奥州羅針盤(5年2月)
新年早々驚きのニュースが舞い込みました。ニューヨーク・タイムズ紙による「2023年に行くべき世界の52カ所」の2番目に盛岡市が選出されました。国際的な旅行ライターおよそ百人が推薦する形で決まるようです。ちなみに1番目はイギリスの首都ロンドンでした。
盛岡市を推薦した記者のコメントは、「歩いて楽しめる街」「すごくかわいらしくて、優しくて、一人も嫌な感じの人はいなかった」「隠れた宝石のような街」だそうです。
数年後には、盛岡市周辺の観光は、「MORIOKA」ブランドで世界中に知れ渡るかもしれません。
盛岡市は2018年から「歴史的まちづくり計画」を進めてきたということで、市内の歴史的構造物の保存や景観の維持に苦心してきたようです。これが「歩いて楽しめる街」の印象につながったとしたら、有効な投資であったことになりますし、われわれに大きなヒントを与えてくれます。今後、外国人観光客が増えることは間違いないので、盛岡市の次の一手に注目したいと思います。
一方で、観光におけるわれわれ県南地域の国際ブランドは「HIRAIZUMI」です。
県南各地の海外向けの広告・PR策を「HIRAIZUMI」ブランドで統一してはどうでしょう。世界遺産、農業遺産、歴史遺産、食文化、教育など、コンテンツはあふれています。この無形遺産を生かすためには、自然豊かで伝統的な施設をベースに、新たなエンターテインメントの要素を加えた創造的プランと持続可能な連携、そして地元住民のプライドが必要です。プライドのない街に「奇跡的な幸運」は訪れません。

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更新日:2023年09月29日