奥州羅針盤（4年12月）

 早いもので、今年最後の市長コラムとなりました。毎回、読んでいただいている皆さまには本当に感謝です。3月に出馬した市長選から9カ月が経ちますが、この間の仕事をじっくり振り返る余裕もなく過ごしていることに、少し後ろめたさを感じながらも、よくここまでの激務をこなしてきたものだと思っている自分がいます。

 一つ思い出しました。「私の最大の武器は、熟睡力と鈍感力」ということに企業人生の最終コーナーで気付きました。ところが、最近この強みを脅かす事態が生じています。それが虫歯痛です。正確には虫歯かどうか分かっていませんが、潜伏感染している菌が私の疲労に乗じて口の中で優勢になってしまったと素人診断しています。鈍痛のため眠りが浅くなるのは世の常ですが、日和見感染により本人が日和見になるという笑えない事態を経験しました。私の最大の武器を無力化する感染症とは恐るべしです。

 そこで登場するのが免疫力です。第三の武器かもしれません。免疫細胞の70％程度は腸内に存在することから、お腹の健康に特化した食事(発酵食品を多用した食事)で勝負！ 歯医者通いをする時間が取れないので、鎮痛剤で痛みを和らげながら試すこと1週間、なんと通常の状態に戻りました。おそらく再発すると思いますが、その時は鈍感力で根気強く取り組むしかありません。

 免疫力低下の最大の原因は「加齢」だといわれています。新型コロナウイルス感染のしぶとさを目の当たりにしながら、これからの時代は、年相応の感染症対策で乗り切るしかないと、覚悟を決めた次第です。来年こそは、歯痛も市の課題も根治治療したいものです。