長年人々を魅了する“南部鉄器”のこれからを考える

更新日:2025年03月25日

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奥州市ふるさと納税担当です♪

 

3月14日に奥州市水沢羽田町にある東北新幹線「水沢江刺駅」が40周年を迎え、

翌15日に記念式典が行われました。

式典にはたくさんの方が参加し、今後の水沢江刺駅の発展を願いました。

 

今回はそんな羽田町で南部鉄器の普及・販売を行う「鐵直(てつちょく)」さんに

取材をしました!

鐵直とは

奥州市水沢の羽田町で南部鉄器製品のデザインから普及・販売をしています。

令和3年に現代表が創業、大学入学と同時に上京し10年弱東京で勤務したのち令和5年に息子の優太郎さんが入社。

今年の2月には娘の華絵さんが代表である兄と地元を盛り上げていくため長年勤めた大手人材派遣会社を辞め、入社。

今は家族3人で業務に励んでいます。

 

【取材協力】

鐵直 代表 後藤 安彦 さん

設計図

↑実際に使用したイメージ図・設計図、石膏型・アルミ型の写真

 

Q:鐵直ブランドについて教えてください。

A:「デザイン」と「使い勝手」、「品質」を特に大事にしています。

時代の生活様式にあったデザインと、日常に寄り添って、使いやすく機能性があるものを製品化するよう心掛けています。また、地元の職人さんと打ち合わせや会話をする中で、品質の良い鉄瓶(精密さや丁寧な製造作業)へのこだわりを伝え、お互いに信頼し合い、より良い品質の鉄瓶を共に作り上げています。

 

メモ

「めんこい寒梅あられ鉄瓶」などの名称は社員全員の「名称会議」で決めているそう💡

 

 

Q:これからの南部鉄器と鐵直が進む方向は?

A: これからの南部鉄器は、作り方は変えずとも、更に分業にしたりして作る人が途絶えないようにしていかなければいけないと思います。

鐵直としては世の中に役立つものを作り続けていきたいです。

うちの鉄瓶は(箱も含め)同じ地域内の9社が関わって出来ている、まさに賜物です。

小さい町だからこそ、地域の中の繋がりで成り立っている良さと、反対に伝統の継続の難しさや後継者問題を抱えています。

 

メモ

南部鉄器は、蓋、つる(持ち手)、着色…など、それぞれ職人さんが「分業化」し、細部までこだわって製品が作り上げられる事業所もあれば、つる(持ち手)以外すべて「一貫生産」で作り上げられる事業所もあり、生産形態は様々です。

 

 

ここからは場所を同じ羽田町にある鐵喫茶「a-hum(アウン)」にうつしてインタビューを続けていきます!

アウン看板

【取材協力】

鐵直 渡邊 華絵(わたなべ はなえ) さん

はなえさん

Q:東京の会社を辞めて南部鉄器を盛り上げようと思ったきっかけを教えてください。

A:羽田町で生まれ育って、南部鉄器職人の皆さんが町を盛り上げている様子を近くで見てきました。

大学進学とともに上京しましたが、久々に戻ってくると、お店やお祭りがなくなっていて町が寂しくなっているように感じました…

世界にも誇る南部鉄器のまちがもっと生き生きしてほしいと思っていたところ、南部鉄器関係の仕事に携わっていた父が会社を創業し、そこに私も参入したという経緯です。

 

 

 

Q:どんな人に南部鉄器を使って欲しいですか?

A: まずは若い人に南部鉄器の良さを知ってもらいたいです!

「重い」「錆びる」「デザインが古い」というような南部鉄器を使わない理由を払拭していきたいです。

鐵直の商品は、鉄瓶がどれだけ熱くなるかが分からないような鉄瓶を初めて使う人のためにも、持ち手の長さを少し長く作っています。その他にも、重さも比較的軽めでIH対応、更には蓋は落ちにくい作りにしてあり、南部鉄器初心者にも優しい製品です!

「使いやすさ」にこだわっている鐵直の商品がきっかけで、南部鉄器に興味を持ってくれたら嬉しいと思い、主にSNSを活用し若い世代を中心にアプローチをしています。

鐵直

Q:南部鉄器について、華絵さんの今後の展望を教えてください。

A: 900年の歴史がある伝統工芸品を途絶えさせたくない…南部鉄器が身近にあるここで健康に生まれ育ったからこそ、感じることだと思うんです。南部鉄器工場の現状は危険かつ重労働。それに加えて高齢者が多く働いています。これからは、そんな現場の働き方改善や後継者の採用サポートを積極的に行っていきたいです。

また、若者の目から見てもかっこいい!と思ってもらえる製品を作っていきたいです。それがここで生まれた使命だと思っています。

 

 

華絵さんは、「いますごく楽しいです!家族経営だから喧嘩もあるけど(笑)」とキラキラの笑顔で話していました。

私たちの地元奥州市が更に活気溢れるまちになる予感がしてきました…!

 

鐵直のおすすめ返礼品

鐵喫茶「a-hum」のご紹介!

店主は南部鉄器の地域おこし協力隊として、鉄瓶で白湯を提供するというパフォーマンスを行う「鉄瓶婆(てつびんばばあ)」の名前でも活動中の太田 和美(おおた かずみ)さん。

とても気さくで明るい方です♪

太田さん

いただいたメニューは名物の「もつ煮定食」。

もつ煮定食

味噌がしみしみのホルモンに白菜と柚子のお漬物。少し懐かしさを感じました。

 

●太田さんからのメッセージ●

南部鉄器のまちで南部鉄器を楽しめます!

夜もおすすめで、おつまみも豊富です。ぜひお越しください~!

 

【鐵喫茶a-hum】

場所:水沢羽田町宝生96

営業日:鐵喫茶a-humのインスタグラムをご覧ください。

この記事に関するお問い合わせ先

未来羅針盤課 都市プロモーション係
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岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-2116
ファックス:0197-22-2533
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