定例記者会見(令和7年6月11日)
市長あいさつ
議会開催中のため、いつもより時間を早めての実施となっております。
本日は、パブリックコメントを踏まえた新医療センターの基本計画最終案についてご説明いたします。それに対する見解については、発表項目の中でお話しさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
発表項目
1、市政懇談会の開催について
市民の皆様のご意見を市政に反映させるため、市内5カ所で市政懇談会を開催します。懇談テーマは「(仮)未来羅針盤プロジェクトの現在地」とし、未来羅針盤図に示したプロジェクトの中から、官民連携により動き出したプロジェクトの進捗状況についてお知らせします。広報での周知や市公式ユーチューブ配信を予定しておりますので、多くの市民の皆様のご参加をお待ちしております。
2、日米親善野球大会へのクラウドファンディング実施について
アメリカ・トーランス市との友好都市締結を記念し、現地で開催される親善野球大会に奥州市代表チームを派遣するものです。ふるさと納税サイトを活用して5月15日から支援金の受付を開始しています。返礼品を伴わない仕組みの寄附でありますが、帰国後には思い出をまとめたレポートをお届けしたいと考えておりますので、皆様の温かいご支援をお待ちしています。
日米親善野球大会へのクラウドファンディング実施について(PDFファイル:472.5KB)
3、奥州ふるさと応援寄附事業の令和6年度実績について
令和6年度奥州ふるさと応援寄附(ふるさと納税)の寄附総額は、昨年度を大きく上回る額となりました。寄附金額は2,996,766,060円、寄附件数は87,998件となっており、返礼品事業者や生産者の貢献度が高いことを認識しております。
また、ふるさと納税に関連した内容になりますが、楽天市場の2025年4月度「ショップ・オブ・ザ・マンス」で「ふるさと納税賞」を受賞しました。大船渡市山林火災災害支援寄附については、総額1,000,000円という受付実績となっております。皆様の温かいご支援に厚く御礼申し上げます。
奥州ふるさと応援寄附事業の令和6年度実績について(PDFファイル:744.9KB)
4、奥州市協働のまちづくりアカデミージュニアの開講について
将来のまちづくりのリーダーを育成することを目的に、「奥州市協働のまちづくりアカデミージュニア」を開講します。若い年代でまちづくり活動について学ぶことで、社会参画の力を育み、将来、活動をリードする人材に育っていくことを期待するものです。対象は、市内在住または市内の学校に在籍する中学生及び高校生となります。
奥州市協働のまちづくりアカデミージュニアの開講について(PDFファイル:313KB)
5、第3次奥州市省エネ家電買換促進補助金の実施について
第3次奥州市省エネ家電買換促進補助事業を実施します。第3次事業における変更点として、家電種別ごとに予算上限を設定しました。家電購入期間前に購入したものは対象外になりますのでご留意ください。
第3次奥州市省エネ家電買換促進補助金の実施について(PDFファイル:301.3KB)
6、新医療センター整備基本計画(案)パブリックコメントの実施状況について
【市長コメント】
地域医療の継続維持を目指し、総合水沢病院を時代のニーズに合った新医療センターにする必要があると考えています。今回は、基本計画案の背景にある地域医療についてお話しします。
全国での共通課題として、病院の赤字経営が挙げられます。全国6,000施設の病院統計では、経常収支が61.2%赤字転落しているという結果でした。また、地方医師の不足も大きな課題です。国が、大都市での研修を認めたことから、若手医師が研修先の環境や待遇面などの条件を優先する傾向が広まり、医師の偏在を生み出しています。
市特徴の課題としては、官民連携の包括ケアの仕組みが十分ではないという点が挙げられます。手術後のリハビリテーションを受ける機会も少なく、周産期医療や脳神経外科医療への対応も不十分です。高齢者の搬送輸送は増加しており、官民連携による救急医療機能の保持が必要になります。
これまで、入院治療を中心に各地域の病床数に焦点を当てていましたが、感染症対策や地域のニーズに合った対応が必要であるという認識に変わりました。直近の方針では、医療機関と介護施設の連携強化、医療機関ごとに役割分担を整理することが重要視されています。
将来に向けて取り組むべき課題は、厚生労働省の方針を国民から理解してもらうこと、総合診療医が活躍できる場を作ることです。コミュニティホスピタルのネットワークを充実させることが重要です。
地域の暮らしを守るためには、地域医療の発展はかかせないものでありますので、新医療センターの必要性についてご理解をお願いいたします。
【担当】
パブリックコメントでは、施設の機能に期待する声や計画を疑問視する声などがあり、市民説明会と概ね同じ傾向の意見であると捉えています。意見を踏まえた基本計画案を地域医療懇話会で説明し、基本計画をとりまとめる予定です。
質疑応答
Q:パブリックコメントに対する所感について伺います。
A:市民説明会で出された意見の延長線上にあったと感じています。地域医療についてクローズアップされる機会が増えてきていますので、より丁寧な説明が必要になってくると実感しています。
Q:医師会は、集約に関するところに明確な回答がない部分について不満があると感じているようですが、この点について市長のお考えを伺います。
A:急性期医療については集約すべきだと考えています。しかし、2040年までに75~85歳の高齢者の増加が見込まれ、アクセス面などを考えると、分散型かつ包括的な医療を充実させることが重要であると考えます。医療事業として考えた場合は統合のメリットも出てくるかと思いますが、分散した中でも機能するように、共同購入や医師の行き来などを具体的に考えていきたいと思います。今後は、新医療センター、まごころ病院、前沢診療所のそれぞれをどのように動かしていくか議論を重ねてまいります。
Q:各施設のネットワークが確立されているのであれば、拠点に大きな機能がなくても、現在の形で補えるものではないのではないでしょうか。
A:例えば、まごころ病院は総合的医療を行っており、介護施設と病院が一緒になって成功している施設ですが、密集地帯ではないところにあります。今後は、市街地で同様のニーズが高まることが予想されるため、人口が集中する水沢には新医療センターのような拠点が必要になってくると考えます。
Q:在宅医療を実施してこなかった理由について伺います。また、今から医療懇話会で在宅医療の施策案を提示すれば議論が進むのではないかと思いますが、市長のお考えを伺います。
A:在宅医療を実施するにあたっては、医療のみならず、介護福祉との連携、民間の医療機関にも関与いただく必要があります。これは、新医療センター建設とは別の議論として進めなければならないと思っていますので、そうした場を設けていきたいと思います。
Q:今後のスケジュールについて伺います。
A:議会審査の状況を踏まえ、最終的な決定をどうするか判断いたします。関連予算を追加提案できるように進め、今月中に決定ができればと思います。
その他
MLBオリジナルデザインマンホールについて
メジャーリーグで活躍する日本人選手12名のオリジナルデザインマンホールを各選手のゆかりの地に設置することが決定し、大谷翔平選手のマンホール設置が決定しました。設置日は、記念事業として除幕式を開催する予定です。場所や時間などの詳細は後日お知らせします。
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更新日:2025年06月11日