奥州羅針盤(4年9月)

更新日:2023年09月29日

ページID: 732

 ヘルスケアに関する専門誌や、病院設計で高い評価を受けている設計会社の実績レポートには、興味深い情報が詰まっています。特に印象深いのが、次の二つのキーワードです。それは、「まちづくりとしての病院建設」と「経営環境を分析し地域のニーズにあった病院経営」です。公立病院建設は地域密着型であるため、「まちおこし」につながる事例がたくさんあります。それは医療の提供だけでなく、在宅介護に関する行政相談窓口や周産期医療をサポートする拠点として。また、医師や看護師が利用できる託児所や地域住民の交流の空間の提供などにより、まちづくりの拠点化も可能になります。

 もう一つの病院経営に関することは、マーケティング分析の話です。現在の経営資源と将来人口や入院需要予測から、将来の病院事業収益をシミュレーションします。工業団地に若い世代が集まることを想定した急性期医療の充実や、高齢化が進み、リハビリや退院支援のための地域包括ケア病棟への置き換えなど、想定できるニーズの組み合わせにより稼働率向上策を見いだすやり方です。このやり方は将来予測が重要です。

 注目点は、これら二つのキーワードは相互にプラスの効果を生み出すことです。住民が利用しやすく、働く人々の満足度が高い施設には、質の高い医療スタッフも集まります。その結果、医療サービスのレベルが高まり、持続可能な病院経営を実現することができます。

 機能複合型の新市立病院建設を目指し、遠隔医療の拠点化や電子カルテによる情報ネットワークを整備します。併せて、県南と県全体の医療圏をサポートするグランドデザインを描く準備を進めています。

奥州市長 倉成淳

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