
平成28年7月7日・8日 - 視察先
- 千葉県流山市
- 埼玉県所沢市
流山市議会
シンプルな紙面構成の流山市議会だよりですが時の話題等を記事に盛り込み、市民に対する話題提供や問題提起をする役割を担っていました。これは一辺倒になりがちな報告記事より有効な広報手段であるとの認識を持ちました。また、紙面づくりに市民参加を促すため写真コンクールを開催し、入選作品の写真を広報の表紙として採用する取組みは、紙面づくりを通じた「政治への関心」への道筋をつくるものとして有益であると感じた次第です。また、Webサイトや広報紙の編集に専門的知見をもつ市民を公募し、ともに議会の広報広聴活動に参加してもらう議会広報サポーターという取組みも大いに参考になるものでした。
所沢市議会
ところざわ市議会だよりでは、課題を抽出するためのワークショップや市民アンケートの実施、先進議会から講師を招くなど、議会だよりの充実に向けての取組みを行っていました。また、駅構内や市内医療機関に議会だよりを配架し、市民に見てもらう機会を増やす工夫だけでなく、ICTを活用した情報発信も積極的に行っています。情報発信ツールとして、ツイッター、フェイスブック等を活用したり、議会開催の日程等を記載した告知用ポスターを作成し、市内各所に掲示するとともに、駅構内のデジタルサイネージを活用し告知をするなど、情報発信にあらゆる媒体を駆使する取組みが特に印象的でした。
議会日誌
- 7月1日 産業経済常任委員会所管事務調査
- 7月6日 議会広報編集委員会
- 7月7・8日 議会広報編集委員会行政視察
- 7月12日 議会広報編集委員会
- 7月15日 教育厚生常任委員会所管事務調査
- 7月15日 産業経済常任委員会所管事務調査
- 7月19日 全員協議会
- 7月19日 議員説明会
- 7月19日 地域自治区調査特別委員会
- 7月20~22日 総務常任委員会行政視察
- 7月25日 議会改革検討委員会
- 27~29日 産業経済常任委員会行政視察
- 7月27~29月 建設環境常任委員会行政視察
- 8月1~3日 教育厚生常任委員会行政視察
- 8月4日 奥州万年の森における太陽光発電事業に関する調査特別委員会
- 8月5日 大船渡市・陸前高田市・奥州市議会議員交流会
- 8月12日 全員協議会
- 8月23日 議会運営委員会
- 8月24日 地域協議会と議員の懇談会
- 8月26日 全員協議会
- 8月29日 奥州万年の森における太陽光発電事業に関する調査特別委員会意見交換会
- 9月2日 全員協議会
- 9月28日 議会改革検討委員会
平成28年第3回定例会(8月26日~9月21日)<会期中に開催された委員会>
- 議会運営委員会 2回
- 決算審査特別委員会 6回
- ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別委員会 1回
- 奥州万年の森における太陽光発電事業に関する調査特別委員会 1回
- 地域自治区調査特別委員会 1回
- 総務常任委員会 2回
- 教育厚生常任委員会 2回
- 産業経済常任委員会 2回
- 建設環境常任委員会 2回
- 議会広報編集委員会 1回
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おうしゅう市議会だより第42号 22ページ (PDFファイル: 669.6KB)
私もひとこと
男がほめられなくなること
胆沢区/岡崎 隆一さん(32歳)
昨年の6月、結婚を機に東京から奥州市に移住しました。
東京では10年ほど調理の仕事をしていました。わが家は共働きで、妻の帰りが僕より遅いということもあり、僕が夕食を作ることが多いです。
僕が料理をしてサーブした日は妻が食器を洗う。妻が休みの日などは、その逆もあります。
うちはそのほうが時間を有効活用できるし、ごく自然にそうなったのですが、僕が夕食を作っていることを周囲に話すと、ほめられたり、驚かれたり、恐妻家だと思われることがあります。
たしかに、妻が主導権を握っている部分は多い(ほとんどと言っていいほど)ですが、僕はわりに楽しんで料理をしているし、ほめられることになんだか違和感を感じてしまいます。
きっと妻が「家で夕食を作っている」と周囲に話しても、ほめられることは少ないでしょう。
男が料理や家事をしても誰からもほめられなくなること。それが、本当の男女平等なのかもしれません。
あの頃は良かったとならない為に
江刺区/高橋 詠一さん(25歳)
合併から10年、高齢者が、若者が、など様々な声が聞こえてきます。
私も高校卒業後地元を離れ6年後帰ってきた時、自分の住んでいた町にもう少し賑わいがあったはずと感じました。何をするにも、何処に行くにも、隣の区に行かなければ解決できない、近くで売っていなければインターネットで解決してしまう、そんな状況で地域経済が回らなくなっているような気がします。
高校卒業後、県外へ進学・就職した人が帰って来て、自身が住んでいた町で、自分の経験を活かし町を盛り上げていきたいと望んでいる場合、受け入れ、応援する仕組みがあるといいのではないかと思います。
一人の力は僅かですが、力を併せ協力し合っていくまちづくり、地域おこしが出来ていくと活気のある奥州市になると思います。あの頃は良かったと思わない為にも市民が互いに意見交換が出来るまちになるといいと思います。
あとがき
夏の暑さも落ちつき、秋のさわやかな空になってきました。しかし、県沿岸部では豪雨災害、市内でも、突風被害が発生し、台風にあまり慣れていない岩手県内では、大きな痛手になりました。被害に遭われたみなさんにお見舞い申し上げます。
10月には46年ぶり、希望郷いわて国体、希望郷いわて大会が開かれました。いわてのおもてなしが全国から集った選手・関係者に伝わりました。
46年前の中学生には2巡目の国体は想像できませんでした。それだけ年齢を重ねたということですね。
(編集委員 千葉 敦)
議会広報編集委員会
- 委員長
菅原 由和 - 副委員長
飯坂 一也 - 委員
- 千葉 敦
- 廣野 富男
- 佐藤 洋
- 及川 佐
- 菅原 圭子
- 加藤 清
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2023年09月29日