絵物語 (11)東京市長時代

更新日:2023年09月29日

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格子窓の横の壁に電話が設置され、2冊の本が置かれた壁沿いの台の前で右手に資料を持って立つ、白い髭を生やしメガネをかけている白髪の後藤新平のイラスト

 (絵:及川哲夫/文:『後藤新平小伝』等からの抜粋)

 東京市長に着任した新平は、驚いた事にまず給料の値上げを要求しました。当時、年間2万円だったものを2万5千円にしろと言うのです。言われた方も驚きましたが、余りに強い要求なのでその通りにすると、早速支給された給料の全額と所得税の3千円も自腹を切って耳を揃えて市に寄付したという事です。

 この寄付金は、当時東京市があまり行っていなかった社会教育費に充てられました。

立ち並ぶビルが見える窓のそばに立ち、ジェスチャーを交えながら話をする後藤新平と、白い用紙に描かれた図を見ながら話を聞く男性のイラスト

 人を採用する場合、後藤は常に「人間には鍛練が必要であるが、20貫の力しかない人にでもどしどし30貫の仕事を背負わせねばならない。そうして汗水流して苦労する事で、自然に30貫の力が養われるばかりではなく、仕事そのものもかえってうまくいくものである」と言っていたそうです。

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