奥州羅針盤（5年6月）

   市長コラムではありますが、今回は兼務している江刺開発振興株式会社の社長も意識してのコメントです。

   来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」のロケが「えさし藤原の郷」で行われました。私が訪問した時は、主演の吉高由里子さんをはじめとする俳優の皆さん、地元エキストラの方々が撮影現場に集まって、平安時代中期の人々の様子を生き生きと演じていました。本物の牛車と馬も登場しており、臨場感のある映像になると思います。

   NHK広報プロデューサーのK氏は、「『えさし藤原の郷』は本当にすごい施設で、大河ドラマは過去30年で17作品のロケをしています。大河ドラマを支えてもらっていることに心から感謝しています」と語っていました。

   そのお礼にと、来年の「光る君へ」の放送に合わせ、全国各地で実施する「平安ムーブメント企画」の中で奥州市をアピールしてくれます。われわれも主体的にこの企画に参画する予定ですが、一方で観光客が新幹線で押し寄せてくることを前提にした準備も進めなければなりません。観光客の方々に、地元の食材を生かした食事の提供や、県外の方に特に反響が大きい郷土芸能を披露することで、新たな奥州ファンを獲得する機会になります。

   「えさし藤原の郷」30周年記念の年に与えられたこのチャンスを継続的な誘客行動につなげるため、水沢江刺駅周辺開発と市内観光事業強化の方針を早期に示したいと思います。

   「光る君へ」とは奥州市に向けたメッセージと受け止め、「大谷翔平選手は、偶然の産物ではない」というプライドに満ちたまちづくりを目指しましょう。