奥州羅針盤(6年4・5月)

更新日:2024年04月26日

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   いよいよ新年度が始まりました。3月の寒波で桜の開花は遅れましたが、4月には春らしい陽気となり、例年通りに端午の節句を迎えられそうです。
さて、世の中ではライドシェア(民間人が運転する公共交通機関)のように、民が公を支える「新しい公共」が注目を浴びています。公共サービスや福祉分野などさまざまな官民連携のあり方として浸透してきました。
他方で、働き方改革が進む中、公共サービスに従事する消防士や警察官、教員、運転士などの担い手不足は深刻です。改めて「公務」の定義を見直し、再び人材を公共に結びつける仕組みづくりが待ったなしです。
千年の歴史を誇る蘇民祭で話題になった黒石寺は天台宗のお寺ですが、天台宗の開祖である最澄は「一隅を守り千里を照らす」という言葉を残しています。この教えを、「一人一人がそれぞれの持ち場で公に役立つことを行う。それは自分のためでもあり、他者のためでもある。そうしたライフスタイルの広がりで、支える側と支えられる側が交換可能な社会をつくっていくことが大切だ」と解釈している方がいました。
まさに「新しい公共」の原点であり、困難に直面する公共の立て直しに不可欠な視点ではないでしょうか。さらに、誤解を恐れずに言えば、このような行動は、仏教の教えや浄土思想を大切にし、世界で先陣を切って超高齢化社会を迎えている日本でしかできないことなのかもしれません。
共助や重層的支援など、思いやりの気持ちを大切にする国民として、SDGsを目指す国際社会に向かって自信をもって「新しい公共」を発信したいものです。

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