定例記者会見(令和6年4月15日)
市長あいさつ
新年度に入りました。市内の桜も満開になり、春を感じさせる季節になりました。
報道各社の皆様には、今年度も昨年度同様に、奥州市の行政運営に対して、建設的なご意見をいただけるようお願い申し上げます。
さて、4月の定例記者会見は、昨年度の下期のレビューをさせていただくことになっておりますので、後程、私の方から説明いたします。
冒頭の挨拶としては以上です。
発表項目
重要施策の定期報告について
施政方針でも一部述べましたが、昨年度の下期、具体的には2023年10月から2024年3月までの活動は、奥州市の未来デザインの3本柱のうち、まちづくりの未来羅針盤プロジェクトの概要を示したことと、令和の自力更生策の一つとしての農業振興策について概要を市民の皆さんに示したことが、成果のひとつです。
因みに未来デザインの3本柱は、まちづくり、仕事づくり(産業振興)、ひとづくり(教育)の領域を示し、それを三位一体で進めることが奥州市の基本方針です。
それでは、具体的な施策について、配布資料に沿ってレビューします。
庁内では部門横断的に推進していますが、主な施策の進捗状況について4点報告いたします。
1 未来羅針盤プロジェクト
(1) 新医療センターの整備について
「地域医療奥州市モデルプロジェクト」は、新医療センターの整備について基本構想を機関決定し、基本計画検討委員会にコマを進めました。
建設場所は水沢公園の陸上競技場を候補地とする考え方に理解を求めてきましたが、現在、建物の構造と機能をより具体的に示すための基本計画案策定に着手しています。具体的には、医療関係者を含めた新医療センター検討委員会で、診療科、病院ベット数、地域医療奥州市モデルの戦略拠点としての役割などについて提示する作業を継続しています。
産前産後ケアをはじめとした妊産婦を支える取り組みなど、市民の関心の高い項目については、市の広報を通じ丁寧な周知に努めてまいります。
本年7月に基本計画の中間案をまとめる予定です。
(2) 遠隔診療車「りんりん号」の運行開始について
こちらも医療プロジェクトですが、 1月には衣川診療所で遠隔診療車りんりん号の運行を開始し、横展開も視野に入れた過疎地域の医療体制を整備しました。この遠隔診療車は、検査機器も搭載していますので、近い将来にはへき地医療の予防検診車としての役割も行う予定です。
(3) 奥州湖周辺エリア活用整備構想の策定について
12月に構想がまとまり、3月に構想案について、株式会社モンベルの子会社である株式会社ネイチャーエンタープライズから、直接関係団体の方々に説明してもらいました。
今後のエ程表については、予算化している項目を優先的に進めますが、起業についての市民の相談も受けながら、バランスの良い開発計画にしていきたいと思います。
この計画については官民連携の手法で協議を進めますので、投資効果などについても考慮しながら取り組んでいきます。
(4) メイプルの活用について
昨年10月に市の財産として取得し、国土交通省のサウンディング調査などを通じ、不動産資産としての活用方法の検討を実施し、同時に有力なテナント候補との交渉を継続しています。現時点での活用案としてまとめるための資産管理プランの公開プロポーザルの場と選定委員会の準備を進めています。
なお、都市整備部がこれまで進めてきた立地適正化計画との連動を図って、国の補助金を効果的に活用できる計画にしていきます。
2 奥州市産米のオーストラリアへの輸出について
JA江刺さんの協力を得て、5kgパックの江刺金札米で商談を開始したところ、在オーストラリアの日系の食品卸会社2社から発注がきましたので来月の船便で輸出開始の予定です。この2社は卸でありながら、自社で経営するスーパーマーケットや通販会社など販売チャネルを持っておりますので、そこでの販売価格と、その消費者受容性を検証することになります。また、販売プロモーションとして、姉妹都市を介した州政府への働きかけと、日本総領事館の支援による日系コミュニティヘのPR等のプログラムも準備中です。
このテスト販売(フィージビリティスタディ)から本格的輸出につなげるための条件を検証します。
3 工業団地の整備について
江刺フロンティアパークIIの工事進捗状況ですが、工事は順調に進んでおり、現在7割強の進捗度で、今年の10月に第二期工事完了を目指しています。そして、来年1月に土地の引き渡しを開始予定です。
広表工業団地は、これまでの方針を変更し、市で測量、実施設計を行い、用地買収を進めました。
分譲希望企業も複数ありますので、来年秋から土地の引き渡しを予定しています。
また、新たな工業団地の整備については、現在計画的に進めています。
以上が昨年度下期のプロジェクトの成果です。
一方で、各部門が総合計画に沿ってまとめた計画書がありますので、主なものを項目のみ紹介します。
- 第4次奥州市バス交通計画(政策企画部)
- 奥州市立地適正化計画(都市整備部)
- 高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画(福祉部)
- 第4次健康おうしゅう21プラン(健康こども部)
- 奥州市病院・診療所経営強化プラン(医療局)
未来羅針盤プロジェクトについては、部門横断的な実施体制が決まりましたので、今後も計画的に、そして包括的な課題解決に努めてまいります。
質疑応答
Q:新診療センターの整備に関して、7月ごろに基本計画の中間案を取りまとめて公表というスケジュールになっていますが、地域医療懇話会のような検討の場が7月までに予定されているのか、また、中間案としてある程度まとまってきた要素についてはそこで公表して協議していく流れになるのか伺います。
A:案の公表は8月ごろになると思います。中間案を作る前に、診療科や建設場所などの市民の関心が高いポイントについては、検討懇話会という形で市民の皆さんに市の考えをお示ししてご意見をいただき、それを基に中間案をまとめる予定です。懇話会は5月に開催する予定です。
Q:奥州市産米のオーストラリアへの輸出について、現地での反応と、本格的な輸出の時期を伺います。また、現在2社とのやりとりということですが、今後増やしていく予定があるのか伺います。
A:まず現地の反応ですが、実際の輸出がまだなので、事前の商談の反応になりますが、非常に評価が高いです。昨年の夏の酷暑で、国内の一等米の比率が50%くらいまで下がった中で、岩手県は90%以上保ったことついて、非常に評価されました。つまり、それだけの米作りの技術があるということです。また、味についても、現地ではしっかりと評価されています。
本格輸出や取引先の拡大については、現地での反応を見て交渉を進めたいと思っています。まずはテスト販売で彼らが彼らのチャンネルでどれだけ売れるかを見ます。その結果が次のオーダーにつながりますので、良い形でつながるように現地でのプロモーション活動をしたうえで、効果をみて交渉していきたいと考えております。
Q:商談をするにあたって、奥州市産の米をどのような売り文句でプッシュしたのか伺います。
A:実は奥州市産の米はアメリカではすでに使われています。オーストラリアでは初めてですけれども。アメリカのある人気のスーパーマーケットでは、お寿司は全て奥州市産の米を使っているんですね。「冷めてもおいしい」のが理由だそうです。
オーストラリアではお寿司とおにぎりの需要が非常に高いということなので、この点をPRしました。
「胆沢ダムフェス 2024 in 春」の開催について
胆沢ダム周辺を舞台に、堤体内部や発電所の見学、SUP、カヌーなどのウォータースポーツ、特産品の販売など盛り沢山の限定イベントを楽しめる「胆沢ダムフェス2024 in 春」を開催します。
目的
胆沢ダム水源地域ビジョンの推進に当たり、胆沢ダムが育む水風土資源を活かした観光レクリエーションの振興を図り、地域活性化につなげていこうとするもの。
開催日時・会場
日 程:令和6年5月3日(金曜日・祝日)~6日(月曜日・祝日)
時 間:10時~15時
(各団体により開始・終了時間は異なる)
会 場:胆沢ダム管理支所(胆沢若柳字横岳前山6)
馬留池(うまどめいけ)(胆沢若柳字馬留地内)内容
〇胆沢ダム堤体内部公開・発電所見学@胆沢ダム
・開催日時 3日(金曜日・祝日)
1回目 10時~11時30分(先着20名)
2回目 13時~14時30分(先着20名)
・主催 胆沢ダム管理支所
〇SUP体験会@馬留池
・開催日時 4日(土曜日)10時30分~14時30分
・ピラティス教室、スラックライン体験のほか、
キッチンカーなどの出店もあり
・主催 グループキャンプミーティング
〇カヌー体験会@馬留池
・開催日時 5日(日曜日)10時~15時
・主催 奥州カヌー愛好会
〇飲食物・特産品販売@胆沢ダム管理支所
・開催日時 3日(金曜日・祝日)~6日(月曜日・祝日)
・主催 奥州市観光物産協会胆沢支所
※ 詳細については、市HPに掲載
問い合わせ先
政策企画部政策企画課(電話番号:0197-24-2111 内線1417)
奥州市産後ケア事業利用料助成制度について
市外等で利用した産後ケア事業利用料に対する助成制度を新設します。
目的・効果
現在、市が実施する産後ケア事業は利用希望者が増加したことで予約が取りにくい状況が続いているため、今回この制度を新設することで他市や民間事業者が提供する産後ケア事業を利用しやすい環境を構築し、妊産婦支援の拡充を行います。
内容
令和6年4月1日以降に利用した産後ケア事業について、次のとおり助成します。
区分 |
助成上限額 |
助成回数※ |
宿泊ケア |
77,560円 |
3泊まで |
日帰りケア |
24,640円 |
7日まで |
訪問ケア |
12,000円 |
7日まで |
※市の産後ケア事業を利用した場合はそちらも含めた通算での回数となります
利用方法
利用前に「奥州市産後ケア事業申請書」を提出(オンライン申請可能)
↓
市外等で産後ケア事業を利用
↓
利用後に「奥州市産後ケア利用助成金交付申請書兼請求書」を提出
令和5年度奥州市産後ケア事業利用実績
区分 |
訪問ケア |
日帰りケア |
宿泊ケア |
件数 |
199 |
248 |
33 |
実人員 |
67 |
76 |
27 |
平均利用回数 |
2.97 |
3.26 |
1.22 |
質疑応答
Q:県内で同様の制度を行っている市町村はあるか伺います。また、県外で産後ケア等を利用した場合でも助成制度が使えるか伺います。
A: 県内で産後ケアに取り組んでいる市町村はたくさんありますが、宿泊ケアの事業については、水沢病院のみで取り扱っています。他市町村や民間の助産師グループで取り組んでいる産後ケア事業を活用した際には助成の対象となりますし、里帰り出産など県外で利用した際も助成の対象となります。
第40回前沢牛まつりの開催について
今年もイベント盛りだくさんで開催します。
日時
令和6年6月2日(日曜日) 午前9時30分から午後4時
会場
前沢いきいきスポーツランド
内容
前沢牛の賞味
肉質日本最高峰の評価を得ている前沢牛を販売し、会場内で焼肉にしてご賞味いただく。焼肉に必要な物品等は会場で貸出又は販売。
催事
■ステージイベント
(1)前沢牛のブランディングの動画作製事業で生まれたユニット
「MCリブ&DJロースwith Dancerランプ」のラップ曲
「推しの牛 前沢牛」のお披露目
(2)小田代直子&アンダーパス オンステージ
(3)奥州市内の厄年連等の創作演舞を披露する奥州ステージ
(4)牛の鳴きまねコンテスト
(5)お楽しみ大抽選会など
■出店
各種団体や商店等による出店及びグルメ屋台、
牛の博物館移動展示コーナー等を開設。
牛肉前売券
前沢牛肩肉セット 400g 3,800円(当日4,100円)
前沢牛もも肉セット 400g 3,600円(当日3,900円)
前沢牛サーロイン 200g 4,700円(当日4,900円)
お買得前沢牛肩肉スペシャル 800g 7,500円(当日8,100円)
お買得前沢牛もも肉スペシャル 800g 7,100円(当日販売なし)
※お買得セットには野菜付き
牛肉前売券の販売期間
令和6年4月20日(土曜日)から5月27日(月曜日)まで
牛肉前売券プレイガイド
奥州市役所商業観光課、各総合支所地域支援グループ、JA岩手ふるさと前沢地域センター・前沢支店、前沢商工会及び県内外の一部前沢牛協会販売指定店ほか
問い合わせ先
生活用水確保施設整備補助事業の開始について
対象区域
・水道事業給水区域内の未普及地区※
・給水区域外の奥州市全域
※対象地区については、市のホームページ、又は担当者へご相談ください
対象条件
対象区域の住宅に居住し、又は居住(新築も含む)しようとする方で、下記のいずれかに該当する住宅となります。
給水施設の整備については、単独又は共同利用でも補助対象となります。
(1) 生活用水の確保が困難な住宅
(2) 新たに建設した住宅
(3) 過去3年以内に水質検査で、飲用水として不適となった住宅
補助金額
- 補助率 対象経費の8/10
- 補助上限額 3,000千円
※各年度の予算に上限がありますので、申請者多数の場合は、水質状況や水量が不足している方を優先することがあります
補助期間
令和6年度から令和10年度まで
補助対象項目
(1) 事前に行う水源調査に要する経費
(2) 水源確保に要する経費
(ボーリング工事、打ち抜き工事、素掘り工事含む)
(3) 取水管の整備に要する経費
(4) 揚水ポンプ設置に要する経費
(5) 送水管の整備に要する経費
(屋内配管及び送水管に直結する給水用具を除く)
(6) 電気動線の整備に要する経費
(7) 貯水タンクの設置に要する経費
(8) 浄水設備の設置に要する経費
(9) 上記の工事に伴う水質検査に要する経費
交付条件
(1)申請年度中に、既存施設の改修、又は新たに工事を行う住宅
(2)工事を行う前に申請し、市の確認を受けること
(3)申請から工事完了後の請求まで、1年度内(4月から翌3月まで)に手続きが完了できること
問い合わせ・申請先
その他
ひめかゆ温泉で奥州市温泉機能検証・発信事業報告会ということで「温泉入浴で寿命が2年延びる?」が4月20日(土曜日)午後1時から報告会が実施されます。市でも補助金を出しておりますけれども、非常に有意な結果が出たということなので、可能な限り記事にしていただければと思います。
当日は入浴料の割引もあると聞いていますので、桜のトンネルを抜けて温泉に入りながら、ご家族おそろいでお出かけください。
この記事に関するお問い合わせ先
- みなさまのご意見をお聞かせください
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更新日:2024年04月16日