絵物語 (15)逝去

更新日:2023年09月29日

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白い髭を生やしメガネをかけた白髪の後藤新平が、列車の中で2名の男性秘書に片腕ずつ掴まれ列車を降ろされようとしているイラスト

 (絵:及川哲夫/文:『後藤新平小伝』等からの抜粋)

 医学会出席のため夜行列車で岡山へ向かっていた新平は、その車中で三度目の脳溢血を起こしました。秘書が途中の駅で下ろそうとすると、「岡山」と言って車窓にしがみついていたということです。

 そして昭和4年4月13日の朝5時30分、京都府立病院で手当ての甲斐もなく71歳で逝去されました。

 時に病院の窓には桜花が舞っていたということです。

 墓は遺言に従って青山墓地に設けられましたが、郷里の奥州市水沢では、吉小路の旧宅を墓代りとして大切に保存しています。

 法名は「天真院殿祥山棲霞大居士」。今も偉業を讃える人々で、お墓には香華が絶えないとのことです。

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