おうしゅう市議会だより第9号
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表紙

おうしゅう市議会だより第9号の表紙 (PDFファイル: 611.6KB)
CONTENTS 主な内容
- 震度6強・奥州市に甚大な被害 2〜3ページ
- 世界遺産関連等補正予算可決 4ページ
- ここが聞きたい(一般質問) 5〜15ページ
- 請願審査 16ページ
- 競馬・地方医療・北上川報告 17ページ
- 水道料金値上げ可決! 18ページ
- 新常任委員会紹介 19ページ
- 私もひとこと 20ページ
- 発行日/ 平成20年5月22日
- 発行/ 奥州市議会
- 編集/ 奥州市議会広報編集委員会
定例会後 年4回発行
2ページ

おうしゅう市議会だより第9号 2ページ (PDFファイル: 1.2MB)
岩手・宮城内陸地震震度6強
奥州市に甚大な被害
特に衣川区胆沢区に
災害関連補正予算(一般会計)5億4千万円を議決
道路等土木施設復旧費に2億5千万円を計上 胆沢愛宕小学校等教育施設には38百万円
平成20年度第2回奥州市議会定例会は、6月6日から6月23日までの18日間の会期予定で開催され、初日は奥州市土地開発公社の経営状況等合わせて11件の報告、人権擁護委員の推薦、議案16件の提案理由の説明がなされました。
2日目の9日は常任委員会審査、翌6月10日から5日間の一般質問と進みましたが、一般質問を一日残した6月14日、突如奥州市を襲った「岩手・宮城内陸地震」により休会に入り、6月16日直ちに議員全員による被害状況調査に取り組みました。
その後地震の状況報告を受けながら6月23日に、26日までの3日間の会期延長を議決し、一般質問を再開しました。岩手県後期高齢者医療広域連合議員の選挙、発議案による「平泉の文化遺産」が本年7月の世界遺産委員会において登録決定がなされるようにとの意見書、ならびに岩手・宮城内陸地震被害調査特別委員会の設置等が審議され、翌24日の議案審議16件の中では市税条例、国民健康保険税条例、奥州市企業立地奨励条例及び奥州市水道事業料金条例の一部改正について等すべて原案通り可決されました。
6月25日、地震被害調査、競馬事業等の特別委員会が開催され、最終日26日には今回の大規模地震に対する補正予算6件が可決されました。その後、継続を含めた請願、陳情8件が採択され、うち6件が奥州市議会の意見書として関係機関に送付されることが決まりました。
このたびの巨大地震によって被災された多くの市民の皆様には心からのお見舞いを申し上げ、又、復興支援に当たっておられる市民の皆様、自衛隊や消防団、そして市役所職員等多くの皆様の献身的活動に心より敬意と御礼を申し上げるものです。
3ページ

おうしゅう市議会だより第9号 3ページ (PDFファイル: 1.8MB)
岩手・宮城内陸地震被害調査特別委員会を設置
6月14日午前8時43分ごろ、岩手県内陸南部を震源とした巨大地震「平成20年岩手・宮城内陸地震」が発生し、奥州市に非常に大きな被害をもたらしました。
奥州市議会は6月定例会中ではありましたが、災害対策本部が設置されたことに伴い直ちに休会とし、同16日午後より被害の大きい衣川区ならびに胆沢区の状況を視察いたしました。
その後議会が再開された6月23日、全議員による「岩手・宮城内陸地震被害調査特別委員会」を設置し、委員長には高橋勝司委員、副委員長には今野裕文委員を選出しました。(高の字は正しくはハシゴダカ)
議会最終日には激甚災害指定、災害復旧と防止のための公共事業予算の大幅増額、被災者の生活再建及び住宅再建を支援する「被災者生活再建支援法」の適用要件の緩和を求める意見書を内閣総理大臣はじめ衆参両院議長並びに関係各大臣へ提出することを可決しました。
今後、衣川・胆沢区の全議員とその他の区より選任された12人の幹事を中心に調査活動が行われることになります。
4ページ

おうしゅう市議会だより第9号 4ページ (PDFファイル: 1.5MB)
世界遺産登録関連予算等2号補正に
7471万円を補正
24日、一般会計は、世界遺産登録関連予算等7471万円を追加する補正予算が賛成多数で可決されました。
補正の主なものは、消防団員の制服等をそろえる予算2930万5千円、水道料金の改定との関連で、簡易水道繰入金3403万円の減額、工業団地内の製造業への水道料金の補給金6406万6千円、市立保育園の施設整備費3394万6千円、世界遺産登録に関連する予算などです。特別会計及び水道事業会計では、主に水道料金の改定に伴う補正で、いずれも賛成多数で可決されました。
質問
清衡公遷都行列まつり実行委員会負担金(495万円)について誰がどの様な形で行うのか伺います。
答弁
10月上旬、豊田舘(江刺区)から平泉遷都したことにちなんで、文化遺産登録に合わせて、活性化を図り意識を高揚させる目的のイベントです。50人から60人ほどの隊列で行列を再現します。実行委員会方式で、関係の方々を入れて全市的に盛り上げていきます。
質問
遷都のルートは解明されているのですか。この2~3年、伝統のある祭の予算が5%、3%と減額され苦しい運営をされています。その削減額をそのまま加えてしまう金額であり、地震の災害が有る中、このような祭を行うことが良いのか伺います。
答弁
ルートについて確認はできていません。豊田舘から平泉に移ったのは歴史書で確認できています。専門家の指導のもとで行います。7月の世界遺産登録を期待しております。明るいニュースも考え、盛り上げていくことが必要だと考えています。
質問
遷都行列まつりは、どういう形で続けるのか伺います。
答弁
できれば世界遺産をふまえながら続けたいと考えています。
平泉が文化遺産登録になればお祝いの行事になるし、もう少し時間がかかるということであれば、登録へむけての応援にしたいということです。
質問
史跡巡回バス運行委託料(232万7千円)について、バス料金などの構想について伺います。
答弁
市内にある世界遺産登録候補地(白鳥舘遺跡、長者ヶ原遺跡)の巡回コースとそこから市内に回るコースの2つを考えています。その料金については、200円から500円を考えていますが、もう少し検討が必要です。
世界遺産登録を求める意見書を提出
地震発生後、再開された23日には、議員発議により「平泉の文化遺産」が本年7月の世界遺産委員会において、登録決定がなされるよう国に対して要望する意見書が提出され、可決されました。
そして、会期中ではありましたが、岩手県議会、平泉町議会及び一関市議会とともに、渡辺副議長が26日に文部科学省ほかに意見書を提出し、要望してまいりました。
5ページ

おうしゅう市議会だより第9号 5ページ (PDFファイル: 898.8KB)
ここが聞きたい一般質問
今定例会の一般質問は、23人の議員が登壇し、行政運営について市長及び教育委員長の考えをただしました。
質問、答弁の要旨を掲載します。(文責は質問議員)
菅原今朝男議員
公立小・中学校の耐震化補強・改築工事の推進について
質問
中国四川大地震の被害につきましては各位ご案内の通りであり、衝撃だったのは多くの学校の建築物としてのもろさでありましたが、当市の小・中学校の耐震化とその補強、改修工事の現状について伺います。
市長
中国四川大地震の惨状を伝える報道では学校施設の被害が甚大で、多くの子どもたちが犠牲になりました。本当に気の毒なことで心痛む思いがいたします。
奥州市の公立小・中学校の耐震化補強・改築工事の推進状況につきましては、平成18年度までに小・中45校すべての校舎・体育館の耐震診断と耐力度調査を終え、その結果を受けまして文部科学省通達をもとに、大地震で倒壊等の危険性が高い学校施設を最優先に改築や改修を進めております。
教育委員長
平成20年現在の小・中学校の校舎及び屋内運動場の全棟数は155棟であります。このうち耐震化済みが100棟、構造耐震指標IS値0.7未満の耐震改修が必要なものは55棟で、耐震化率は64.5%となっております。また、国での地震防災対策特別措置法においてIS値0.3未満の7校12棟の改修・改築事業の全てが補助対象となりますし、市立幼稚園においても対象となります。
遠藤敏議員
世界遺産登録について 入札制度改正について
質問
文化庁は5月23日早朝、平泉文化遺産イコモスから登録延期の勧告を受けた事を発表しました。大きな落胆と同時に、登録への真剣な思いが各方面に急速な広がりを見せています。
市長は延期の勧告をどう受けとめ、副県都構想にどう生かして行くのか。また、教育委員会の取り組みについても伺います。
市長
平泉の持つ顕著で普遍的価値を否定された訳ではないので、しっかり登録に向けて取り組みます。また、副県都の文化、経済の発展に着実に結び付ける事が極めて重要であると認識しています。
教育委員長
郷土の文化をすべての子供達、市民に認識してもらう取り組みをいっそう進め、世界に目を向ける機会とします。
質問
市は普通建設事業費に対する前年度9.7%増の69億6千万円と積極予算を組んでいるが、この活用は地方経済にとって非常に大きな意味を持っています。
建設工事請負契約の入札制度は平成21年度からどう統一なるのか。また、前払い金制度、特Aの工事発注についても伺います。
市長
地元業者を優先する趣旨から、指名競争入札を中心に進め、入札参加資格要件、発注標準額については来年1月ころに関係団体と協議の場を設けます。また、前払い金制度は来年度40%一律にすることを基本に検討し、特Aについても(注釈)JVを組ませるこれまでの考えを踏襲したいと思います。
(注釈)JV
ジョイントベンチャーの略。建設業界等における共同企業体。ひとつの工事を施工する際に複数の企業で工事を受注し施行するための組織をいう。
6ページ

おうしゅう市議会だより第9号 6ページ (PDFファイル: 1.1MB)
菅原明議員
- 地震に強い町づくりについて
- 持続可能な農業経営について
質問
奥州市において、地震発生への万全な備えが必要と考えます。市内の全小中学校の耐力度調査を含む耐震診断結果は、耐震化率が64.5%で、耐震性が弱く、構造耐震指標値0.3未満の施設(体育館含み)が複数あることから、耐震改修工事を、早急に行なうべきと考えますが伺います。
教育委員長
学校施設の耐震化については、平成18年度までに耐震診断、耐力度調査を行なっております。学校施設整備計画をもとに進めている所であります。
質問
木造住宅耐震改修助成制度実施に向け、取り組んできた状況について伺います。
市長
耐震工事を実施したいとする住民の要望も多いことから、今議会におきまして、住宅耐震改修資金助成金として、10戸分600万円予算計上し、審議をお願いしているところであります。
質問
工事に併せ、体育館は災害時に地域の避難所として使用されるので、洋式トイレ、テレビ、電話線などを設置しておくべきと考えますが伺います。
教育長
避難所としての機能の充実に努めてまいりたいと思います。
質問
家の実情は、農産物価格の低迷と生産資材費等の高騰によって、生計が大変きびしくなっています。農家の再生産が可能な制度を国に要望しつつ、独自事業を実施する予定はないか伺います。
市長
要請運動をしながら、国政の進展を見たいと思っています。
佐藤克夫議員
- 世界遺産登録反転攻勢戦略について
- 副県都構想について
- 奥州市教育振興基本計画について
質問
世界遺産登録に向けた反転攻勢戦略をお伺いします。
市長
イコモスが登録延期の理由としている世界遺産としての顕著な普遍的価値があるか・平泉と浄土思想との関係等指摘内容を分析検討し、普遍的な価値の理解が得られる方策を検討してきています。この7月開催されるユネスコの委員会に向けて、文化庁・岩手県・平泉町等と一体となって、反転登録にむけ最大の努力をしています。
質問
副県都構想の具体的推進についてお伺いします。
市長
奥州市が人口規模県下2位県南振興局の中心となり、副県都への3つの戦略構想も着実に進めています。子育て環境No.1構想も小中高校生含めた「教育立市」を目ざしています。企業誘致や市民力育成等を重点とした活力ある副県都を目ざし、推進本部を整備し、各戦略プロジェクトを積極的に推進してまいります。
質問
奥州市教育振興基本計画作成構想の中で、「確かな学力の定着策」「豊かな体験活動」「学校・家庭・地域の連携」「特色ある生涯学習の展開」等どのような構想をおもちか伺います。
教育委員長
国の教育基本法・市の総合計画を基本にすえ、「学力向上・不登校対策」、「豊かな体験活動」等を家庭・地域と連携して推進します。各区の「特色ある生涯学習・スポーツ振興」等を市民や各地域の諸団体と連携し積極的に推進してまいります。
7ページ

おうしゅう市議会だより第9号 7ページ (PDFファイル: 1.1MB)
関笙子議員
- 前沢区都市計画道路中央線について
- 行財政改革の検証について
質問
前沢区の中央線は昭和53年に計画決定されております。前沢南地区は狭隘路で緊急車両も入れない地域もあり、中央線の開通は住民の皆様の長年の願いであります。今回北地区がJR前沢駅通りまで整備された事に伴い延長上の南地区は今後どの様に整備されるのか伺います。
市長
前沢南地区の狭隘路の状況は周知致しておる所です。20年度から始まる新しい街づくり計画を策定中です。地区別基本計画のマスタープランでしっかり位置づけて参りたいと考えている所です。
質問
分権化が示され地方は自らの責任で、自らの自治体運営が求められている中で、今までの運営の見直しが求められております。合併2年が経過しその執行効果と評価について検証させて頂きます。又、財政改革については、競馬・水沢病院・土地開発公社等重要課題を一体的に加味した改革計画であるべきですし、しっかり市民に公表した上、評価は市民が行って初めて真価が問われると思うがその方策を伺います。保健推進委員制度が21年度から廃止の計画がありますが、高齢化率が高まり、見守り声かけ等その役割は重要性を増すと考える時、見直す用意があるか伺います。
市長
行革大綱策定の際、市民の皆様方から成る検討委員会より活発で建設的な意見を頂きました。その皆様にも評価を頂きたいと思っております。総合計画や建設計画を含めた一体的な財政計画を市民の皆様に分かりやすい形で示す努力をして参ります。保健推進委員制度につきましては今までにも大きな役割を担って頂いております事を考慮し、今後について検討させて頂きます。
千田美津子議員
希望する子どもたちが 児童館を利用できるよう施設整備を
質問
水沢区の水沢児童センター・みなみ児童センター・ときわ児童センターの3館においては、毎年のように入館出来ない子どもたちがおります。今年度は、水沢児童センターで20名、ときわ児童センターで29名が不許可となっており、抜本的な対策が必要だと考えますが、今後の充実策について伺います。
市長
学童保育のニーズが高まっており、平成19年度には私立幼稚園にも学童保育として、約100名をお願いしています。しかしそれでも入れない子どもたちがおり、学校との連携を図りながら、子どもたちがもれなくニーズに応えられるよう、急いで対応をしていかなければならないと思います。
質問
自治基本条例については、市民が条例制定までの過程でいかに関わるか、関心を持って議論に参加するかが大事であり、出前説明会を町内会や行政区などで、こまめに開催していくことが大事です。また、他市においては、検討委員の皆さんの協力を得て説明会を行い、効果が上がっているとも聞いています。そのようなお考えはありませんか伺います。
市長
市民への周知については、地区センター等との連携により、さらに理解を深められるよう取り組んでまいります。また、検討委員の皆さんの協力を得て進めることは、大事な点だと思います。委員の皆さんに可能な範囲でご出席いただくなどは効果的ではないかと思います。
8ページ

おうしゅう市議会だより第9号 8ページ (PDFファイル: 1.2MB)
高橋勝司議員
衣川のお城「懐徳館」の整備活用について
質問
遺産関連の展示品を一堂に集め、目で触れながら、身近な資料舘としての整備を早急に進めるべきと思いますが御所見を伺います。
市長
懐徳舘は岐阜城を模した外観、周辺には桜や松そして滝が流れるなど素晴らしい景観を有し、天守閣部分の展望台からは360度の眺望が開けています。また開放を求める利用客の声も多く、有効活用に向け現在内部検討を重ねているところです。
梅雨や冬期間の結露対策を講じながら最終結論を出す事となりますが、懐徳舘は奥州市の南玄関口の周囲から目立つ高台に位置すると共に、奥州市の唯一の城でもありますので、お城のある国民宿舎のシンボル機能のみならず、地元衣川や世界遺産、そして奥州市全体を紹介し体感できるインパクトのある施設として機能させたいと考えています。
教育委員長
懐徳舘については、衣川の歴史ある場所に設置されています。活用について、コンクリート構造の施設では、温度調整や湿度調整の上からも文化財保存には課題が多いと考えております。
既存の施設の活用を含めて更に検討して参る所存であります。
質問
衣川橋六道線の改良について伺います。
市長
本年度から川西橋から旧国道4号線までの区間約2キロメートルの改良整備を引き続き予定しています。
現ボックス内での改良を進める考えです。現ボックス内においては、車道幅員5m、歩道専用を2mして整備をする計画です。
菅原哲議員
指定管理者制度について
質問
指定管理者制度は行政改革の大きな柱の一つと思うが、全体的な期待効果、評価をどう捉えているか、また指定管理料や今後の拡大計画の考えを伺います。
市長
行革効果や施設の維持管理、サービスの向上等を総合的に考慮すれば、概ね適正と考えます。期待効果も、特段の問題もなく施設本来の目的を果たしていると捉えています。指定管理料は、引き続き更新する施設については前年並みとし、指定管理者制度は、市の行財政改革大綱実施計画の実施項目でもあり、民で出来るものは民での基本方針の下、今後も積極的に導入していきたいと考えます。
質問
民間が事業として成り立っている業務、例えば温泉、極論では診療所なども、指定管理より公設民営に移行することもより効果が大きいとも思われます。また、大幅な条例改正により受託者の自由裁量部分を増やすなどの考えはないか伺います。
市長
もともと民間で出来ることは民間でという基本的な流れからして考える部分だと思います。慣れ親しんだ事情のわかる人に任せたほうが良い事もあり、簡単ではないが同調できる面があるので、行革全体の問題として継続して検討していきたいと思います。
9ページ

おうしゅう市議会だより第9号 9ページ (PDFファイル: 1012.6KB)
渡辺明美議員
総合水沢病院運営について
質問
不良債務を「公立病院特例債」等で解消した場合、平成20年度の収支と3年以内の経営効率化について伺います。
市長
医業収益は、泌尿器科を5年ぶりに再開したが、精神科は病休中の常勤医師が復帰したものの、非常勤医師が前年度末で派遣打切りになったことなどにより、6月から病棟を閉鎖しており、このままで推移すると、当初予算に比較して1億8千万円程の減収となり22億9千万円程と見込まれます。不良債務額は約28億円、不良債務比率は126.7%で、公立病院特例債活用により19年度までの不良債務を解消したとしても新たに4億3千万円の不良債務を生じ、不良債務比率19.4%と大変厳しい状況です。精神科医師の招へいに向けて全力を傾けます。
質問
「公立病院改革プラン」の策定にあたり、基本問題検討委員会報告書の「新たな方向性」が、その後の状況変化でどのようになるのか伺います。
市長
現状の医師体制で収支均衡を図るため、基本問題検討委員会が想定していたリハビリ病棟を、病院内の検討委員会が具体化し亜急性期病棟に再編して、収益の改善を図ることとしています。改革プランについては、病院自らの経営改善計画をたたき台として、国・県と協議し、3年後の黒字化に向け、今年秋頃を目指して作成する事としています。
中西秀俊議員
国民体育大会(2016年岩手開催予定)に向けて市の取り組みと主会場が近隣の北上総合運動場実現へ当市もエールを!
質問
開催は8年後ですが瞬く間に訪れます。国体を迎えるまでの準備期間、大会開催、その後も地域活力が続けるよう行政も絶好の機会と捉えて、主導的考えで取り組みを期待致します。主会場の北上実現のため当市も近隣市町村と連携を図り組織を立ち上げてはいかがでしょうか。国体の価値から主会場の北上を支援することが県南地域の振興、活性化につながると考えますが伺います。
市長
秋頃に北上市の意向も踏まえて、県や関係市町村の動向を見据えて取り組みを検討して参ります。競技や宿泊、観光等様々な分野で広域的な取り組みや連携が必要なので、情報交換しながら計画的に対応を進め、国体を契機として県南地域全体の活性化や振興が図られることを大いに期待します。
質問
競技会場地や種目の選定について、この秋に県で各市町村に意向調査を行うことが分かっているのですから、当市として早めに組織を立ち上げて積極姿勢や熱意を示すべきと思います。「市体協から開催種目の報告を受け県に報告」の方針ですが体協に丸投げせず、市が中心となって様々な角度から、種目の選定等も広く議論して決定していくべきではないか伺います。
教育委員長
市体協と綿密に連携を取りながら対応します。
千葉正文議員
- 指定管理者制度について
- 市立記念館等の活用について
質問
指定管理者の選定はどのようにしているか伺います。
市長
選定委員会は、学識経験者3名を含む8名で選定しています。
簡易審査(継続分67施設)は事業者からの運営計画書と市の担当部局が作成した評価調書と市の担当者への質疑により審査されます。一件審査(新規分15施設)は応募書類と応募者の出席によるヒアリングによって審査されます。
質問
評価は施設利用者へのアンケート実施や第三者による評価を行うなど慎重に行うべきと思うが伺います。
市長
現在、外部の方も入って評価は行っているが、今後より良い評価の仕方について検討します。
質問
市立記念館等の利用状況はどうなっているか伺います。
教育委員長
記念館5館、歴史資料館4館など13施設があり、平成19年度の入館者合計は10万460人(児童・生徒は8972人)でありました。
総合学習等での来館は小学校32校、中学校7校、高校5校でした。
質問
スクールバスを持たない学校でも、記念館見学などの校外学習等に市で所有するスクールバス等を利用できないか伺います。
教育長
各学校1~2回程度となるが利用できるように検討します。
質問
小中学生の郷土理解や先人理解のために、記念館等で特別企画展等は実施できないか伺います。
教育長
各館とも展示方法を工夫するなど努力しています。小中学生向けの展示についても検討します。
10ページ

おうしゅう市議会だより第9号 10ページ (PDFファイル: 1.1MB)
佐藤建樹議員
- 羽黒山歴史公園指定について
- 就労機会の確保と雇用について
質問
この度羽黒山の歴史公園化について、アテルイ・モレ等顕彰5団体より、羽黒山は「続日本紀」に巣伏村に至るとき、東山より出でて官軍の後ろを絶てり。と東山とは羽黒山を比定の地として古代史学者、郷土史家も認めています。
羽黒山には数條の空壕の遺構も存在し、3回の発掘調査によりアテルイ時代の土師器の出土もあり、奥州市の歴史公園の指定を陳情しました。
市の歴史公園制定について、伺います。
市長
歴史公園として位置付けるのは難しい状況にあります。
教育委員長
新たな仕組を作り学芸員と話し合う場も設けたい。
説明板を設置することについては問題ないと思われます。
羽黒山をアテルイ顕彰の地に指定するといった方法も考えられます。
質問
企業誘致と工業団地の整備について伺います。
市長
各企業にパート従業員等の正規雇用化等要請を講じます。
地域経済活性化の中核となる大型工場を誘致するためには、10ha単位の大型工場用地を確保する必要があります。
新たな工場適地開発の可能性を探る事業に着手する予定です。
開発コストやインターからの距離、地理的要件等を勘案し、各区を調査致します。
廣野雅昭議員
- 中山間地域の振興策について
- ご当地ナンバーの創設について
質問
中山間地域における農林業、地域づくり、アグリビジネス等響きの感じる再生策について伺います。
市長
農林業では、中山間直接支払制度、水田・畑作経営所得安定対策事業への加入促進、畜産振興対策事業等に積極的に取組み、さらなる所得の拡大にむけて全力を尽くします。特に中山間地域には、産直施設や農産加工施設、「元気なコミュニティーづくり」に取組む営農集団や住民自治組織が増えてきています。経営の安定や内容の充実にむけて一層の指導を展開してまいります。また交流人口の増加にむけてグリーンツーリズムや、「子ども農村交流事業」にも積極的に取組んで参ります。
質問
「平泉の文化遺産」登録を機とする「奥州平泉(仮称)ナンバー」の創設に積極的に取組んでみてはいかがか伺います。
市長
ご当地ナンバーは過去(平成8年)に胆江地区としても取組み、誘致合戦や要請活動の経緯はあります。ところが現在はご当地ナンバーの受付はひとまず終了し、当面国は導入地での効果や利用者の評価を受け、改めて存続について判断するとのことでした。よって市として具体的な導入時期を申し上げるのは難しいが「国の動向」を注視して取組みたい。ナンバーの名称を「奥州平泉」とすることについては確定したものではないが、過去の取組み経過からも「平泉」という名前もあり、関係市町との協議も含め、いずれ実践にむけて連携努力致します。
11ページ

おうしゅう市議会だより第9号 11ページ (PDFファイル: 1.3MB)
三宅正克議員
用排水路等のない地域での浄化槽対策について
質問
用排水路等のない地域に対する側溝整備の状況と今後の計画について伺います
市長
浄化槽の排水のための側溝整備については行っていません。
今後は、大きな集落単位等まとまって設置の場合には浄化槽普及のためにも検討いたします。
質問
県は「地下浸透方式を認めるための指導要領」を示したが、奥州市の対応について伺います。
市長
県の指導要領に準じて進めてまいります。
質問
地下浸透方式の内容と設置する場合の条件、制約が有るのかについて伺います。
市長
主な条件として、浄化槽は10人槽以下とし、浸透枡の設置についても大きさや深さ等はじめ透水性、地下水脈等への影響をさせないために地下浸透方式が可能か否かの事前調査(調査費は個人負担)井戸から30メートル以上、隣の敷地から1.5メートル以上離す、日照が充分取れるか、風通しは良いか、雨水流入の恐れはないか等、10数項目の条件が有ります。
質問
浄化槽の設置申請から着工まで時間短縮の改善策が検討されているのか伺います。
市長
申請から着工までには、様々な段階の手続きがあり結果として時間がかかっています。事務の改善策については関係機関とも時間短縮に向けて現在検討中です。
及川善男議員
合併時の「住民サービスは高く、負担は低く」の約束を守る施策を
質問
「5市町村合併は、財政基盤を強化し『住民サービスは高く、負担は低く』するためだ」と住民に説明してきました。しかし、合併後2年経過したいま、市民の間からは「合併して何も良いことはない」という声が多く聞かれます。久田前田中線など、急がなくともよい道路建設を見直すなどし、原油高騰による物価高や不況、米価下落などに苦しむ市民のくらしを応援する施策を講ずるべきではないか伺います。
市長
久田前田中線の建設は、合併時の約束事なので、計画どおり進めます。
質問
中曽根元首相など与党内部からも、「至急元に戻して新しく考え直すべき」などという声が出されている後期高齢者医療制度は、一部の手直しでは「平成の捨て山」という矛盾は解決しません。この制度は「廃止」以外にないのではないか伺います。
市長
今後、高齢者医療制度を持続可能とすることは必要であると考えています。
質問
少人数学級の優位性は、先駆的に実施している山形県などで実証済みです。県がやらないときは、市独自でも実施すべきでありませんか伺います。
教育委員長
県の動向を注意深く見守るとともに、少人数教育のあり方を検討して参ります。
12ページ

おうしゅう市議会だより第9号 12ページ (PDFファイル: 748.6KB)
安部皓三議員
「子どもの権利条例」の策定を
質問
この度自治基本条例(素案)に「子どもの権利」が明記され、今までは「保護の客体」とされて来た子どもの立場を「権利の主体」とされました。そのための進め方、条例づくりについて伺います。
市長
「子どもの権利を守る」事は大切なことであると考え、「子育て環境ナンバーワンプラン」にその策定を予定しています。また現在策定作業中である、自治基本条例の中にも「適切な指導及び教育を受ける権利」「健全に成長できる権利」等4つの権利など盛り込んでおり、市としても自治基本条例等の拘わりを考慮しながら、どの様な過程で作成されるのがよいか、市民の意見を聞いたり、先進事例等を参考にしながら、進めて行きます。
質問
平泉世界遺産登録の「記載延期」の大きな要因とこれからも市民が取り組むべき地域づくりとしての伝統文化産業、観光産業等の視点について伺います。
市長
「平泉の世界遺産登録」において顕著な価値の証明が不十分とされましたのは、平泉が持つ本来の価値が不十分であるということではなく、関連の価値の説明の部分が不十分であったことです。
この事について原点にかえり、理解して頂く努力をしています。
また、伝統文化産業・観光産業については秀衡塗等の漆文化・東街道を踏まえた馬文化等を根底にしながら改めてこの機会に地域づくりの一つの視点として動きをして行きたいと思います。
千葉悟郎議員
「地域防災」・「学校給食センター」・「学校図書費」について
質問
「宮城県沖地震」が発生して、「30年」になります。この地震発生後「30年」以内に地震が起こる確率が99%であると専門家等から言われております。奥州市は、公共施設や小中学校の耐震化が進められていますが、「地域の防災活動」がどのようになっているか伺います。
市長
各地で発生した地震等での災害で、初期の救出活動の70%以上は近隣の住民の手助けによるとアンケートで示されております。市内において「地域の防災組織・活動」に格差がありますので、今後その手立てを進めてまいります。
質問
「学校給食センター」が、建設されて久しいものがありますが、統合する計画はありますか。また、各区の学校給食センターの「事務担当者の配置」に違いがあるのはなぜか伺います。
教育委員長
築30年近い学校給食センターもあり、統合も含めてさまざまな面から検討しなければならないと考えています。また、事務担当者数の配置の違いは、学校数や給食数による事務量の多さによるものです。
質問
「学校図書費」について、文部科学省は平成5年度以来2150億円を都道府県に予算措置しておりますが、岩手県では平成19年度分1億6900万円のうちの43%が別の目的に使われています。奥州市では、所定の通りに使われていますか伺います。
教育委員長
市内小・中学校8校を調査したところでは、学校図書の充足率は100%を超えております。また、「学校図書費」が所定の通りに各学校に配分されているかは、市財政との関わりがありますので、十分な協議が必要と考えています。
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おうしゅう市議会だより第9号 13ページ (PDFファイル: 1.1MB)
小野寺重議員
行財政改革大綱の進捗状況について
質問
依然として財政的に厳しい状況で高齢化の進展による福祉関係経費の増加など行政へのニーズは更に増加する事が見込まれ、新しいまちづくりの推進や現状の市民サービスさえも、難しくなると予想されます。69項目からなる行財政改革大綱で民間委託することによって経費が嵩むものなど理不尽なもの、施設の清掃委託料2300万円など再検討すべきと思われます。大綱の検証と進捗状況を伺います。
市長
5年間で74億円の行革効果見込みを計画し、18年度は5億1800万円、19年度は10億500万円の見込みです。19年度までに実施中のもの31項目、20年度以降実施予定のもの38項目で前倒しで進んでいるもの4項目、後年度に先送りしたもの4項目となっており計画をチェックしながら、新しい項目を掘り起こすなど目標達成に努力してまいります。
教育委員長
後年度に先送りした江刺給食センターの民営化は検証が不充分だったことと施設の改修が必要だったためで更に検討していきます。他の給食センターは統合等含めて運営のあり方を検討してまいります。
スクールバス運行について今年度水沢、21年胆沢、22年以降前沢、衣川の民間委託を計画しています。臨時職員運行より経費はかかりますが安全性を確保するためにも事業者委託をしたいと考えています。今まで業務された方々の意向を尊重し経費の節減に努めてまいります。
佐藤邦夫議員
金ケ崎町、平泉町との合併について
質問
金ケ崎町、平泉町との合併については市長のマニフェストにもありますが、旧江刺市時代に胆江6市町村合併を強く押し進めてきた私にとっても、また江刺区選出議員も同じ思いだと思いますが、金ケ崎町との合併は悲願ですし、また金ケ崎町へ合併の働きかけをしていくというのは、私自身のマニフェストでもあります。平泉町とは衣川や前沢とのかかわりや、「平泉」という名前を残したいとの思いに協力できるのではないか、そして何より両町との合併は「農業、工業、観光」など非常にバランスの取れた市になると確信します。市長は県に対して両町との合併に理解と協力を要請しましたが、両町に対し、直接合併の働きかけをすべきではありませんか。また地域の盛り上げも大切だと思いますがどのようにお考えか伺います。
市長
両町との合併は「バランスの取れた」地域になることは衆目の一致するところです。両町に対しては、そのための勉強会や研究会の立ち上げからになると思いますが、時期を見てきちんとお話をしたいと考えています。市町村合併のようなことは、地域や、地区住民の盛り上がりが欠かせないと思いますので、シンポジュームを開催したり、青年会議所や他の団体などにも呼びかけながら、合併の機運を高めて行きたいと思いますので議員の皆様方にも特段のご協力をお願いいたします。
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おうしゅう市議会だより第9号 14ページ (PDFファイル: 1006.4KB)
阿部加代子議員
- 組織機構について
- ふるさと納税について
- 妊産婦検診について
質問
4月に大きく改革を行なった行政組織機構について、伺います。教育委員会など各種行政委員会が各総合支所に移動し、本庁強化のため人員が減らされた各総合支所でワンストップ・支所完結の業務となっているのか、区長職廃止後の組織がどのようになるのか、検証、評価をいつ行うのか伺います。
市長
各行政委員会と連絡を密にし、改革後の問題については報告を受けておりません。行政組織改善委員会で来年度に向け検討して参ります。
質問
「ふるさと納税」の取り組みについて伺います。
市長
奥州市の未来をより良いものにするため活用したいと考えております。ホームページ、ふるさと会、奥州大使29名、広報等でPRして参ります。
質問
妊産婦無料検診の拡充について伺います。岩手県内全ての市町村で5回以上無料となり、14回無料の所もあります。また、里帰り検診も無料としている所もあります。更なる拡充に向け検討が必要ですので市長のお考えを伺います。
市長
妊婦無料検診の全国平均は5.5回であり、妊産婦検診は安心安全な出産に重要な事から拡充に向け更に検討して参ります。里帰り検診につきまして20年度より委託可能な医療機関に助成をして参ります。
今野裕文議員
- 介護保険計画の見直しについて
- ダムの耐震性について
質問
(1)介護予防サービスで、福祉用具の貸与が、計画の2割にとどまっており何らかの手だてが必要です。(2)介護予防サービスで、定額報酬制度の導入により、事業者の都合によるサービス抑制があると思われ、対策が必要です。(3)保険料の「いただきすぎ」で、基金が積み立てられているのは大きな問題であります。(4)後期高齢者医療制度の導入による新たな滞納者が予測され、保険料や利用料の減免制度の更なる拡充が必要と思います。(5)療養病床の削減される中、介護難民をださないよう特別養護老人ホームの整備が必要だと考えます。どうするのかお尋ねします。
市長
(1)・(2)介護予防については、あまり利用されていないということで、どのような手だてがあるのか、(3)6億2千万円積まれているがどのように使っていくのか、(4)他の市町村に比べて遜色ない制度になっています。利用者が少ないので周知徹底をしていきます。(5)使うお金が増えると集めるお金も増えるので、今できていること、出来ていないことを整理させて頂き今度の計画の中に考え方を示していきます。
質問
胆沢ダムの堤体の直下にシルト層の断層があるとされています。今度の地震で大きな被害がでていますが、石淵ダムを含め耐震性について、明らかにして下さい。
市長
理解できる形での説明なり公表をいただけるよう努めます。
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おうしゅう市議会だより第9号 15ページ (PDFファイル: 1.1MB)
内田和良議員
- 精神病棟の維持充実を求める
- 学校活動の協力団体に配慮を
- 水中校庭の自主整備に助成を
質問
精神障がい家族連合会さんから「市内には1100人から1300人の障がい患者がいます。そのうち治療ケアしているのは450人。650人から1000人がケア不十分な状態にあり、いつ事件等に関わるかも知れないと不安な思いの家族もいます。市民の安全を守る意味からも精神科病棟の維持充実を願います。」という相談を頂きました。必要な事と思います。市民の一部に経済面から水沢病院撤退論もあるなか、市長の姿勢を伺います。
市長
市民の健康と安心のため、県にも協力を要請しながら、なお一層専門科医師確保に努めてまいります。
質問
突然、胆江中体連協議会から奥州水泳協会へ、「競技の中止」の通知が来ました。今後は、このような場合、共に地域の子供を育む者として学校活動に協力している地元団体に、事前の説明が必要と考えますが伺います。
教育委員長
まったく同感です。今後は、配慮いたします。
質問
水はけの悪い水中の東南グラウンドですが市では暗渠工事に600万円かかることから未整備でした。この度、学校、野球部PTA、部員達が自力で6000平方メートルの暗渠工事をすることにしました。配管材は学校側が買い揃えましたが、まだ重機リースや砕石に数10万円が不足しています。夏休み中に完成できるよう市の助成が望まれますが考えを伺います。
教育委員長
事情は分かりますが各学校の耐震補強に1億ずつ必要です。その後に考えたいと思っています。
及川俊行議員
スポーツレクリエーションの振興について子供の体力向上策について
質問
スポーツ日本一を目指す取り組み、競技力向上の経過と今後の具体的施策について伺います。
市長
スポーツ日本一プロジェクトは、競技力の向上、子どもの体力向上、企業参画の推進、市民応援の環境づくりの4点を柱とするものであります。昨年度の取り組みでは、スポーツ日本一支援プロジェクト懇談会、奥州市生涯スポーツ推進大会の開催現状や課題について貴重な意見をいただきました。
今年度は、競技力向上の取り組みとして、種目別協会が取り組む選手育成強化の支援、スポーツ指導者の養成研修、県が行っている岩手スーパーキッズに準じたメニューによる子どもの運動能力開発支援事業等を展開する考えであります。
質問
現状の子どもの体力をどのように評価、分析しているか、今後の取組み施策について伺います。
市長
全国で実施しております体力、運動能力調査結果、小中学校共に握力、俊敏性、投力はおおむね全国を上回るものの、持久力、跳躍力が伸びていない結果であり、課題があると捉えております。
学校体育においては、小中学校の体育の時間を週2.6時間を週3時間に増加し「体つくり運動」を楽しく補うような取組みと食育を重視しバランスのよい食生活等、保健分野の指導を合わせて、十分に行うことが大切であると考えております。
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おうしゅう市議会だより第9号 16ページ (PDFファイル: 609.7KB)
請願・陳情の審査内容
- 番号 請願第47号
- 請願名 タクシー事業の規制緩和の見直しを求める請願
- 審査内容 タクシー事業における過当競争による弊害を是正し、公共交通機関としての役割を担うとともに、タクシードライバーの労働環境を改善するためには規制緩和の見直しが必要である。
- 審査結果 採択 (注意)意見書提出
- 所管委員会名 産業経済
- 番号 請願第48号
- 請願名 胆江地区住民が安心して医療が受けられるよう、総合水沢病院や市立医療施設等の維持・充実を求める請願
- 審査内容 地域医療の維持・充実を求める願いは一定の理解をするが、請願事項5項目のうち、4項目めの「精神やリハビリテーションなど不採算の政策医療を充実してください」という部分を除いて一部採択。
- 審査結果 一部採択
- 所管委員会名 請願審査特別
- 番号 陳情47号
- 請願名 防災・生活関連整備の地域間格差を無くし、安全安心な公共事業を国の責任で実施することを求める陳情
- 審査内容 国民の地域間格差のない安全で安心な生活の確保や平等・公平なサービスの提供のため、重要な河川や道路などの防災・生活関連整備、維持管理はこれまでと同様に国が行う必要がある。
- 審査結果 採択 (注意)意見書提出
- 所管委員会名 建設環境
- 番号 請願第50号
- 請願名 国営農業水利事業と地方農政局の存続についての請願
- 審査内容 国営農業水利事業が本市の農業生産基盤の整備に果たしてきた役割は大きく、また、本市が引き続き安定的に農業生産を行うためには、国が予算と技術者を計画的に投入し、もって農業水利施設を整備することが必要であるとともに、本市農政と国の食料政策の連携を図るためには、国の出先機関である地方農政局が地域に密着した機関として必要である。
- 審査結果 採択 (注意)意見書提出
- 所管委員会名 産業経済
- 番号 陳情第48号
- 請願名 胆江地域の精神障害者や家族が安心してくらせるよう水沢病院精神科の医師確保と充実を求める陳情
- 審査内容 水沢病院の精神科は、昭和44年に開設されて以来、地域の精神科医療の重要な役割を果たしてきたところだが、ここにきて経営の悪化と医師不足により外来診療のみに縮小されたことは、障がいを持っている方及びその家族の方にとっては大変憂慮される事態である。
- 審査結果 採択
- 所管委員会名 教育厚生
- 番号 請願第51号
- 請願名 国による公的森林整備の推進と国有林野事業の健全化を求める請願
- 審査内容 深刻な環境問題である地球温暖化対策として森林が果たす役割は大きく、そのためには森林経営意欲の創出により森林整備を推進することが重要であり、山村の活性化にも資するものである。
- 審査結果 採択 (注意)意見書提出
- 所管委員会名 産業経済
- 番号 請願第52号
- 請願名 ミニマムアクセス米の輸入を停止し再生産できる米価を求める請願
- 審査内容 穀物価格の高騰、それに伴う食糧不足などが世界的問題となる中で、国民の需要に合わないミニマムアクセス米を輸入する一方、生産過剰による米価下落、さらに生産調整が拡大、強化されるという矛盾が生じていることから、ミニマムアクセス米の輸入を停止し、米価を保障する政策の実現を求めているものでありますが、我が国の主食であります米の生産について確固たる国策を展開し、もって食糧自給体制を確立すべきであり、そのためにはミニマムアクセス米の輸入を停止して窮状を打開する必要がある。
- 審査結果 採択 (注意)意見書提出
- 所管委員会名 産業経済
- 番号 請願第53号
- 請願名 「後期高齢者医療制度」を中止し、廃止を求める請願
- 審査内容 この制度は75歳以上の高齢者を区分けして扱うという制度であり、また包括払い制度についても運用次第では非常に問題となる恐れがあるので、元の状態に戻した上で、検討をしなおすべきである。
- 審査結果 採択 (注意)意見書提出
- 所管委員会名 教育厚生
注釈
ミニマム・アクセス米
ウルグアイ・ラウンド農業合意(1993年)によって、これまでほとんど輸入がなかった品目は、最低限の輸入機会を提供することになりました。これをミニマム・アクセスといい、日本の場合、米が該当し、「ミニマム・アクセス米」と呼ばれています。
ウルグアイ・ラウンド(Uruguay Round、1986年-1995年)
世界貿易上の障壁をなくし、貿易の自由化や多角的貿易を促進するために行なわれた通商交渉。
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おうしゅう市議会だより第9号 17ページ (PDFファイル: 610.9KB)
特別委員会活動報告
競馬事業調査特別委員会
競馬事業調査特別委員会は3月28日と6月25日に開催し、岩手競馬の現状等について調査しました。
3月28日の委員会では、市長、副市長及び担当職員のほか、県競馬組合常勤管理者等の出席を求め、平成19年度の発売実績や民間委託拡大に関する企画提案募集の取り組み状況等について調査しました。
当初6月19日に、市長や県競馬組合の関係者の出席を求め、民間委託等について調査する予定だった委員会は、岩手・宮城内陸地震の対応等を考慮し、6月25日に延期して開催しました。委員会は、議員のみの出席となったため、当市選出の競馬組合議会議員から、岩手県競馬組合議会の状況について報告を受け、質疑を行いました。競馬組合が日本ユニシス株式会社を民間委託の相手先に選定し交渉開始した経過や、賞典費削減問題、一場開催の見通し等について質問や意見が出され、活発な議論が行なわれました。
今年度の岩手競馬はスタートしましたが、発売実績は当初計画比92.3%と非常に厳しい状況です。今後、JRAや他県競馬の場外馬券受託販売や民間委託のあり方など、経営改善について調査、検討する必要があるので、継続して調査することになりました。
地域医療調査特別委員会
当特別委員会は議会閉会中の4月16日、4月22日及び今期定例会中の6月16日に委員会を開催しました。
4月16日の委員会では相原市長と梅田病院事業管理者に出席を求め、(市長を委員長として経営と医療等の専門家で組織する)“総合水沢病院基本問題検討委員会”が3月にまとめた「総合水沢病院の運営形態(あり方)に関する報告書」について説明を受け、理解を深めました。
4月22日の委員会では、空席となっていた委員長に内田和良委員が選任されました。
また、前号で報告のとおり、当特別委員会において奥州市立の2病院の院長、2診療所の診療所長からそれぞれお話をいただき、各病院、診療所の現状や、院長、所長が考える地域医療について、理解を深めてきたところでしたが、6月16日の委員会では、さらにこのことの理解を深めるために当地域の中核病院である、県立胆沢病院の松本院長を講師にお招きし、勉強会を開催することを決定しました。
北上川治水対策特別委員会
当特別委員会は、今期定例会中の6月25日に委員会を開催し、都市整備部土木課長の出席を求め、平成19年9月17日前線豪雨に伴う国土交通省の対策の進捗状況について、調査をいたしました。
直轄河川災害復旧事業について、奥州市域では二渡堤防、吹張堤防及び岩谷堂堤防の堤防漏水と四丑橋下流左岸の護岸流失の4箇所が採択されており、平成19年度末に工事発注されております。
工事の進捗状況は、鉄鋼価格の急騰等の影響により、鋼矢板等の資材確保に不測の時間を要しており、鋭意努力はされているものの当初の予定より遅れている状況とのことでありました。
北上川の治水対策については、現在施工中である災害復旧事業の継続的な調査のほか、関係団体の要望事項も含めた治水対策への方針などの調査を行い、関係者間の共通認識を高めながら、勢力的な活動が必要であります。
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おうしゅう市議会だより第9号 18ページ (PDFファイル: 727.2KB)
水道事業料金条例
20対18で可決!
第2回臨時会のあらまし
平成20年4月22日に臨時会が開催されました。議案は奥州金ケ崎行政事務組合議会議員の選挙、平成19年度決算にかかる一般会計及び各特別会計の補正予算、岩谷堂小学校等の建設用地取得等であり、各議案原案可決又は承認となりました。先の第1回臨時会において特別委員会に付託されてあった水道事業料金の条例の一部改正については多くの時間がかけられ、原案可決となりました。
奥州市水道事業料金条例および奥州市簡易水道事業料金条例の一部改正については、付託を受けた特別委員会の委員長から審査の経過と結果について以下のとおり報告がなされました。
4月9日、14日の両日、特別委員会により審査した結果、一部地域において20%を越える大幅な値上げになることや一部の工業団地だけに水道料金の優遇が行われること等から、本議案は否決すべきべきものとされました。
その後、市長から本議案を可決していただきたい観点からの補足の発言が行われました。その内容は、(1)7月1日の料金改定のためには、今議会で本議案を可決しなければ間に合わないこと。(2)工業団地への水道料金の優遇は、全市的に行う。(6月定例会で改正提案)(3)市民への説明会を行う。(本議案可決後)の3点についてでした。市長の補足発言に対する質疑が行われ、その後に特別委員長の報告に対する反対討論、賛成討論が行われ、採決となりました。
特別委員会の結果とは異なり、本会議においては原案可決となりました。
岩谷堂小学校等建設用地取得を議決
市立岩谷堂小学校の移転改築のための用地取得を原案通り可決しました。取得土地面積は3万1655.34平方メートルで、価格は3億5800万円余りです。
また、市立衣川中学校改築用地取得についても原案通り可決しました。取得土地面積は5857.06平方メートルで、価格は3800万円余りでした。
奥州金ケ崎行政事務組合議会議員を選出
指名推せんの方法により10名が選出されました。
- 千葉 正文
- 関 笙子
- 菅原 明
- 石川 和好
- 小野寺 重
- 及川 俊行
- 今野 裕文
- 佐藤 邦夫
- 菅野 市夫
- 佐藤 修孝
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おうしゅう市議会だより第9号 19ページ (PDFファイル: 855.0KB)
常任委員会の名称とメンバーが新しくなりました
総務常任委員会
【所管事項】政策、総務、財政に関する事項及び他の常任委員会に属さない事項
- 委員長
新田 久治 - 副委員長
中澤 俊明 - 委員
- 千葉 正文
- 関 笙子
- 小野寺 重
- 菅野 市夫
- 佐藤 絢哉
- 千田 美津子
- 安倍 静夫
教育厚生常任委員会
【所管事項】教育、文化、保健、社会福祉、医療、その他教育厚生に関する事項
- 委員長
内田 和良 - 副委員長
阿部加代子 - 委員
- 藤田 慶則
- 今野 裕文
- 遠藤 敏
- 菊池 嘉穂
- 廣野 雅昭
- 小野 幸宣
- 安部 皓三
- 佐藤 克夫
産業経済常任委員会
【所管事項】産業、経済、観光、その他産業経済に関すること
- 委員長
及川 梅男 - 副委員長
佐藤 修孝 - 委員
- 三宅 正克
- 高橋 勝司
- 渡辺 明美
- 佐藤 邦夫
- 数江與志元
- 佐藤 建樹
- 及川 善男
- 渡辺 忠
建設環境常任委員会
【所管事項】土木、都市計画、上下水道、環境、防災その他建設環境に関する事項
- 委員長
千葉 悟郎 - 副委員長
佐々木國男 - 委員
- 菅原 哲
- 中西 秀俊
- 菅原 明
- 石川 和好
- 及川 俊行
- 菅原今朝男
- 亀梨 恒男
- 高橋 瑞男
20ページ

おうしゅう市議会だより第9号 20ページ (PDFファイル: 2.4MB)
私もひとこと
議会傍聴初体験
江刺区/後藤洋子さん
議会がどんな所かも良く知らない私が、昨年の12月議会を傍聴することになりました。何も知らないという事は、変な度胸がつくようで、恐い物知らずの私は、意気揚々と家を出ました。
市役所のエレベーターが上がるにつれ、ドキドキ、受付で震える字で記名をし、着ていたコートを脱ぐよう指示されたときには、いい知れぬ不安にかられ、議会場のドアを開けた瞬間、体が固まってしまう程の緊張感が走りました。
壇上の市長さんはじめ、議長を真ん中に各担当職員の方々がこちら向きに座っていらっしゃる、その視線が突きささりそうで(ゴメンナサイ)急いで座り、うす暗い傍聴席を見渡すと、わずかに3名の男性の方々(良かった!)、ほっとしたのもつかの間に、すぐ帰られてしまい、一人になった私は最初の元気もすっかり無くなり、後悔さえ覚えました。
議員さんが一人ずつ登壇し、質問していました。(きっと、いろんな資料を集めたりして勉強しているんだろうな…)それに対して市長及びご担当者の答弁を聞きながら、ここで決まる事は、全て私達の生活に反映され、そして影響されると思うと、いつしか私も真剣に聞き入っていました。
誰でも傍聴できる事は、知っていましたが、ちょっとしたきっかけで、議会を見ることができた私は、初めてづくしの体験をさせて頂きました。次の機会には、一人ではなく(絶対!)何人かグループで行きたいと思います。
課題が数多くある事も解りました。次々と生まれる課題も多く、又、今回の地震による大きな被害の復旧も急がれる中、最優先にすべき事は何かをよく見極め、考え取り組んで頂きたいと思います。
アセネカの言葉
前沢区/小野寺 尚さん
アメリカインディアンの大酋長アセネカはかつて「この大地は祖先から譲り受けたものではなく、子孫から借りている。」といいました。私はこの言葉が大好きです。
ご先祖様や先輩方が苦労され築いた社会の蓄積を消費するだけでなく、さらに価値を付加してより豊かな世の中にし、子供や後輩達につなげていくという考えです。
この考えさえみんなで持っていれば、食糧問題、エネルギー問題、特に環境問題など負の資産を後世に残すことなく次代につなげることができると思います。
そして、そのために私たちがどんな行動をしているか試されています。
奥州市議会には次代の奥州市をかたどっていただきながら笑顔の市民が増えるようなまちづくりを期待しております。そして、我々市民も人頼みではなく自ら行動しやすい気楽で誇れる奥州市にして引き渡していきたいものだなと思っています。
議会広報編集委員会
- 委員長
遠藤 敏 - 副委員長
今野 裕文 - 委員
- 千葉 正文
- 中西 秀俊
- 菅原 明
- 三宅 正克
- 中澤 俊明
- 渡辺 明美
- 佐藤 修孝
あとがき
新生奥州市が、今大きな困難に襲われています。
平泉世界遺産登録の延期勧告、そして岩手・宮城内陸地震の甚大な被害です。それぞれができることを考えながら、市民総力をあげて立ち向かっていかなければならない時だと思います。地震被災者の皆様が、早期に普段の生活に戻られることを祈るものです。
任期が2年という当初からの申し合わせにより、広報編集委員会が生まれ変わりました。執行部と時に闘い、時に力を合わせる議会の様子を伝えてまいります。
(遠藤 敏)
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更新日:2023年09月29日