定例記者会見(令和7年11月10日)
市長あいさつ
2週間前に秋田市で全国市町村サミットが開催され、パネルディスカッションに参加しました。開会宣言は秋田県の鈴木知事が行いましたが、あいさつ後はすぐに東京に向かい、防衛省に対してクマ対策に関する要望を行っておりました。当日は、会場に隣接する千秋公園で親子グマ3頭が発見されるなど、秋田県全体でクマへの警戒が一層高まっている状況でした。東北地方ではクマによる被害が続いており、ライフルを用いた駆除を岩手県警と秋田県警で開始する予定です。また、防衛省による自衛隊の捕獲支援も始まっており、国レベルでの対策が急がれています。市街地のクマ出没の背景については、親子グマの生息地拡大により、人間を恐れないクマが増加してきたことが一因と考えられています。本日の発表項目では、市が実施している対策や出没時の緊急対応について説明いたします。
発表項目
1、市制施行20周年記念式典等の開催について
市制施行20年記念式典及び祝賀会の詳細が決定しました。また、市制施行20周年式典特別功労表彰の被表彰者も確定しましたので、併せてお知らせいたします。
〇市制施行20年記念式典及び祝賀会
令和7年11月29日(土曜日)
10:30~12:00記念式典、12:30~14:00祝賀会
式典テーマ「未来へ、はぐくむハーモニー。」
〇特別功労表彰
過去10年間において、市勢発展のために顕著な功績を残した市外の個人、団体を表彰。被表彰者は資料一覧のとおり。
2、2026第10回いわて奥州きらめきマラソン参加者募集について
「2026第10回いわて奥州きらめきマラソン」を令和8年5月17日(日曜日)に開催します。開催にあたり、令和7年11月28日(金曜日)より、参加者の募集を開始します。今大会より新コースにリニューアルしており、より記録の狙いやすいコースとなりました。
3、「クマ出没多発警報」の発令及び市の警戒体制について
市内でツキノワグマの出没や目撃情報が相次いでいることから、「クマ出没多発警報」を発令します。市内のクマ情報は、市公式アプリ「ぽちっと奥州」で随時配信しています。目撃した時は、市または警察へ通報してください。また、警報発令に合わせ、市民環境部長を本部長とした警戒本部を設置します。市民の生命に関わる重大事案が発生した場合には、市長を本部長とした対策本部を設置し、必要な対策を迅速に実施します。今後は、クマ対策にかかる部長等会議の実施やマニュアルの策定、訓練の実施を行い、警戒体制を強化します。
「クマ出没多発警報」の発令及び市の警戒体制について(PDFファイル:247.6KB)
Q:現状の認識と、警戒体制を強化することの狙いや意図について伺います。
A:クマの話題は国会議員の方々も非常に関心を持っており、各市町村間での情報交換も盛んに行われています。秋田県で開催された市町村サミットで、各市町村がどのように考えているのか意見交換を行いましたが、共通しているのは、危機感が非常に高まっているという点でした。これは今年に始まったことではなく、ここ数年にわたって状況が深刻化しているものです。人里に慣れたクマが発生しているという前提で、根本的な対策から緊急的な対策まで、総合的に取り組まなければならない時期に来ていると感じています。根本的な部分では、生息数の把握など、さまざまな基礎データの収集が重要になります。そのためには、国や県の関係機関と連携して進めることが必要です。一方で、緊急対策については、例えば「小学生がクマに襲われたとしたらどう対応するのか」といった具体的な想定をもとに検討することが大切です。今後も、被害が拡大することを想定しながら、しっかりと対応を進めていきたいと思います。
Q:年内を目途に緊急銃猟に関するマニュアルの素案をまとめる予定だとお聞きしておりましたが、月内に策定する暫定版のマニュアルにも緊急銃猟の内容が盛り込まれるという認識でよいか伺います。
A:現在、先進事例としてマニュアルを策定している自治体の資料を共有していただいており、それらを参考にしながら内容を検討しています。マニュアルを整備しただけではすぐに動けるわけではありません。警察や猟友会など、関係機関との協議や連携も必要になりますので、そのためにも早急に案をまとめる必要があると考えています。
Q:クマ対策にかかる部長等会議を開催するとのことですが、これは全部長が対象でしょうか。
A:全部長が対象です。
Q:クマ現地捕獲等対応チームの具体的な動きについて伺います。
A:対応チームの設置は、市民の生命に関わる重大事案が発生した場合を想定したものです。現地で指揮を執る責任者を置きますが、その人選が遅れると関係機関への連絡や対応に支障が出ますので、農地林務課長がリーダーとして現地に赴き、対応にあたることを考えています。
Q:緊急銃猟時の現地の権限委譲について、どのように検討されているか伺います。
A:改正鳥獣法では市長村長が判断できることとなっております。市として、首長と権限を受けた職員のどちらが判断をするのかについては、策定するマニュアルに基づいて決定します。
Q:クマ対策警戒本部は初めて設置するものでしょうか。
A:市として、初の設置になります。
Q:警戒本部の設置は今月30日までですが、延長の可能性はあるか伺います。
A:令和に入り過去最高の目撃件数となっており、隣の秋田県が非常事態という状況ですので、そういった状況が変わらなければ、継続することになると思います。ただし、11月1日から通常の猟期に入っており、頭数がある程度減っていく可能性もありますので、状況を見て判断します。
Q:クマ対策警戒本部のメンバーは各総合支所の職員も含まれるか伺います。
A:各総合支所の職員も実働部隊として加わることになります。
Q:安全確保策として、小中学生の登下校時にスクールバスやタクシーを出すことなどは検討されているか伺います。
A:現時点では具体的な話はありません。市町村から国に対し、人的支援や財政的支援について要望が出されており、検討が進められているところです。財政的支援が得られるということであれば、必要な対策を検討していくことになると思います。
Q:これまでに捕獲した頭数はどれほどでしょうか。
A:今年4月~10月で80頭ほどのクマを捕獲しています。
Q:警報が解除されてもクマ対策警戒本部設置の仕組みは残るものか伺います。
A:警報発令にかかわらず、市民の生命に関わる重大事案が発生した場合は警戒本部を設置いたします。警戒本部が廃止されてからも、クマが出没した際には24時間体制で担当職員に連絡がいくような仕組みを維持していきます。
自由懇談
Q:ワールドシリーズの大谷選手の活躍を振り返ってみて、市長の考えを伺います。
A:日本人選手3人が活躍し、素晴らしい戦いでした。チームへの貢献の気持ちが、優れたパフォーマンスにつながっていると思います。残した数字も大きく、記録にも記憶にも残る活躍で、期待を上回るものでした。市民の皆さんが誇りに感じ、勇気をもらえたことが何より素晴らしいと感じています。
Q:大谷選手の来年の活躍について、どういったところを期待されているか伺います。
A:二刀流を再開して2年目ということですので、今までに見たことのない記録をつくってくれると期待しています。
Q:市長選まで残り4ヶ月となりました。前月の記者会見では市制施行20周年記念式典が終わってから表明を行うとのお話でしたが、その考えに変わりはないでしょうか。
A:まずは、市制施行20周年記念式典までは今の仕事を集中して行いたいと考えています。次回の定例記者会見は12月10日に行われますので、その際に何らかの表明はしたいと思います。
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更新日:2025年11月10日