おうしゅう市議会だより第46号

更新日:2023年09月29日

ページID: 3588

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表紙

おうしゅう市議会だより第46号の表紙

CONTENTS 主な内容

  • 決算審査特別委員会 2ページ~5ページ
  • 一般質問 7ページ~14ページ
  • 行政視察報告 19ページ~20ページ
  • 市民と議員の懇談会6月定例会 22ページ
  • 発行日/ 平成27年10月26日
  • 発行/ 奥州市議会
  • 編集/ 奥州市議会広報編集委員会

定例会後 年4回発行

2ページ

おうしゅう市議会だより第46号 2ページ

平成28年度決算
8項目の意見を付して認定
一般会計決算

9月定例会のあらまし

平成29年第3回定例会は9月1日から27日まで27日間の会期で開催し、報告8件、諮問6件、議案34件、発議案3件が提案されました。 一般質問には議員15名が登壇し、市長及び教育委員長等の考えを質しました。 議案審議では、条例の一部改正や補正予算等を審議し、いずれも原案通り可決しました。 また、平成28年度一般会計、各特別会計等の歳入歳出決算認定については、決算審査特別委員会を設置して集中審査し、原案のとおり認定しました。

一般会計決算

使ったお金 603億6,365万円(前年度比1.6%減)

科目別一般会計支出一覧
総務費 67億5,397万円 11.2%
民生費 183億1,280万円 30.3%
衛生費 48億8,634万円 8.1%
農林水産業費 44億 8,786万円 7.4%
商工費 19億3,703万円 3.2%
土木費 54億7,456万円 9.1%
教育費 79億 715万円 13.1%
公債費 84億6,149万円 14.0%
その他 21億4,245万円 3.6%

入ったお金 608億9,360万円

自主財源 30.4%

自主財源額の一覧
市税 130億3,330万円 21.4%
諸収入など 54億8,948万円 9.0%

依存財源 69.6%

依存財源額の一覧
地方交付税 202億9,468万円 33.3%
国庫支出金 79億625万円 13.0%
市債 60億8,050万円 10.0%
県支出金 51億1,873万円 8.4%
その他 29億7,066万円 4.9%

入ったお金の構成は

市税は、個人所得が増えたことにより個人市民税が増加したものの、諸収入(財産収入、公共施設の使用料、繰越金等)の減少により自主財源が占める割合は30.4%で、前年度より0.2%下回りました。
また、地方交付税や地方消費税交付金が減少したことなどにより、歳入全体でも前年度と比較し1.5%の減となりました。

使ったお金を性質別に見ると

一般会計支出の詳細
義務的経費 45.2% 人件費や扶助費など、支出が義務づけられていて、自由に削減できない経費
投資的経費 11.8% 公共施設や道路整備など、将来に残るもののために使われる経費
その他経費 43.0% 補助費、物件費、維持補修費などの経費

一般会計の決算額推移

年度別一般会計の決算額一覧
年度 歳入 歳出
平成24年度 690億4,238万円 682億6,459万円
平成25年度 619億4,686万円 614億7,586万円
平成26年度 593億8,827万円 584億559万円
平成27年度 618億2,774万円 613億722万円
平成28年度 608億9,360万円 603億6,365万円

一般会計の借金の残高

年度別一般会計の借金の残高額の詳細
年度 市民1人当たり 総額
平成24年度 847億7,308万円 68万3千円
平成25年度 839億5,379万円 68万3千円
平成26年度 805億1,154万円 66万2千円
平成27年度 795億2,302万円 65万9千円
平成28年度 778億1,481万円 65万1千円

3ページ

おうしゅう市議会だより第46号 3ページ

決算審査特別委員会

9月議会では、28年度決算の審査を行いました。決算審査の方法は、議長を除く議員全員で構成する決算審査特別委員会(藤田慶則委員長、千葉悟郎副委員長)を設置、9月11日から9月21日まで審査し、いずれも原案のとおり認定しました。

総務企画部門

質問

 総合戦略の取組みと事業の一つである地域ビジネス推進事業の内容は。

答弁

 2億3千万円の予算に対し、1億7千万円の決算額となり、事業着手が遅かったことが影響した。地域ビジネス推進は、地域おこし協力隊(輝かせ隊)を一人委嘱し事業を進めている。

質問

 職員の適正化は計画どおりか。

答弁

 平成29年4月1日現在、876人と対前年比7人の減。予定どおりの推移である。なお、自己都合退職等で定員に対し6人の欠員状況である。

質問

 各地区が合併時に持ち込んだ整備基金は今後どう扱うのか。

答弁

 28年度末現在高3千900万円の各区整備基金は、29年度をメドに基金条例の廃止を行い、一般会計へ繰り入れを考えている。

質問

 市税の滞納の実態と差し押さえの状況は。

答弁

 市税の収入未済額は約6億6千万円、収納率は95.0%。なお、国保税の収入未済額は約6億7千万円、95.3%の収納率。差し押さえは1,157件、約4億1千万円で、うち75件が競売である。

教育厚生部門

質問

 スクールバスの入札について、今年の春に落札後に辞退した業者があったときく。運転手の確保の目途がないのに落札したようである。この事実を把握しているのか。そのような入札でよいのか。

答弁

 その事実は把握している。落札業者辞退後、別の業者に決めてスクールバスの運行に支障がないようにしている。その業者は市の指名停止になったが、今後このようなことが発生しないよう検討していく。

質問

 歴史公園の管理運営について、市が引き続き管理すべきかどうか、検討しているのか。

答弁

 市は歴史公園のトイレ、環境整備等を担当している。歴史公園は発掘等の調査をしているが、その設置目的をきちんと検証しなければならない。

質問

 妊婦の葉酸(ビタミンB群)摂取不足で、障がい児が生まれたり、離乳食にハチミツを与えて死亡事故があるなど、国からの通知をどのように周知しているか。

答弁

 妊娠初期に葉酸を摂取すべき点や注意すべき点は、母子手帳に明記している。さらに母子手帳交付時に説明している。ハチミツについては4カ月検診、もぐもぐ教室等にて指導している。

質問

 生活支援ハウスについて、運営の実態は。民間に同様の施設はあるのか。

答弁

 生活支援ハウスは、市内3施設に委託している。冬の間、民間の有料老人ホームを利用している人がいることを確認している。

質問

 医療局の決算で当初予算より赤字額が少なくなった理由は。

答弁

 繰入れ基準の内容改正で繰り入れ額が増えた。

通路の両側に青々とした芝生や木々が広がっている館山公園の写真

管理の仕方が検討されている館山公園(江刺区)

4ページ

おうしゅう市議会だより第46号 4ページ

産業経済部門

質問

 中小企業退職金共済制度掛金についての補助はどうなっているのか。今後どうしようとするのか。

答弁

 加入率が低く費用対効果に疑問があるので補助を打ち切った。この制度自体は中小企業の従業員にとって重要である。今後とも、他の制度も含め周知徹底を図りたい。

質問

 有限会社藤里木工所の倒産に見られるように岩谷堂箪笥の販売減少や伝統工芸士のあり方が心配である。販売を担当する岩手県産株式会社のあり方や新たな販売活路を見出すべきだが、今後どうするのか。南部鉄器の売上減少に対しても新たな方向は。

答弁

 岩手県産株式会社の販売努力をお願いするとともに、箪笥組合と新たな方法を検討していく。実行できる部分から行っていく。

質問

 企業誘致のための工業用水補給金について県にも要望したのか。具体的にどのように要望しているのか。

答弁

 奥州市に限らず県内の企業に対しての工業用水給付金への補助を県に対して要請しているが、明確な回答はない。今後も要請していく。

質問

 奥州市では農業生産工程管理(GAP(ギャップ))の認証のためどのようにとりくんでいくのか。オリンピックでもGAPは食料調達のため認証が必要と思う。岩手県版GAPはどうなっているのか。

答弁

 GAPについては段階があり、岩手県版GAPはこれからである。組織委員会が認証されたGAPをとるための認証については、県を中心に進めている。海外へ輸出の際も必要であるから奥州市でも認識が深まるよう国や県と一緒に普及・宣伝していく。

質問

 非農地・耕作放棄地を公表することが必要ではないか。情報を提供することで交付金等を活用しようとする方に役立つと考えるが。

答弁

 地図等を利用して公表することも今後検討したい。

平板の木材に飾り金具を合わせている様子の写真

手打彫りによる岩谷堂箪笥の飾り金具

建設環境部門

質問

 東北油化跡地の残渣未処理による一部悪臭に対する対策は。

答弁

 跡地で事業を行っている社長は、取り残された残渣を片付ける意向を示していることから県と一緒に残渣(ざんさ)処理に協力したい。

質問

 一般廃棄物最終処分場の廃止とはどういう意味か。

答弁

 江刺、衣川は既に廃止したが、前沢、胆沢は休止の状態。ふたつの処分場の処理費にかなりのお金がかかる。条例廃止まで毎月水質調査をしているが廃止に向け取り組む。

質問

 市営住宅105戸が入居不可となっている理由は何か。

答弁

 築50年を経過したもので修理費に300万円程かかることから、将来的に廃止の方向で検討している。

手前に勝手口がある小さな平屋の住宅の写真

昭和36年建設の城内団地(前沢区)

質問

 市が管理する公園の評価が一部見直しが必要となった理由は。

答弁

 今後の管理方法について早急な検討が必要としたのは施設として古くなり維持管理費がかなりかかっている。一方都市公園の有様としてこのままでよいのかという思いから、都市の保養施設として協働の形でより良い公園にしたい。公園の利活用に向けホームページ等で周知していきたい。

質問

 スマートインターチェンジの進捗状況は。

答弁

 28年度末に工事開始。今年の11月15日に土木工事完了予定で、平成30年3月に供用開始になる見込み。

質問

 リフォーム助成事業制度はいつまで続くのか。

答弁

 住宅環境、関連産業の振興に役立っている。住宅環境マスタープランを年内に策定予定だが、全国の状況を見ながら検討したい。

質問

 原価割れ分を一般会計から繰出しをしているが、上下水道の統合は更なる水道事業経営の悪化に繋(つな)がるのでは。

答弁

 都市機能を維持する上で必要なもの。一定の市民サービスを維持するため政策的な料金設定をせざるを得ない。一定の繰入をしながら経営の黒字化を図りたい。

質問

 胆沢ダムからの過剰水量(受水費)に係る市民負担について、構成団体に説明をすべきでは。

答弁

 現在、経営改善検討委員会(奥州金ケ崎行政事務組合)において、財源確保に向け検討しており、12月中にまとまるようなので適切な時期に構成団体の意見を伺う機会をつくりたい。

5ページ

おうしゅう市議会だより第46号 5ページ

決算審査特別委員会附帯意見

平成29年第3回奥州市議会定例会にて審査した、平成28年度決算については次の意見を付して原案のとおり認定しました。

一般会計

  1. "いきいき岩手"結婚サポートセンターへの支援の強化に努められたい。
  2. 子ども・子育て支援策に緊急時サポート事業を導入されたい。
  3. 生活困窮者自立支援制度に基づく、子どもの学習支援事業を導入されたい。
  4. 教職員の働き方について、改善を図られたい。
  5. 岩谷堂箪笥、南部鉄器など奥州市の伝統工芸を守るため、後継者育成、販売促進に努められたい。
  6. 消防団員確保に向け、活動のあり方を検討するなど、取組みを一層強化されたい。
  7. 空き家について、その活用と危険な空き家の対策を推進されたい。

病院事業会計

病床稼働率の目標達成に努め、経営の安定化を図られたい。

6ページ

おうしゅう市議会だより第46号 6ページ

議案の審議

本定例会では、瀬原交流館条例の一部改正、稲瀬はつらつ交流館条例の一部改正、財産の取得、平成29年度奥州市一般会計補正予算第4号、第5号などの議案を審議し、全て原案のとおり可決しました。

瀬原交流館条例の一部改正について

瀬原交流館の利用に係る料金を指定管理者の収入として収受させることにより、指定管理者の自主的な経営努力を発揮させ、同施設のより効果的な活用を図るため、所要の改正をしようとするものです。

稲瀬はつらつ交流館条例の一部改正について

稲瀬はつらつ交流館の利用に係る料金を指定管理者の収入として収受させることにより、指定管理者の自主的な経営努力を発揮させ、同施設のより効果的な活用を図るため、所要の改正をしようとするものです。

財産の取得に関し議決を求めることについて

越路スキー場で使用する圧雪車1台、2,954万円。江刺区内で光ネット放送・通信サービスを提供するための光ネット放送・通信設備機器4,413万円をそれぞれ取得しようとするものです。

車体前方に8つのブレードが地面に沿うように付けられ、その後ろにキャタピラと運転席が設けられている圧雪車の白黒写真

購入予定の圧雪車(同型車両)

平成29年度一般会計予算を補正

第4号では、備品購入費1,672万円、生母地区センター農業集落排水接続工事562万円、放課後児童健全育成事業経費3,845万円、分娩取扱施設・設備整備事業補助金200万円、江刺区消防サイレン更新工事等で、歳入歳出それぞれ3億8,894万円を追加。第5号では、災害復旧事業経費等で、歳入歳出それぞれ4,885万円を追加し、補正後の予算総額を588億4,058万円としました。

人権擁護委員候補者の推薦

  • 高橋 尚子(たかはし なおこ)さん
    (新任・水沢区)
  • 川口 恵利子(かわぐち えりこ)さん
    (新任・江刺区)
  • 鈴木 茂(すずき しげる)さん
    (再任・前沢区)
  • 高野 教導(たかの きょうどう)さん
    (新任・前沢区)
  • 松平 悦子(まつだいら えつこ)さん
    (再任・胆沢区)
  • 三浦 祐子(みうら ゆうこ)さん
    (新任・衣川区)

7ページ

おうしゅう市議会だより第46号 7ページ

ここが聞きたい一般質問

一般質問とは?

議員が市の仕事全般について、市長などに報告を求めたり、将来の方針等について質問することをいいます。 一般質問は各定例会の本会議で行われます。 今定例会の一般質問は、15人の議員が登壇し、行政運営について市長、教育委員長、病院事業管理者などの考えを質(ただ)しました。 質問、答弁の要旨を掲載します。(文責は質問議員)

質問議員

各議員の質問内容の詳細は下記を参照し、各ページ部分をご確認ください。

  1. 菅原 由和(奥和会) 7ページ
  2. 廣野 富男(市民クラブ) 8ページ
  3. 及川 善男(日本共産党) 8ページ
  4. 飯坂 一也(公明党) 9ページ
  5. 菅原 明(日本共産党) 9ページ
  6. 及川 佐(奥和会) 10ページ
  7. 高橋 政一(市民クラブ) 10ページ
  8. 佐藤 邦夫(市民クラブ) 11ページ
  9. 菅原 圭子(新世会) 11ページ
  10. 千葉 敦(日本共産党) 12ページ
  11. 千葉 悟郎(市民クラブ) 12ページ
  12. 鈴木 雅彦(奥和会) 13ページ
  13. 阿部 加代子(公明党) 13ページ
  14. 今野 裕文(日本共産党) 14ページ
  15. 加藤 清(新世会) 14ページ

菅原 由和 議員(奥和会)

子どもの学習支援事業を実施せよ

質問

 生活困窮世帯など支援が必要な子どもに対する学習支援事業を実施すべきと考えるが如何か。

市長

 義務教育終了後の進路として、全員が高等学校へ進学している状況にあることから、子どもの学習支援事業は見送ってきている。

質問

 進学率だけで判断すべきではない。子どもの学習支援をしたいという地域もあることから、地域を定めたモデル事業として実施してはどうか。

市長

 県内では14市中4市で学習支援事業を実施している。県内の状況も参考としながら検討をしていきたい。また、地域での学習支援については、モデル事業というより、協働の提案テーブルに提案を頂ければ、市の関係部署とともに検討していくことができる。ぜひ提案をして欲しい。

子どもの貧困の実態調査を早期に

質問

 子どもの貧困率では具体的な対策には繋がらない。各種指標や剥奪指標などを実態として掲げ、対策の実施と効果の検証・見直しをしていくことが貧困対策と考える。早期に調査を実施し、実態に即した対策を検討すべきと考えるが如何か。

市長

 実態把握の第一歩として、今回、児童扶養手当受給者世帯を対象としたアンケート調査を実施した。この結果や、この間の事業の成果と課題も検証しながら、今後の調査のあり方を検討していく。

貧困の世代間連鎖のイメージ図

貧困の世代間連鎖のイメージ

8ページ

おうしゅう市議会だより第46号 8ページ

廣野 富男 議員(市民クラブ)

指定管理者制度の現状と課題は

質問

 指定管理者制度の現状と課題を問う。

市長

 指定管理者制度を活用した市内の施設は平成18年度の78施設から今年度145施設に増えた。施設の中には補助金等を活用して整備した農村公園や集会施設も公の施設として条例で定めている。特定の地域の利用に限定されている施設については、地元への移譲や貸付を検討したい。今のところ指定管理者からの辞退はないが、受託者がいない場合は条例廃止の上、普通財産にし処分も在り得る。

異常気象による農作物被害対策

質問

 農作物被害が予想されるが市の対応を問う。

市長

 水稲の登熟に遅れは見られるが稔実不良は見られないと聞いている。両農協では低温対策緊急情報を提供しながら営農指導を行っている。仮に被害が出た場合は過去の事例を参考に対策に取り組みたい。

農業版総合計画と政策ガイドの作成

質問

 本市農業の将来像を示す農業ビジョンの策定と農業施策を網羅した農業者向けガイドを作成する考えは。

市長

 年度内に農業団体等と協議・検討しながら、先進事例等を参考に平成30年度中に作成したい。

男性がコンバインに乗って稲刈りを行っている様子の白黒写真

喜びの出来秋も今年は登熟不良に不安が

及川 善男 議員(日本共産党)

有識者会議へ三師会の参加を得るべく努力を

質問

 新市立病院建設問題に関し、市民等からの様々な意見や行動がある。私は、これらの見解は、各々の立場からの貴重なご意見として今後注目していきたい。しかし一方では、耐震上も重大な問題を抱えている水沢病院の現状を考えたとき、新病院建設の是非は、できるだけ早く方向性を見出すべきだ。
また、合併市という特質をも踏まえ、市民に対する丁寧な説明と対応も重要だ。私はこの間、地域医療構想を担う県や医科大学、地元医師会や2県立病院、市民の理解を得られるよう、最大の努力と配慮を指摘してきた。
三師会の方々に、一日も早く有識者会議にご参加いただくよう、一層の努力をすべきと考える。市長には、「市民や地域が必要とする医療を守る、確保する」という立場で、この問題に向き合ってほしい。

市長

 新市立病院建設については、その機能や規模の方向性を示す新市立病院建設基本構想、建設計画の策定を進めている。現在までに基本構想の前段までの協議が進んでおり、今後有識者による検討委員会等に諮る。三師会には、有識者会議に参加いただけるよう誠心誠意お願いしていく。

病院事業管理者

 新市立病院建設構想・基本計画を作成する策定員会は順調に進んでいる。

向かい合った右側の椅子に耐しん診断と書かれているヘルメットを被った作業員が左側の椅子に乗っている水沢病院の建物に聴診器をあてているイラスト

耐震診断で『危険』とされた水沢病院

9ページ

おうしゅう市議会だより第46号 9ページ

飯坂 一也 議員(公明党)

集中豪雨への具体策を

質問

 集中豪雨への対策として、家庭や地域でできることがあると思う。地域においては自主防災組織が中心となった取組みも必要と考えるが。

市長

 家庭においては土のう、水のう、アクアブロックなどの浸水対策がある。自主防災組織の見守りも重要な役割を果たす。出前講座などを通して啓発をしていきたい。

質問

 新たな取組みとしてタイムラインが挙げられる。行政側だけではなく、住民側も作成する意義があると考えるが。

市長

 タイムラインは災害発生時に防災関係機関が連携して、いつ、誰が、何をするかを時系列で整理した行動計画である。危険な地域の住民自らが作成することで、より取組みの共有が進むと考える。

耕作放棄地の状況は

質問

 耕作放棄地に対する取組みを伺う。

市長

 平成28年度の調査で、再生利用が可能な荒廃農地が27.2ヘクタール、困難な荒廃農地が53.1ヘクタールを確認している。耕作放棄地の解消のために国の補助金額にさらに市からも上乗せをしている。

農業委員会会長

 今年度から非農地判断を行い、19.4ヘクタールを非農地とした。

左側に並んでいる木々に沿って草が生え荒れ放題の耕作放棄地の白黒写真

耕作放棄地への対策を

菅原 明 議員(日本共産党)

観光施設等今後の運営方針は

質問

 奥州市は、直営等で経営している温泉や、スキー場、宿泊施設の運営を、今後、民間の力を活用し運営する方針を示し、市場調査や対象施設の見学会を開始した。調査の目的や日程等、今後の推進計画はどのようになっているか。

市長

 観光施設等については、既に同種の事業者があり、民間が主体的に運営することは効率的で、きめ細やかなサービスの提供が期待でき、市民満足度が高まると考える。市場調査は、民間の力を活用した運営のために、その可能性を把握し今後検討していくためのものである。

高齢者等買い物弱者支援策を

質問

 奥州市で65歳以上の高齢者が、身体能力の衰えや、判断能力の低下等で、自主的に運転をやめる方が増加している。自ら買い物にいけなくなってきている買い物弱者の方へ、より一層の支援策を講ずるべきであると考えるが。

市長

 3月に実施した、65歳以上の方を対象とした介護予防・日常生活圏域ニーズ調査の結果、宅配やヘルパー、移動販売による買い物支援の要望が多く出されている。市として、様々な買い物支援の形態がある中で、公共交通機関の運行路線から離れた地域の方でも不便がないよう、今後とも、外出支援や移動販売など、他自治体事例を参考にしながら、検討していく。

広い敷地の中央に車寄せの手前に看板が立てかけられている舞鶴温泉の建物外観の写真

市場調査の対象となった舞鶴温泉

10ページ

おうしゅう市議会だより第46号 10ページ

及川 佐 議員(奥和会)

病院会計への繰出金約17億円について再検討を

質問

 一般会計から病院会計への繰出金は年間約14.5億円。さらに新市立病院の建設計画による年間約2.4億円(30年返却)を考慮すると年間約17億円が必要となる。30年後返済しても、新市立病院は老朽化し、新築が必要になる。かなりの費用が長い間必要になるが。

市長

 必要な経費であるが、市民に丁寧に説明し理解を求めていく。現在新市立病院についての計画は策定中であり、広く市民の考えを伺う。

質問

 医師確保に関わる奨学金を返済した場合でも医師が来てもらえるのか。

市長

 奨学金は返済した場合は奥州市にくる義務はない。

質問

 胆沢病院が担っている臨床研修医制度を活用し医師確保のための協力関係を深めるべきでは。

病院事業管理者

 現在でも協力関係はある。積極的に連携を取りたい。

質問

 協力関係によって胆沢病院から医師が市立病院に来たことがあるのか。

病院事業管理者

 これまでは1人もいない。

新たな改革プランを

質問

 奥州市立病院・診療所改革プランでは「急性期医療を主体とした現状の機能・規模を維持することを基本として」とある。このプランは県の地域医療構想とは異なっている。新たな改革プランを作るべきでは。

市長

 新市立病院の基本構想・基本計画を現在策定中でありその中で不足分を明らかにする。

岩手県地域医療構想の図

岩手県地域医療構想

高橋 政一 議員(市民クラブ)

教材費・図書購入費の配分額は充分か

質問

 教材費・図書購入費の交付税措置率が低い理由と第5次図書館整備費の活用は。

教育委員長

 教材費、図書購入費は重要な予算と認識している。教材は教材整備指針に照らした整備状況を把握するため調査を進めている。第5次図書館整備5か年計画では図書の更新を最重要とし、学校規模に応じた配分をしている。図書館への新聞配置は、来年度より小学校1紙、中学校2紙を配置する。学校司書の配置は学校規模により日数は異なるが全校に配置している。教材費、図書購入費とも交付税措置率は低い傾向なので重点としていく。

ダム周辺の観光開発は

質問

 観光施設等民間移譲に取組んでいるが、周辺施設も活用した整備が必要である。胆沢ダムを核とする観光開発の検討は。

市長

 胆沢ダムや奥州湖の周辺は、豊かな自然と景観に恵まれ、ダム下流域はカヌー競技場として高い評価を受けている。ダム周辺は、観光地として高い潜在能力を秘めているので、体験型メニューとして小学生向けの川遊びやトレッキング、高校生向けのラフティングなどを試験的に実施する。つぶ沼周辺では、簡易カーサイト等を整備する。観光開発は行政だけでは実現できないので、民間の団体や企業と進めていく。

左側や奥に山々があり、中央に蛇行した細い川が流れている奥に川を横切るようにのぞみ大橋がかかり、右奥に温泉施設などの建物が建っている風景を胆沢ダム堤体から撮影した写真

胆沢ダム堤体から見た、ひめかゆ温泉、奥州湖交流館、馬留広場、のぞみ大橋、カヌーコース

11ページ

おうしゅう市議会だより第46号 11ページ

佐藤 郁夫 議員(市民クラブ)

転作制度廃止されるがその対策は

質問

 平成30年から米の生産調整がなくなり生産者の判断で米が自由に作れるようになる。
県は平成30年からの5カ年間の米政策方針を決定した。内容は主食用米作付を増やしていくとしているが、市としての対応策とその内容は。これを逆にチャンスととらえ主食用米生産に取り組んでは。

市長

 県では米を作りたいだけ作る状態になると、総じて米価の下落につながることから生産目安を12月に示すこととしている。それによると奥州市では本年度より約400ヘクタール作付を増やすことができると見込んでいる。岩手ふるさと、岩手江刺農協では「県南ひとめぼれ」は、13年連続特Aの評価を受けており、卸の引き合いも強いことから主食用米作付を増やす方向で検討している。今後両農協始め、生産者団体等と充分協議し、対応していきたい。

幼稚園・保育所の再編計画は

質問

 幼稚園・保育所の再編計画が策定され住民説明に入っているが、その内容は。

市長

 再編計画は待機児童が発生する一方で定員割れの施設があること。また施設は昭和50年代に建設された施設が多く改築が迫られていること。この2つの課題解決のため平成32年から5カ年の再編計画を策定し、住民説明に入っている。計画は施設の廃止、統廃合を伴うことから、地域から施設がなくなることへの不安も寄せられた。押しつけではなく、施設が地域において果たしてきた役割、子供と地域の関わり等十分考慮し、保護者、住民に説明し、再編計画を進めていきたい。

奥に山並みが見え、手前に広大な田んぼが広がっている写真

作付可能となる転作田(江刺区玉里地内)

菅原 圭子 議員(新世会)

子育て世代包括支援センターの進捗状況は

質問

 3月議会でこの件の取り組みについて質問したが現在の進捗状況について伺う。

市長

 国において妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目のない支援を提供する支援体制を構築することを目的に市では平成32年までに設置するよう努めなければならないとされている。
2月に盛岡市の所長を講師に招き研修会を実施した。
子育て支援業務の整理や人材確保を含めた組織体制の在り方などの検討と密接に関連することから、課長等で構成する検討会議の設置を考えている。

質問

 子育て関連業務が分散されている。内容を考えると、かなり綿密な計画が必要と考えるがどう進めていくのか。

市長

 検討部会を立ち上げて協議していきたい。

質問

 ワーキンググループの形は、組織の再編も考えているのか。

市長

 実務者レベル「保健師、子ども、家庭課課長補佐、助産師」などを考えている。統廃合を考えていく。

質問

 スケジュールは。

市長

 平成30年度には結論、課題を出していきたい。

質問

 有資格者、新たな専門員などが必要なのか。

市長

 ある程度必要。国からの通知では保健師、助産師、子ども子育て支援員(運営のコーディネイトをする人)など。平成32年度の開始に向けて進めていきたい。

エプロンを着用した女性スタッフと、赤ちゃんを抱っこした母親が向かい合って座り、間に並んだ絵本を手に取っている母親に絵本を紹介している様子の白黒写真

ブックスタート風景(4ケ月の乳児検診時)

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おうしゅう市議会だより第46号 12ページ

千葉 敦 議員(日本共産党)

県立高校再編計画についてどう考えるのか

質問

 岩手県教育委員会の県立高等学校再編計画では、平成31年に前沢高校と水沢工業高校で1学級減が予定されている。前沢高校では、少人数指導で丁寧な授業やホームページなどの毎日の更新で「選んでもらえる高校」をめざしている。水沢工業高校では、資格取得をめざし朝学習に取り組んでいる。高校再編計画について、どう考えるのか。

教育委員長

 平成28年、29年入試において、2校5学科のうち4学科で志願者数が募集定員を下回った状況であり、やむをえないと考える。

子どもの医療費無料拡大は

質問

 子どもの子どもの医療費無料化について、一関市長は来年度から高校卒業まで無料化する方針を表明した。これについて、市長はどう思っているか。

市長

 思い切られたものだと思う。(無料化拡大の)全体の流れは至当なことである。国の子育て支援における最低限の保障としてやるべきである。

入学準備金は年度内支給

質問

 要保護、準要保護家庭に対する就学援助について、入学準備金はお金の必要な入学準備中に支給すべきではないか。

教育委員長

 国の制度が入学予定者を対象とするよう改められたことに合わせ、平成30年度より新入学用品費を入学前の3月に支給できるようにする。

白壁で3階建ての水沢工業高校の校舎を校庭から撮影した写真

学級減が心配される水沢工業高校

千葉 悟郎 議員(市民クラブ)

三セク債86億6千万円の「繰上げ償還」はどうするか

質問

 旧土地開発公社の負債86億6千万を、市が第三セクター等改革推進債(三セク債)を活用して、金融機関に一括返済し公社を解散させた。そのため市は、平成24年より20年間一般会計から毎年4億3,300万円と利息を払い続けることになる。市民負担の軽減には、旧公社の解散時の土地評価額55億5千万円の内、売却処分地としている約38億円分の土地を、いかに売却するかが求められる。平成27年に10億円の繰上げ償還したが、今後の繰上げ償還の見通しを聞きたい。

市長

 現在、土地を売却して減債基金に7億円ほど積み立てているが、今後も売却して償還に努めたい。

質問

 約38億円分の売却処分地を、値引きや入札減で売却価格が下回っている。繰上げ償還による市民負担の軽減が、今後、三セク債全体のどれくらいの割合になるのか。

市長

 繰上げ償還を進めるためには、代物弁済土地(旧公社の負債を市が肩代わりしての土地)の内、市が活用する土地についても売却することを考える必要がある。

新市立病院の建設について

質問

 新市立病院の建設は、総合水沢病院(本館は昭和58年建設、耐用年数39年)の老朽化を理由にしているが、病院の建物がどのような状況にあるか。

市長

 震度6強で崩壊する危険性があると調査結果が示されている。それで早い建て替えが必要である。

奥に2階建ての住宅が建ち並んでいる手前に大きな看板が設置されている住宅地を歩道側から撮影した写真

売出し中の住宅地(桜屋敷ニュータウン)

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おうしゅう市議会だより第46号 13ページ

鈴木 雅彦 議員(奥和会)

「安心して働きやすい環境」づくりに積極的支援を

質問

 前回は、市の医療環境の現状から妊産婦における通院支援対策を前向きに検討すると約束された。そこで、安心して働きやすい環境づくりをより充実させて行くために、子育て支援策としての緊急時サポート事業の導入、子育ての社会化への取組み、保育士の確保と育成への対策を実施すべきではないか。

市長

 妊産婦への産前産後にかかる通院支援対策は、次年度予算に盛り込みたい。
緊急時サポート事業について、現在は保育所で対応する病児保育事業を私立12施設で、同様に病院送迎対応を私立3施設で実施している。緊急時支援は子育て世代のニーズを把握の上、他自治体の事例を参考に検討して行く。
また、複数企業が共同で実施する企業主導型保育事業を含めた小規模保育事業を進めるためにも、保育士の確保・育成のための経済的支援策を次年度予算に盛り込む予定である。

氷嚢を頭に置き熱を測っている子供のイラストと緊急時サポート事業のフロー図

お子様の急変時に即時対応できる“緊急時サポート事業”(埼玉県越谷市ホームページより)

阿部 加代子 議員(公明党)

妊産婦検診へ交通費を

質問

 子育て支援は、切れ目なく利用者に寄り添い妊娠から出産、その後の子育てを一貫してサポートを行う必要がある。子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)の設置について、電子母子手帳、祖父母手帳、ダウン症の子育てのための育児手帳の取組みについて、妊産婦への交通費支援の取組みについて検討すべきと考えるが。

市長

 子育て包括支援センターについては6月に現場レベルの検討を開始した。各種母子手帳等の導入については慎重に検討したい。妊産婦への交通費助成については、必要であると考え新年度予算確保に向け検討している。

入学準備金3月支給に

質問

 就学援助制度の入学前の支給について、国の要綱が平成29年3月31日に改正され、支給時期が入学前でも可能になった。市も前倒し支給すべきだが、援助費目に学習に必要な眼鏡、体育実技用具が含まれていない。援助費目の拡充を行うべきだが。

教育委員長

 新入学予定者を対象とすることとした国の制度改正に合わせ、新入学用品費を3月に支給するよう規則を改正し、平成30年度の入学から対応する。対象費目については市独自の費目として支給しているものもあり、近隣他市の状況等を踏まえながら、費目等について検討する。

制服を着用し黄色の帽子をかぶりランドセルを背負った男の子と女の子が手をつなぎ並んでいるイラスト

ランドセル代 入学前に

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おうしゅう市議会だより第46号 14ページ

今野 裕文議員(日本共産党)

幼稚園教諭の確保対策は

質問

 幼稚園の再編を待つことなく、この間の保育士や幼稚園にかかわる職員適正化計画については、正規の職員を確保し正常な運営をすべきと考える。特にも、胆沢区内4つの幼稚園のうち3園が規定の幼稚園教諭を確保できず、その結果2園が合同保育(4歳児と5歳児を一緒のクラスにするなど)になっている。正規職員を増やし、職員確保のため教諭免許の更新費用を公費で負担するなど具体的支援をすべきでないか。

市長

 幼稚園教諭の確保は非常に厳しい。幼稚園職員のつてに頼るしかない。正規職員は免許取得を前提に採用しており自己負担でお願いしている。平成29年度から認定こども園に移行している施設の臨時職員については、保育士と幼稚園教諭の資格が両方必要なことから更新費用を公費負担としている。保育士確保対策と併せて、すべての臨時の幼稚園教諭の免許更新費用を新年度予算に盛り込む。

質問

 職員適正化計画で「必要数補充」としたとしているが、来年度は規定通り配置できるようにすべきと考えるが。

市長

 引き続き努力するが、産休に対応できるよう余裕を持った確保は困難で、「胸を張って、来年は大丈夫」とは言えない。

遊具などが設置された園庭の奥に薄緑色の屋根の小山西幼稚園の建物外観を門から撮影した写真

年度当初から教諭の欠員が見込まれ、今なお欠員のままの小山西幼稚園

加藤 清 議員(新世会)

農業振興対策を問う

質問

 国は平成30年より米の生産調整に関与しない方針を示している。米の生産過剰、米価下落が懸念されるがその対策は。

市長

 米政策の見直しは、県が示す生産数量目標に従い、両農協と協議をし、生産数量を判断する。直接支払交付金6,300万円に替る支援は困難であるが国に対し農家への政策支援要望は行っていく。

質問

 農地集積と担い手対策は、圃場整備事業を推進する中に、担い手育成、農地集積を図るべきと考えるが。

市長

 経営所得安定対策を押し進めつつ、担い手、認定農業者確保に向けての支援、対策の強化を行う。また、農地集積については平成30年までに75%の農地集積を目指す。

質問

 両農協との合同事業、及び政策協議の基本施政は、農業振興を図る上で農協との政策協議は必要不可欠である。また、営農指導充実のため、営農指導アドバイザー設置を考えるべきである。
合せて安全安心の農産物の供給に向け「JGAP(ジェイギャップ)」に取り組むべきと考えるが。

市長

 農業生産対策事業を踏まえ真摯に協議を行っている。新年度の産地づくりに向け重点事項を主に協議する。営農アドバイザーの設置「JGAP」の取り組みは、農業振興に必要な施策であることから前向きに検討し進める。

奥の観客席に座った出品者が見守るなか、出品した牛が3列に並んでいる和牛能力共進会の様子の白黒写真

第11回和牛能力共進会(仙台市)

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おうしゅう市議会だより第46号 15ページ

請願の審査内容

定例会において付託のあった請願について、所管委員会で審査しました。審査結果は次のとおりです。

  • 番号 請願第35号
  • 請願名 岩手県の医療費助成制度について更なる拡充を求める請願
  • 請願者 子どもの医療費助成制度拡充を求める岩手の会
    共同代表 小野寺 けい子 ほか3名
  • 審査内容 本件については、すべての子どもたちに健康を守るためにも、中学校卒業までの子どもの医療費助成制度を現物給付方式とするべきであり、また、子どもの施策として、医療費の自己負担を国の制度として無償にするよう、市、県がさらに積極的に国に働き掛けていくべきとの観点から、採択。
  • 審査結果 【採択】意見書提出
  • 所管委員会名 教育厚生常任委員会
  • 番号 請願第36号
  • 請願名 被災者の医療費・介護保険料などの免除措置の継続を求める意見書を提出することを求める請願
  • 請願者 奥州金ケ崎母親大会連絡会
    会長 菅原 栄美
  • 審査内容 本件については、被災者の医療費、介護保険料の免除措置については、国の責任で実施すべきであり、また、県が行なっている国民健康保険等の医療費窓口負担の一部免除措置の継続も積極的に進めていく時期であるとの観点から、採択。
  • 審査結果 【採択】意見書提出
  • 所管委員会名 教育厚生常任委員会
  • 番号 請願第37号
  • 請願名 日本政府がすみやかに核兵器禁止条約に署名し、国会が批准することを求める請願
  • 請願者 岩手県原爆被害者団体協議会
    ヒバクシャ国際署名をすすめる岩手の会
    会長兼代表 伊藤 宣夫 ほか1名
  • 審査内容 本件については、世界唯一の被爆国として、「核兵器のない世界」に向けた取組みをさらに前進させていくべきとの観点から、採択。
  • 審査結果 【採択】意見書提出
  • 所管委員会名 総務常任委員会

(注意)今定例会で新市立病院建設調査特別委員会に付託され審査を行った『請願第34号「新市立病院移転建設は、地域医療構想の市民の納得を得てから、要否を議会が決定すること」を求める請願』は、請願者の取下げの申し出により、撤回になりました。

賛否の公表

採決で賛否が分かれた案件の採決結果です。これ以外の議案等は全会一致で可決等されています。

議案第20号 平成28年度奥州市一般会計歳入歳出決算認定について

反対討論

平成28年度奥州市一般会計決算は、予算審査に当たり議会が付した意見が十分に生かされていない。第一は平成28年度の職員体制は、行政職の正規職員883人に対し非常勤職員は750人と、正職員の85%という異常な状況であること、第二は幼稚園教諭や保育士不足が深刻な状況であること、第三は介護士・看護士の確保対策が喫緊の課題であること等である。これらを早急に解決すべき市政課題と捉え、市民の声に応えるべきである。

賛成討論

平成28年度は岩手国体の開催、胆沢区の統合中学校建設、地区センターへの指定管理者制度導入や新しい事業に積極的に取り組み、十分な成果をあげていると判断する。また、歳入が608億円、歳出が603億円と、歳入歳出差引額が5億3千万円余り、最終的な実質単年度収支は4億円を超える黒字となり、多くの事業を効率良く実施できたと評価できる。 なお、今回の決算審査において「平成28年度事務事業評価調書」が資料として準備されたことは、審査の質を高め、次年度予算作成に役立つ。今後とも慎重に事務事業評価を行い、適切な予算の作成と事業の実施が行われることを期待する。

反対討論

市内すみずみまで行き届いた行政サービスを行うことは、合併市の責務であり、そのために職員の定員適正化計画を見直すべき。また、将来の財政危機を過度にあおり、財政支出を抑え基金の積立に力を入れ過ぎている。その一部を使い、子どもの医療費助成の拡大や通学路の改善など、市民の要望にもっと応えるべきである。

採決結果一覧表

採決結果一覧
議席 氏名 会派 議案第20号 請願第37号
1 鈴木 雅彦 奥和会 賛成 賛成
6 及川 佐 奥和会 賛成 賛成
8 菅原 由和 奥和会 賛成 賛成
12 千葉 正文 奥和会 賛成 賛成
15 中西 秀俊 奥和会 賛成 賛成
16 小野寺 隆夫 奥和会 賛成 賛成
18 中澤 俊明 奥和会 賛成 賛成
20 藤田 慶則 奥和会 賛成 賛成
23 渡辺 忠 奥和会 賛成 賛成
3 廣野 富男 市民クラブ 賛成 賛成
10 高橋 政一 市民クラブ 賛成 賛成
11 佐藤 郁夫 市民クラブ 賛成 賛成
19 千葉 悟郎 市民クラブ 賛成 賛成
24 佐藤 邦夫 市民クラブ 賛成 賛成
2 千葉 敦 日本共産党 反対 賛成
17 菅原 明 日本共産党 反対 賛成
22 今野 裕文 日本共産党 反対 賛成
27 及川 善男 日本共産党 反対 賛成
4 佐藤 洋 新世会 賛成 反対
5 菊池 利美 新世会 賛成 賛成
7 菅原 圭子 新世会 賛成 賛成
13 加藤 清 新世会 賛成 反対
9 飯坂 一也 公明党 賛成 反対
14 阿部 加代子 公明党 賛成 反対
25 内田 和良 無会派 賛成 賛成
28 小野寺 重 無会派 賛成 賛成
議案第20号の採決結果

賛成22票、反対4票

請願第37号の採決結果

賛成22票、反対4 票

注意
  • 議長は採決には加わりません
  • 請願は原案についての表決
案件の詳細 
賛否が分かれた案件の詳細
議案番号 案件名
議案第20号 平成28年度奥州市一般会計歳入歳出決算認定について
請願第37号 日本政府がすみやかに核兵器禁止条約に署名し、国会が批准することを求める請願

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おうしゅう市議会だより第46号 16ページ

議員発議

議員発議により3件の意見書を可決し関係機関へ送付しました。そのうち2件の意見書を掲載します。

日本政府がすみやかに核兵器禁止条約に署名し、国会が批准することを求める意見書

本年7月7日、「核兵器禁止条約の国連会議」で、人類史上初めて核兵器禁止条約が国連加盟国の三分の二にあたる122カ国の賛成で採択され、「核兵器のない世界」への歴史的一歩を踏み出しました。しかし、この会議に、唯一の戦争被爆国の日本政府は核保有国と歩調を合わせ参加しませんでした。
条約前文では、核兵器の非人道性を厳しく告発し、国連憲章、国際法、国際人道法にてらして、その違法性が明確に述べられています。さらに「核兵器使用の被害者(HIBAKUSHA)及び核実験の被害者に言及しています。
第1条では、核兵器の法的禁止の内容を定め、加盟国に核兵器の「開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵」などの禁止を義務づけ、さらに「使用、使用の威嚇」などが禁止されています。 また第4条では、核兵器国や核の傘のもとにいる国々が参加する余地をつくり、核兵器の完全廃絶に向けた枠組みが明確にされ、核保有国が条約に参加する道をつくっています。 核兵器が再び使われかねない危うい状態が続いている今だからこそ、核兵器の悲惨さを知る唯一の国の政府として、すみやかに調印し、国会での批准を経て条約が正式に発効することを強く求めます。

  1. 日本政府がすみやかに核兵器禁止条約に署名すること。
  2. 衆議院・参議院の両院ですみやかに核兵器禁止条約を批准すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 平成29年9月27日

岩手県奥州市議会

提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣

岩手県の医療費助成制度について更なる拡充を求める意見書

岩手県は医療費助成制度の給付方法について、就学前児童及び妊産婦については2016年8月より現物給付を導入しましたが、その他の助成制度対象者は償還払いのままです。さらには、3歳以上の子どもは一部自己負担があり、病気になった時に安心して医療機関を受診できるとは言えません。全ての子どもたちの健康を守るためにも、速やかに中学校卒業まで、通院分を含め子どもの医療費を「現物給付方式」とするとともに、一部自己負担金を廃止することが喫緊の課題と考えます。
多くの県民は、上記のように速やかな中学校卒業までの通院を含めた拡充、そして中学校卒業までの子どもの医療費助成制度を現物給付方式とし、一部自己負担金を廃止することを求めています。
以上の点から、岩手県におかれましては、県民の健康増進及び傷病の早期発見・早期治療による重症化防止のため、次の項目について早期に実現されることを求めます。

  1. 県は医療費助成制度の給付方法について全て現物給付とすること。
  2. 中学校卒業までの子どもの医療費の自己負担を無償とすること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 平成29年9月27日

岩手県奥州市議会

提出先:岩手県知事

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おうしゅう市議会だより第46号 17ページ

第6回 奥州市議会・大船渡市議会・陸前高田市議会議員研修会

奥州市議会、大船渡市議会及び陸前高田市議会の議員研修会が7月24日、陸前高田市「陸前高田市コミュニティホール」を会場に行われました。当日は、盛岡地方気象台次長の井上真吾氏を講師に迎え「大雨による災害と防災気象情報の利活用について」と題して講演していただきました。
7月上旬の九州北部豪雨や昨年の台風10号で大きな被害を受けた岩泉町の大雨の状況などを資料や動画により説明を受けたほか、盛岡地方気象台のホームページには岩手県の気象状況等各種情報へのリンクをまとめたものがあり、防災気象情報を入手する際は活用できることも改めて認識することができました。

可動式のテーブルの席に座っている参加者と担当者が向かい合って座っている研修会の様子の白黒写真

研修会での様子(陸前高田市コミュニティホール)

電波にのせて! 奥州市議会 奥州エフエム 毎週木曜 15時40分頃〜15分間

奥州市議会放送日の詳細
放送日 テーマ 出演
14 10月5日 特別委員会ってなあに?(2)
ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別員会
ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別員会
渡辺忠委員長 ・ 佐藤郁夫副委員長
15 10月12日 特別委員会ってなあに?(3)
地域自治区調査特別委員会
地域自治区調査特別委員会
渡辺忠委員長 ・ 佐藤郁夫 副委員長
16 10月19日 議会の会派ってなあに?(2)
日本共産党
日本共産党
菅原明団長 ・ 千葉敦事務局長
17 10月26日 議会の会派ってなあに?(3)
市民クラブ
市民クラブ
千葉悟郎代表 ・ 佐藤邦夫代表代行
18 11月2日 その他の委員会
地産地消条例検討委員会
地産地消条例検討委員会
千葉正文議員 ・ 加藤清議員
19 11月9日 議会の会派ってなあに?(4)
新世会
新世会
菊池利美会長 ・ 佐藤洋幹事長
20 11月16日 議員連盟の紹介
ILC誘致議員連盟
ILC誘致議員連盟
渡辺忠会長 ・ 鈴木雅彦幹事
21 11月23日 姉妹都市交流報告
北海道長沼町、静岡県掛川市
各訪問団代表
千葉敦議員 ・ 及川佐議員
22 11月30日 12月定例会のお知らせ 議会運営委員会
阿部加代子委員長 ・ 小野寺隆夫委員
23 12月7日 市政調査会の紹介
市民と議員の懇談会の報告
市政調査会
及川善男会長 ・ 内田和良副会長 & 懇談会出席者インタビュー
24 12月14日 議会の仕組み(4)(議会の傍聴 他)
議会傍聴席にようこそ
菅原恵子議員 ・ 高橋政一議員 & 本会議傍聴者インタビュー
25 12月21日 12月定例会の結果報告 佐藤修孝議長 ・ 小野寺重副議長
26 12月28日 一部事務組合議会の紹介(1)
奥州金ケ崎行政事務組合議会
奥州金ケ崎行政事務組合議会議員
中澤俊明議員 ・ 今野裕文議員
27 1月4日 一部事務組合議会の紹介(2)
岩手県競馬組合議会
岩手県競馬組合議会議員
中西秀俊議員 ・ 菅原由和議員
28 1月11日 議会の会派ってなあに?(5)
公明党
公明党
阿部加代子会長 ・ 飯坂一也副会長
29 1月18日 議会改革の取組み(報酬・政務活動費)
議会改革検討委員会
議会改革検討委員会
佐藤邦夫委員長 ・ 藤田慶則副委員長
30 1月25日 2月定例会のお知らせ
電波に乗せて奥州市議会のまとめ
議会広報編集委員会
菅原由和委員長 ・ 飯坂一也副委員長

(注意)都合によりテーマ・出演者が変更になる場合があります。

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おうしゅう市議会だより第46号 18ページ

特別委員会報告

新市立病院建設調査特別委員会

8月8日の委員会においては市長及び担当職員等の出席を求め、「策定委員会における協議の状況」、「基礎調査の結果」、「3師会から市に対する要望及び質問書並びに市からの回答文」について調査いたしました。
策定委員会及び県との協議状況、胆江二次医療圏の地域医療と周産期医療についての内容を中心に質疑が行われ、周産期医療と地域医療の役割分担の質問に対し、新市立病院で脳神経外科や周産期医療を受け持つのは難しいが、胆江地域近隣の医療機関で、なおかつ安全に受診できるよう対応していく方向がより現実的であり、水沢病院が持っている強みを生かし、弱い部分を胆江二次医療圏でどのように役割分担するのかという議論を今後行っていくとの説明を受けました。また、回復期に対する医療の充実や在宅医療など、将来を見通した機能を充実させていく必要があるという考えが示されました。

席を立ち、書類を手に挨拶を行っている高橋委員長の白黒写真

8月8日の委員会にて挨拶をする高橋委員長(右)(高の字は正しくはハシゴダカ)

地域自治区調査特別委員会

7月4日の委員会では市長の出席を求め「(仮称)奥州ちいきかいぎ」の素案について説明を受けました。
「(仮称)奥州ちいきかいぎ」は、30の地区振興会長を構成員とする全市でひとつの組織とし、市民目線でのまちづくり活動を行い、地域の課題解決に向けた事業を推進することを目的として設置すること、旧市町村単位の5つの「ちいきかいぎ」から出されたソフト事業の決定を「奥州ちいきかいぎ」で行うこととし、その事業の実施のために新たな予算を確保するとのことでした。
同日の説明を受け、会派ごとに素案について検討した内容を取りまとめ、7月28日付で質問・意見書として提出いたしました。 8月8日には、この質問・意見書への回答、という形で、再度、委員会を開催。回答の内容に不十分な点があったことから、再度、市で検討してもらい、9月22日の委員会開催となりました。更に検討・協議を要する点があったため、住民説明の前に再度、委員会を開催することとしました。なお、市と意見が一致しない部分については、住民説明の際、市の案と議会の意見とを併記して提示するとの回答がありました。

テーブルがコの字型に設置された委員会の会場で、小沢市長が席から立ち上がり説明を行っている様子の白黒写真

9月22日の委員会で説明をする小沢市長(中央)

ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別委員会

9月25日の委員会では、県議会議員の郷右近浩氏と菅野博典氏を講師に迎え、過日県議会議員有志で実施された、スイスのセルン研究所、ドイツのデイジー研究所等の視察の状況を「ILCの海外での情勢について」と題し、今後の市、県での取組みに向けた視点から講演をいただきました。
両県議からの報告の中では国際プロジェクトの認識が必要であること、また、コミュニティをどうつくるか、どのような形で作っていくか、ということが何度も語られ、多様な対応を検討することが肝要との内容であり、さらに、医療分野、教育の分野、居住について具体的な状況を聞くことができました。
また、研究者はすでに研究所が建設される場所に興味をもっており、市として受入体制などを積極的に情報発信していくべきとの発言もありました。
来年8月とも言われている国の誘致決定に向け、市のみならず、市議会としても力を入れて取組みを強化していく必要があり、住民の理解と国内外へのアピール等、どう対応していくのか見通しをつけていく必要があると感じたところです。

席に座ったまま講演を行っている郷右近県議と席から立ち上がり話をしている菅野県議の白黒写真

海外での視察内容を講演する郷右近県議(左)と菅野県議(右)

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おうしゅう市議会だより第46号 19ページ

行政視察報告

総務常任委員会

  • 視察日
    平成29年7月5日~7日
  • 視察先
    • 千葉県我孫子市
    • 茨城県古河市
    • 神奈川県厚木市

地域コミュニティ活性化推進事業(地域会議の設置)について【千葉県我孫子市】

平成25年に地域コミュニティ活性化基本方針を策定。各コミュニティエリアを設定し近隣センターを建設しました。建設に当たっては、地域住民が中心となり建設委員会を設置。その後、建設委員会メンバーを中心としたまちづくり協議会が組織され、そのまちづくり協議会が近隣センターを管理しています。また、地域の団体同士が知り合う場として「地域会議」を設置し、地域課題への共同意識の醸成などの成果が見られます。

デマンド交通について【茨城県古河市】

交通空白地域の解消を図ることを目的に、平成20年から事前登録型デマンド交通・乗合タクシーの実証実験を、平成23年から本格運行を実施しています。
デマンド交通の利用者の約90%を60歳以上の住民が占め、国の補助制度を活用するため公共交通活性化会議を設置し事業運営をしています。デマンド交通の他に市内福祉循環バスも運行し、市内全域を網羅する公共交通網を整備しています。

ヘッドセットをつけた女性スタッフが3名の男性にパソコンの画面を見ながら説明を行っている様子の写真

デマンド交通予約センターを見学

公共施設最適化推進事業について【神奈川県厚木市】

厚木市の公共施設最適化基本計画は、平成66年度までの40年間の計画であり、公共施設の最適化基本方針などを基に、人口減少・少子高齢化の進展を踏まえ、公共施設の効率的な維持管理、適正配置を行うことを目的としています。
厚木市は今後40年間の維持管理に充当できる財源が約422億円不足すると試算。財源不足解消のため、適正規模での施設更新、複合化、統廃合、市有地の売却、民間移譲など目標の実現に向けた様々な取組みを行う予定です。

教育厚生常任委員会

  • 視察日
    平成29年7月31日~8月2日
  • 視察先
    • 静岡県袋井市
    • 愛知県高浜市
    • 滋賀県大津市

旧市民病院を活用し指定管理で運営している市立聖隷(せいれい)袋井市民病院について【静岡県袋井市】

袋井市では市立聖隷袋井市民病院での一次医療機能を低下させないため、外来診療や療養病棟を維持する費用としての収支差額補てん分を指定管理料として年2億円を支出していますが、現在、指定管理者側と経営の自立に向けた指定管理料減額協議を進めています。なお、当院の医師の確保は指定管理者が行っています。また、旧市民病院の一部は袋井市総合健康センターとして、保健、介護・福祉、医療を総括できる施設として利用されています。

丸テーブルに4つの椅子が置かれている市立聖隷袋井市民病院のスペースで、4名の男性と車いすに乗った男性が手前の男性の説明を聞いている見学の様子の写真

市立聖隷袋井市民病院を見学

生活困窮者自立支援(子どもの学習等支援)事業について【愛知県高浜市】

将来が育った環境に左右されず、貧困が親から子へ連鎖することを防止するための学習支援プログラムを実施しています。対象は生活困窮世帯に属する中高生で、週1回(夏休み期間は週3回)、学生のサポーターを含む10人程度の支援体制で行い、その他イベントや食事の提供も行っています。食事の提供は、地域の複数の団体からの協力により1食100円で提供。この食事提供の機会が地域や対象の子どもたち双方に良い影響をもたらしていました。

いじめ対策について【滋賀県大津市】

平成23年の中学生いじめ自殺事件を検証した第三者調査委員会からの提言を受け、子どもを含めた全ての関係者の行動規範とする「大津市子どものいじめの防止に関する条例」を施行。いじめ対策に特化した「いじめ対策推進室」を市長部局に、常設の第三者機関として「大津の子どもをいじめから守る委員会」を設置。教育委員会では、ほぼ全ての学校にいじめ対策担当教員を専任で配置するなど、いじめの根絶に向けた総合的な取組みを進めています。

テーブルがロの字型に設置された会議室の席に関係者が座っている視察の様子の写真

大津市役所での視察模様

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おうしゅう市議会だより第46号 20ページ

産業経済常任委員会

  • 視察日
    平成29年7月12日~14日
  • 視察先
    • 滋賀県守山市
    • 埼玉県ふじみ野市
    • 栃木県宇都宮市

農業の6次産業化について【滋賀県守山市】

6次産業の拠点施設となる「ファーマーズマーケット・おうみんち」は、地元JAが事業主体となって運営しています。守山市の6次産業の特徴は、農家自身が商品の加工までを行うのではなく、農家が作った地元農産物をJAや地域の加工業者が販売業者と連携して商品開発し、加工、販売を行うことで「守山市」というひとつのエリア全体として6次産業を進めている点にあります。

長方形の陳列台にポップや商品が並んでいるファーマーズマーケット・おうみんちの販売スペースの写真

ファーマーズマーケット・おうみんち

ふじみ野「福」バルについて【埼玉県ふじみ野市】

埼玉県から地域コミュニティ機能の増進により発展が期待される地域に選ばれたことをきっかけに、市や商工会議所などが中心となり実行委員会を立ち上げ、平成25年に駅周辺の商店街を会場として、第1回の「ふじみ野「福」バル」を開催。これまで計5回開催される地域密着型の「食」の商業活性化イベントとなりました。店を「はしご」するのがバル独特の楽しみ方であり、今後の規模拡大も視野に入れながら、官民一体となって盛り上げています。

地産地消に関する取組みについて【栃木県宇都宮市】

「宇都宮市地産地消の推進に関する条例」を制定後、条例に基づく「地産地消推進計画」を策定。その後「地産地消推進会議」を設置し取組みを推進しています。推進会議は、施策に関する諮問機関としての位置づけと、施策を推進する実行部隊としての位置づけを併せ持つ組織となっています。 具体的な取組みとして「地産地消推進店制度」を導入。産地直売所や小売店、飲食店など127件が認定され、安全安心な地元農産物をPRしながら事業を展開しています。

スクリーンが設置された会議室のテーブルに関係者が座っている視察の様子の写真

宇都宮市役所での視察模様

建設環境常任委員会

  • 視察日
    平成29年7月19日~21日
  • 視察先
    • 広島県廿日市市
    • 呉市
    • 広島市

地域協働による道路整備について【広島県廿日市市】

廿日市市の「地域協働による道路整備」とは、良好な市街地の形成と地域の課題解決のため、地元が主体となって用地提供などの取りまとめを行い、協働により生活道路の整備をする事業です。この事業を実施することにより市街化区域において接道がないために宅地化できない土地や農業を続けられなくなり荒廃した土地が地域に悪影響を及ぼすことなど土地の利活用と空洞化の問題の解決に効果を上げていました。

空き家対策について【広島県呉市】

平成26年に議員発議により空き家等の適正管理に関する条例を制定。その後の法施行を受け、題名及び内容の改正を行った「呉市空家等の適切な管理に関する条例」を運用しています。
平成28年度には「呉市空家等対策計画作成協議会」を設置し「呉市空家等対策計画」を作成しています。 呉市では、空家等対策に関する事業を横断的かつ複合的に展開していますが、課題として、市民の意識付け、不明な空き家所有者の調査、解体跡地の活用を挙げています。

復興まちづくりビジョンについて【広島県広島市】

平成26年8月の大規模豪雨災害を受け、早期復興と安全・安心なまちづくりを協働で推進するため、平成27年に復興まちづくりビジョンを完成させました。防災・減災力向上のための施策として、ハード面では、地域住民の合意形成を基に地区施設の整備、災害痕跡の保存や石碑等の建立などの伝承活動を支援し、ソフト面では、地域自主防災組織を主体とし、検証訓練等を経た上で「土砂災害警戒避難マニュアル」を作成しています。

会議室のテーブルに資料が置かれ、6名の関係者が席に座っている視察の様子の写真

広島市役所での視察模様

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おうしゅう市議会だより第46号 21ページ

私もひとこと

都市間競争に負けないまちづくり

水沢区/佐藤 海流(さとう みる)さん(24歳)

なかなか働く場がないのでは…私の周りにも希望する職に就けない若い人たちがいます。

少子高齢化による地方の人口減は深刻な問題で、奥州市も年に千人の人口が減っているとのこと。全国的な傾向なのでしょうが、ますます都市と地方の格差が広がるばかりです。地方にとって、雇用の場の確保は古くて新しい課題。確かに、高度経済成長時のような雇用状況を望みませんが。国も「地方創生」の政策を掲げています。

人口減が続く地方では経済規模が縮小し、更なる人口減を招く悪循環に陥っています。これを断ち切るには地方の雇用の創出で、人の流れを変える必要があります。もう一つ言えば、人の流れを変えるには観光客の受け入れも大きな意味があると考えます。

都市と地方の格差のみならず、都市間競争に負けない元気なまちづくりに私たち若者も頑張ります。

伝統芸能の継続と地域の関わり

前沢区/後藤 ナミ子(ごとう なみこ)さん(48歳)

私は時々思い出して観たくなるものが有ります。それは旧母体小学校で行われていた母禮太鼓を演奏する娘の動画です。現在少子化がよく話題になりますが、私の地域をみても本当に子供が少ないと感じます。その為小学生対象で活動している母禮太鼓の継続が気になっています。対象の幅を広げるなどの工夫をして母禮(もれい)太鼓が継続し、今後も観ることができれば嬉しく思います。

また小学校閉校を機に子供を通した地域との関わりが少なくなったと感じます。少しでも地域との関わりを持ちたい父兄の方々とずっと関わっていきたいとの思いから小学校閉校時に「なめこ会」という会を作りました。元気祭や地区民運動会に参加しながらメンバーとの親睦を深めると共に地域の方々との交流も楽しんでいます。

このような子供から高齢者まで気軽に参加できる行事など地域との交流を深める機会が増えていけば地域が活気づくきっかけにも繋っていくのではないかと思います。

聴覚障がい者の傍聴支援機器の活用を

昨年より聴覚障がい者の議会傍聴を助ける機器を導入しています。補聴器や人工内耳をご使用になられる方でも周りの雑音などに邪魔されずに聞き取ることができますので是非ご活用ください。なお、使用をご希望の方は、事前に議会事務局総務係に申込み願います。

左側にケーブルが差し込まれている細長い機器、右側にスマートフォンの様な形をした傍聴支援機器が並んでいる白黒写真

議会日誌

  • 7月3日 地産地消推進条例検討委員会
  • 7月4日 地域自治区調査特別委員会
  • 7月4日 議会広報編集委員会
  • 7月5~7日 総務常任委員会行政視察
  • 7月10日 議会広報編集委員会
  • 7月12~14日 産業経済常任委員会行政視察
  • 7月14日 教育厚生常任委員会所管事務調査
  • 7月18日 総務常任委員会
  • 7月18日 全員協議会
  • 7月19~21日 建設環境常任委員会行政視察
  • 7月24日 奥州市・大船渡市・陸前高田市議会議員研修会
  • 7月26~28日 奥和会行政視察
  • 7月31日 地産地消推進条例検討委員会
  • 7月31~8月2日 教育厚生常任委員会行政視察
  • 8月1日 総務常任委員会所管事務調査
  • 8月3日 市議会ペーパーレス会議システム操作講習会
  • 8月8日 新市立病院建設調査特別委員会
  • 8月8日 地域自治区調査特別委員会
  • 8月17日 全員協議会
  • 8月21日 議会改革検討委員会
  • 8月21日 地産地消推進条例検討委員会
  • 8月29日 議会運営委員会
  • 8月29日 議員提案による条例制定に関する研修会

平成29年第3回定例会(9月1日〜9月27日) <会期中に開催された委員会>

  • 議会運営委員会 2回
  • 決算審査特別委員会 6回
  • ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別委員会 1回
  • 地域自治区調査特別委員会 1回
  • 新市立病院建設調査特別委員会 2回
  • 総務常任委員会 3回
  • 教育厚生常任委員会 2回
  • 産業経済常任委員会 1回
  • 建設環境常任委員会 2回
  • 全員協議会 2回
  • 議会広報編集委員会 2回
  • 議会改革検討委員会 1回
  • 市政調査会 1回
  • 会派代表者会議 3回
  • 地産地消推進条例検討委員会 2回

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おうしゅう市議会だより第46号 22ページ

「第12回 市民と議員の懇談会」を開催します

懇談テーマは子ども子育て支援について

この懇談会は市民の皆さんとひざを交え、議会の立場から市政に関する情報提供に努めるとともに、多様な意見交換の場として開催します。
議会に対する意見・提言・批判等市民の声を広く聴取し、議会の監視機能及び政策提言機能を高めようとするものです。
議員が5班に分かれてそれぞれの会場へ出向き開催しますので、多くの皆さんの参加をお待ちしております。

開催日時、会場

第12回市民と議員の懇談会の詳細
会場 月日 開催時間
1 江刺総合支所 多目的ホール(1階) 11月7日(火曜日) 18時00分 ~ 20時00分
2 衣川保健福祉センター 多目的ホール 11月7日(火曜日) 18時00分 ~ 20時00分
3 前沢総合支所 401大会議室(4階) 11月9日(木曜日) 18時00分 ~ 20時00分
4 胆沢総合支所 大会議室(3階) 11月9日(木曜日) 18時00分 ~ 20時00分
5 水沢南地区センター 和室(2階) 11月11日(土曜日) 10時00分 ~12時00分

出席議員班編成

  • 1班
    • 菊池 利美
    • 及川 佐
    • 高橋 政一
    • 阿部 加代子
    • 菅原 明
    • 小野寺 重
  • 2班
    • 千葉 敦
    • 飯坂 一也
    • 小野寺 隆夫
    • 千葉 悟郎
    • 渡辺 忠
  • 3班
    • 菅原 圭子
    • 菅原 由和
    • 佐藤 郁夫
    • 藤田 慶則
    • 内田 和良
  • 4班
    • 鈴木 雅彦
    • 佐藤 洋
    • 中澤 俊明
    • 今野 裕文
    • 佐藤 邦夫
  • 5班
    • 廣野 富男
    • 千葉 正文
    • 加藤 清
    • 中西 秀俊
    • 及川 善男

なお、水沢南地区センター会場では、子育て中の皆さんにも参加していただくため、託児サービスを用意します。対象年齢は、1歳から未就学児までで事前予約制(定員に限りあり)となります。ご希望の方は、11月6日(月曜日)までに議会事務局(24-2111 内線612)にお申込みください。

あとがき

夏の台風、異常気象でコメの収穫が心配されましたが、9月になって天候が落ち着き、気が付いてみると田んぼは一面の黄金色に変わっていました。良かった!とホッとしたのも束の間、国会の解散のニュースにびっくりしました。衆議院議員選挙が行われました。国の課題は沢山あります。多くの国民の力でこれまで築いてきた日本。私たちも未来に向かって子どもたち、孫たちのため、そして自分自身のために、今後も選挙に行きましょう。

(編集委員 菅原圭子)

次の議会定例会は12月1日(金曜日)の開催予定です

皆様の傍聴をお待ちしております。
議会開会中は、どなたでも議会を傍聴することができます。
9月定例会の傍聴者数 計40人(延べ人数)

議会広報編集委員会

  • 委員長
    菅原 由和
  • 副委員長
    飯坂 一也
  • 委員
    • 千葉 敦
    • 廣野 富男
    • 佐藤 洋
    • 及川 佐
    • 菅原 圭子
    • 加藤 清

この記事に関するお問い合わせ先

議会事務局 議事調査係
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-1575
ファックス:0197-23-8199
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