SDGsの学習会 in 水沢第一高等学校

更新日:2023年09月29日

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 市は、令和4年4月27日(水曜日)、協和学院水沢第一高等学校Mホールにて『SDGsに関する学習会』を実施しました。学習会には、2学年120名が参加。岩手県地球温暖化防止活動推進センター活動員であり奥州めぐみネットの会員でもある若生和江氏と花澤淳氏、市生活環境課の大内守人係長を講師として、SDGsについて学ぶ講演とSDGsカードゲーム体験を実施しました。

畑が広がっている奥に見える白い4階建ての水沢第一高等学校の写真

講演会

 SDGsについてまずは講演を聞いてもらい、概要を知ってもらうことにしました。

資料が映し出されているプロジェクタースクリーンの横に立ち、席についている生徒たちに向かって話をしている若生氏の写真

住み続けたくなるまちを一緒につくる

 若生氏より、世界や日本では暮らしが便利になっているが、地球温暖化や貧困・資源の枯渇など、経済を優先することで社会や環境にひずみが出来ていることが「持続可能な開発目標」であるSDGsの取り組みのきっかけであることを説明。

 ロシアとウクライナの軍事情勢などもあげながら、今世界で起きていることに一人一人が関心を持つことが大事なこと、そういったグローバルな問題の解決にも、まず自分が出来ることから取り組むというローカルな活動が大切であると語りました。自身が得意な「料理」を生かしてこども食堂の取り組みに関わったことや、市内企業の地域資源を循環させた商品づくりを紹介しました。

 また、身の回りの事柄から考える例として、近所の大工さんからもらったヒノキの鉋くずの取り上げ、その活用方法を考えてみよう、と生徒に投げかけていました。削りたてのヒノキは本当にいい香りです。皆さんならどのように活用したいでしょうか。

 最後に、身近にある困りごとを「タネ」として、よりよい未来へ向けて皆それぞれが自分の得意なことを生かしていこう、と話し、若者の行動力に期待を寄せていました。

 新型コロナ感染防止のため、ヒノキの鉋くずの香りを会場で皆さんに体感していただくことは出来ませんでしたが、学校へ提供し、後日感染対策をとって生徒に香りを体験をしていただけるようお願いしました。香りって、記憶に残りますよね。

演台の横でマイクを持ち話をしている大内係長と真剣に聞き入る生徒たちを写した写真

実践のためのSDGsのヒント

 若生氏の講演を引き継ぎ、奥州市市民環境部生活環境課の大内係長から、生徒たちが実際にSDGsに取り組む際のサポートとして、SDGsに対する考え方の整理と、実践活動を指南する講演がありました。

 SDGsの実践には、(1)距離を縮めよう(世界の困りごとは一人一人の困りごと)、(2)特徴をおさえよう(自然環境分野だけの問題ではない)、(3)取り組んでみよう(イベントに参加したり企画してみよう)、という三段階の経過があると説明。

 取り組んでいく中で、SDGsの視点を持つクセをつけること、自分の興味や知識・技術等の持ち味を生かすこと、成果を数値化すること、皆で共有するために情報を発信すること、が重要であると語りました。

 そして、すぐに取り組める例として、身近にあるプラスチック利用を削減した即席めんや紙製ストローの利用などをあげ、物やサービスを買う際の商品の選びかたで「エシカル消費」を行いSDGsの活動ができることを紹介しました。

アクションカードゲームX(クロス)

 次は、休憩をはさんで、20の班に分かれてSDGsゲーム体験です。

 このゲームは、トレードオフカード(17の目標に対する課題を提示するカード)に対して、リソースカード(問題解決のための手段を提示するカード)を使って、どのように問題を解決すればよいか意見を出し合うものです。

 開始前に、講師の花澤氏より、自分が実際に課題を抱える立場になった場合を想定し、我が事ととして考えるようにとのアドバイスがあり、生徒らは、各班それぞれ3つの課題に取り組みました。

 様子を見ていると、多くの班が、いかに一つのストーリーとしてうまくまとめるか、という点に注力していた模様。

 発表では、リソースカードの最後のカードに「結婚」を持ってくる班が複数あり、若者年代のキラメキを感じました。

 同じカードでも、使用の仕方は様々でした。

グループに分かれて席に座っている生徒のうち、2名の男子生徒がそれぞれ両手で持ったカードを真剣に見ている様子の写真
アクションカードゲームX(クロス)が机の上に並べられている写真
自席でマイクを持ち立って発表をしている男子生徒の話を聞き入っている花澤氏の写真

学習会の感想

 探究学習係の生徒さんらによる挨拶があったのち、会場片付け中の生徒さんに声を掛けて今日の感想を聞いてみました。

 調理科の鈴木紅葉(すずき くれは)さんは、「学習会で印象的だったのはカードゲーム。課題に沿って各班で色々なストーリーで解決策が出来あがっていた。課題解決に取り組む人物らに名前を付けた班があって取り組み方が面白かった」と語りました。

 学習会を実施してみて、講演の中で、若生氏も大内氏も「自分らしさを大切にして、自分のできること、好きなことで誰かの助けになることができる」という部分が、印象的でした。

 この学習会をきっかけに、生徒さん一人ひとりの行動はどのように変わっていくでしょうか。

 SDGsの実践には、自分が誰かの幸せを作くることができるという前向きな気持ちが一番大切なのかもしれません。

 活動に取り組む中で、誰かを必要としたり誰かに必要とされたりすることで、人と人との間に繋がりが生まれていき、SDGsの目指す「誰も取り残さない」社会がつくられていくとしたら素敵ですね。

 大人も子供も、自分の何気ない選択の一つ一つが未来を選んでいく行為である、その視点を大事にしていってほしいと感じました。

奥州市と奥州めぐみネットは、SDGsに取り組む皆さんを応援します。

 学習会開催についてのご相談は、奥州市生活環境課(0197-34-2340)までお寄せください。

SDGsとは??

S(サステイナブル) D(ディベロップメント) Gs(ゴールズ)

 日本語で、持続可能な開発目標と訳されています。2015年9月国連サミットで採択されました。国際社会全体の普遍的な目標です。

 2030年までに全世界が世の中で起きている貧困や飢餓、エネルギー、気候変動などの問題を解決し、未来の子どもたちや地球そのものが安心で住みよい環境づくりを目指すため、17のゴールと169のターゲットが設定されました。

「SUSUTAINABLE DEVELOPMENT GOALS」の文字とSDGs17の目標のアイコン
奥州市版SDGs17の目標のアイコン

この記事に関するお問い合わせ先

生活環境課
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-2340
ファックス:0197-51-2374
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