奥州羅針盤(7年4月)
もうすぐ新学期ですね。進学や就職などで新たな生活環境に移る皆さんのために「はなむけのコラム」を試みました。
元気を出してもらうために、メンタルとフィジカルの両面でプラスになる題材を探す中で、青山学院大学駅伝チームのフィジカルトレーナーが厚底シューズについて語った言葉に注目しました。
今や長距離ランナーの必需品となった厚底シューズの登場で、選手の故障部位が変わったというのです。以前は膝から下のけががほとんどでしたが、股関節に関連した故障が増えてきているそうです。
厚底シューズは、何といっても強い反発力が特徴ですので、それに対応できるランニングフォームと体作りが必要です。そこを2年間、徹底的に鍛えてきた青学大駅伝チームが、箱根駅伝だけでなく、フルマラソンでも存在感を示すようになりました。
つまり、テクノロジーの進化を味方にするには、受け入れ側の変化も必要だということです。新たな門出を迎える方々も、変化を恐れず、新しい人生のすべを見つけてほしいと思います。
ところで、青学大駅伝チームは数年前に、長距離ランナーの腸内細菌の特徴に関する研究に参加し、肝機能を高める効果を持つバクテロイデス属の菌が注目されました。おそらくこの菌をおなかの中で増殖させるオリゴ糖などの研究開発につながっているのでしょう。
さて、ここは股関節と腸内細菌の共通点でオチをつけたい場面です。「人間は股関節から老いていくが、腸内細菌によって長寿に導かれる」の迷言で締めくくります。
股関節、そして腸内細菌とうまく付き合って、健康長寿を目指しましょう。

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更新日:2025年03月28日