定例記者会見(令和5年12月13日)

更新日:2023年12月14日

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市長あいさつ

   12月の定例議会の一般質問も終わり、補正予算と追加議案審議を残すのみとなりました。議会側の努力で質問の中身がかなり整理され、我々としても具体的に回答できる案件が増えてきたと感じています。
   さて、12月議会が終了すると来年度予算の策定作業に入ることになります。私の来年度のテーマは「有言実行」ですので、これまで挙げてきたまちづくりと産業振興のグランドデザインをより具体的な形にして、市民の皆さんのご協力を得られるようなステージに進めていこうと考えています。
   奥州市の主な課題は、子育て支援、稼げる農業への転換、そして公共交通システムの改革ですので、国の施策や規制緩和を予測しながら進めていこうと思っています。
   来年度は国全体としては、失われた30年を払拭して、世帯所得が増加に転じるかどうかがカギになるステージだと思いますが、もししくじると、物価高騰による生活苦だけが目立つことになりますので、非常に重要な時期に入っていると思っています。
   子育て支援もいろいろ報道されているように、財力のある東京都が私立高校を含む全ての高校の授業料を実質無償化するという話が出ていますが、これが都会への吸引力になって地方が疲弊しないよう、我々も魅力のある施策を掲げていくことを意識しなければならない時代になったと思っています。「一年の計は元旦にあり」ですので、着実に施策を進めることに集中し、個人的には今年中に来年度の行動計画の骨子を組み立てようと思っています。

発表項目

令和5年度市勢功労被表彰者の決定について

   令和5年度市勢功労被表彰者として、個人10、法人1、団体1を決定しました。表彰状授与式は令和6年1月12日(金曜日)午前10時から市役所本庁舎7階委員会室で執り行います。

被表彰者一覧 注)年齢は令和5年12月13日現在(敬称略)

被表彰者一覧

表彰区分

氏名

住所

年齢

功績の概要

地方自治功労

伊藤 滿朗

水沢佐倉河字獅子鼻

82歳

平成19年から16年間、行政区長を務められました。平成27年から2年間は水沢行政区長協議会の理事も歴任され、地域と行政の橋渡し役として市の施策の周知や推進に貢献されました。

地方自治功労

伊藤 守

江刺田原字川内

80歳

平成17年から18年間、行政区長を務められました。平成29年から6年間は江刺行政区長協議会の副会長も歴任され、地域と行政の橋渡し役として市の施策の周知や推進に貢献されました。

地方自治功労

廣野 雅喜

江刺栄町

80歳

平成18年から17年間、岩谷堂地区振興会長を務められました。各自治会と連携した活動を展開し、各専門部の活動支援と効果的な事業の見直しを行い、地域振興に貢献されました。

教育功労

奥州市民☆文士劇実行委員会

江刺大通り

 

平成20年1月に第1回公演を開催して以来、令和5年1月の最終公演まで、15回にわたり上演を重ねました。地域の元気を発信することなどをコンセプトに、市民参加型の文化事業に取り組み、文化の向上と地域の振興に大きく貢献されました。

民生功労

故佐藤 正幸

注)

前沢字屋敷

73歳

平成25年から前沢地区公衆衛生組合役員、令和3年から1期2年間は奥州市公衆衛生組合連合会長を務められました。不法投棄撤去活動など公衆衛生の保持と環境美化に貢献されました。

産業功労

及川 正和

水沢佐倉河字関田

75歳

平成19年から16年間、胆沢平野土地改良区理事長を務められました。農業振興に卓越した見識と指導力により、土地改良事業を積極的に推進し、本市の基盤整備率向上に大きく貢献されました。

産業功労

三品 健悦

江刺南町

75歳

平成21年から14年間、岩谷堂箪笥生産協同組合理事長を務められました。伝統的技術の継承のほか「岩谷堂箪笥まつり」を創設するなど、本市の伝統的工芸品産業の振興に貢献されました。

消防功労

千葉 利幸

胆沢南都田字駒堂

65歳

昭和54年に胆沢町消防団に入団し、令和3年から1期2年間は団長を務められました。予防活動や緊急時における消防活動など昼夜を分かたず尽力し、地域の安寧に貢献されました。

消防功労

菅原 徹

衣川天田

65歳

昭和52年に衣川村消防団に入団し、平成27年から4期8年間は副団長を務められました。予防活動や緊急時における消防活動など昼夜を分かたず尽力し、地域の安寧に貢献されました。

消防功労

小原 正見

江刺稲瀬字神田

68歳

昭和56年に江刺市消防団に入団し、平成29年から3期6年間は副団長を務められました。予防活動や緊急時における消防活動など昼夜を分かたず尽力し、地域の安寧に貢献されました。

特別功労

農事組合法人都鳥

胆沢南都田

 

平成27年3月に集落営農組織から農事組合法人に移行。大豆を重点品目に位置付け、団地化や効率的作業による生産性向上に努めました。その取り組みが認められ、全国豆類経営改善共励会において令和5年農林水産大臣賞を受賞、大豆の生産振興に貢献されました。

特別功労

高橋 乃綾

胆沢南都田出身

26歳

令和5年に開催された第19回アジア競技大会ソフトテニス競技の混合ダブルスと女子国別対抗の2種目で優勝。2大会連続で金メダルを獲得するなど、本市の名誉となる活躍をされました。

注)今月5日にお亡くなりになられた故・佐藤正幸さんには、ご遺族に表彰状が贈られます

問い合わせ先

政策企画部未来羅針盤課(電話番号:0197-34-2190)

 

Q:新年交賀会は今年度も開催しないということでよろしいか伺います。

A:市が主催する「市民新年交賀会」については、一定の所期の目的が達成されたということもあり、今後は行わないこととしています。各地域で開催しているものに関しては、それぞれの判断で行ってもらうことになります。

 

国見平スキー場の令和5年度シーズンの営業について

   令和5年12月23日(土曜日)に「国見平スキー場」がオープンします。昨シーズンから夏油高原スキー場を運営する「株式会社北日本リゾート」を指定管理者に迎え、運営を行っています。今シーズンも、これまで一定の評価をいただいている国見平スキー場の運営スタイルを保ちながら、市と指定管理者が一体となって、国見平スキー場の魅力をさらに高め、多くの皆様に愛されるスキー場を目指します。

営業期間(予定)

令和5年12月23日(土曜日)~令和6年3月24日(日曜日)

営業時間

午前8時30分~午後4時30分

リフト料金

リフト料金

 

1回券

5時間券

1日券

シーズン券

大人

400円

3,000円

3,400円

25,000円

中学/高校生

400円

2,300円

2,600円

15,000円

小学生

400円

1,700円

2,000円

12,000円

早割りリフト1日券

タケダスポーツ水沢店とネクサス水沢店で12月24日まで販売

早割りリフト1日券

 

通常料金

割引料金

大人

3,400円

2,900円(500円OFF)

中学/高校生

2,600円

2,200円(400円OFF)

小学生

2,000円

1,700円(300円OFF)

夏油高原スキー場とのコラボ企画(平日限定)

 夏油高原スキー場シーズン券をお持ちの方は、国見平スキー場の1日券を割引
夏油高原スキー場とのコラボ企画

国見平スキー場1日券

通常料金

割引後

大人

3,400円

2,000円

中学/高校生

2,600円

1,600円

小学生

2,000円

1,000円

 

 

国見平スキー場シーズン券をお持ちの方は、夏油高原スキー場の1日券を割引

夏油高原スキー場とのコラボ企画

夏油高原スキー場1日券

通常料金

割引後

大人

6,000円

4,000円

中学/高校生

3,600円

2,600円

小学生

2,600円

1,600円

安全祈願祭

  令和5年12月19日(火曜日)午後2時より、国見平スキー場センターハウス内において、安全祈願祭を開催します。

問い合わせ・申込先

商工観光部商業観光課(電話:0197-34-1760)
 
Q:昨年度の実績と、例年に比べて昨年度の入り具合はどうだったのか伺います。
A:昨年度の利用者数は1万4349人です。その前のシーズンが1万1425人でしたので、前年比で125%ということになります。雪の少なかった令和元年が5697人、雪の多かった令和2年が9646人で、先ほど申し上げました令和3年が1万1425人ということで、右肩上がりでご利用いただいています。令和4年度は営業期間が86日間でした。令和3年度までは大体60日から70日程度ということで、指定管理者制度を導入したことにより営業期間も増やすことができました。
 

おうしゅう子どもポータル(Oshu Kids Portal)の開設について

   子どもが自由に意見を述べられる場、相談先がわからずに困っている子どもからの相談や悩みを直接受けられる場として、市ホームページに子ども向けのサイトを開設。子どもの権利についても解説しており、子どもの権利条例の学びの場としても活用。

取り組みの内容

   市の条例やこども基本法に位置づけられている、子どもの「意見を述べ参加する権利」を保障するための一つのツールとしてホームページを作成。
   また、市役所の業務の紹介など、子どもに向けた行政に関する情報発信をしていく。

ページアドレス

https://www.city.oshu.iwate.jp/soshiki/9/1063/11002.html

ページID 11002(奥州市公式HP検索用)

ページの内容

  • 「きいて」「おしえて」「たすけて(Help!)」の三種類で子どもからのメッセージをフォームにて受付

  •  市内小中学校一覧、岩手県キッズページへのリンク

  •  子どもの権利に関する記事

ページの特徴

  • ひらがなを多用し、子どもに親しみやすい文章表現としている。
  • 「きいて」は、名前のみの入力で送信可能。どんなことでも自由に送っていいという設定で、子どもの自主的な発言を促すもの。
  • 「おしえて」は市への問い合わせとして取り扱う。
  • 「きいて」「おしえて」は、内容によっては個人情報を除きページ内で紹介することも想定。
  • 「たすけて」はこども家庭課の相談員がメッセージを確認。家庭相談として受付し対応する。

周知方法

  • 広報での周知
  • こども家庭課からの通知等に周知用チラシを同封。
  • 子どもの権利啓発用チラシ(小学生、中学生、高校生、保護者用)にQRコードを掲載し配布する。
  • 街頭補導等で会った子どもに周知用カードを配布する。

問い合わせ先

健康こども部こども家庭課(電話:0197-24-2111)
 
Q:タブレット端末の授業の一つとして学校でも活用を促したり、紹介したりすることも考えているのか伺います。
A:学習指導要領には載っていないため、授業での活用は難しいと思っています。おうしゅう子どもポータルのサイトにつなぐことは教育委員会に許可をもらっているので、現段階では授業以外のところで見ていただきたいと考えています。ゆくゆくは出前講座で学校を訪問できればと考えており、これから教育委員会と相談していきたいと思います。
Q:児童生徒から直接相談を受け付けるといった同様のサイトは、県内の他の自治体で事例はあるのか伺います。
A:インターネットで検索してみましたが、見つけることができませんでした。もしかしたら、奥州市が1番かもしれませんが完璧には調べきれていないのが実状です。見つけにくいだけで、あるかもしれません。

新医療センター整備基本構想(案)のパブリックコメントの実施について

意見募集期間

令和5年12月13日(水曜日)~令和6年1月5日(金曜日)【必着】

閲覧場所

  • 市役所本庁…健康こども部健康増進課
  • 各総合支所…(江刺)健康福祉グループ、(前沢、衣川)市民福祉グループ、健康増進プラザ悠悠館
  • 市立医療施設…総合水沢病院、まごころ病院、前沢診療所、衣川診療所、衣川歯科診療所
  • 市公式HP…ページID 11173

https://www.city.oshu.iwate.jp/soshiki/9/1179/11173.html

意見を提出できる方

市内に在住、在勤又は在学の方

意見の提出方法

所定の意見書様式に必要事項を記入のうえ、次により提出するものとする。なお、必要事項が記入されていれば、任意の様式による提出も可能とする。

  • 郵送、持参の場合

〒023-0053
奥州市水沢大手町三丁目1番地総合水沢病院内
奥州市健康こども部新医療センター建設準備室
    注)持参は1階受付窓口まで(受付時間:平日9時~17時)

  • ファックスの場合 0197-25-3832
  • 電子メールの場合 shiniryou☆city.oshu.iwate.jp
    (☆を@に置き替えてください)

意見の提出上の注意

  • 住所、氏名、電話番号を必ず明記してください。
  • 意見の集約結果は市HP等により公表し、提出者への個別回答は行いません。 

問い合わせ先

健康こども部新医療センター建設準備室(電話:0197-25-3833・内線834)

奥州市医師養成事業奨学生募集について

   市では、医師確保対策の一環として、医師養成奨学金貸付け制度を設けています。医学部へ進学するための入学金や生活費の一部を貸付ける奨学生を募集します。

募集人員

1名程度(奥州市・金ケ崎町出身者を優先)

貸付金額

月額30万円、入学一時金1,080万円(私大のみ)、

入学準備金360万円以内、入学準備金(胆江枠)200万円

注)貸付総額は最大で3,800万円です。

応募資格

奥州市立病院及び診療所の医師として業務に従事する意思がある方

注)原則、医学生となります

募集期間

令和6年2月1日(木曜日)~令和6年4月19日(金曜日)

注)貸付けが決定した場合は期限前に締め切る場合あり

選考方法

面接と書類審査(令和6年3月16日(土曜日)に実施)

償還免除

医師免許を取得し初期臨床研修終了後に貸付期間と同じ期間、奥州市立病院又は診療所で勤務(義務履行)した場合は奨学金の償還を免除します。

過去4年間の貸付状況(令和元年条例改正後)

 

延7名(令和2年3名、令和3年1名、令和4年1名、令和5年2名)

問い合わせ先

医療局医師確保推進室(電話:0197-25-3833)

奥州市医師養成事業の取り組み(PDFファイル:252.4KB)

奥州市医師養成事業奨学生募集のご案内(PDFファイル:537.7KB)

自由懇談

Q:大谷翔平選手の移籍に関連して、毎月17日に行っている「大谷応援デー」についてです。今後の応援体制や市職員のユニフォームの新調予定、変更点があるのか伺います。

A:「ふるさと応援団」の会議を開いて、今後の方針について明確にしようというのが今の計画です。今は周りの報道がすごいことになっています。まずは今週金曜日に現地で行われる入団発表を見守った方がいいのではないかと思います。17日は変わらないので良かったのですが、ユニフォームとかその他応援グッズを変更しなければいけないと思っています。奥州市として魅力的な取り組みをするかどうかについても、皆さんの意見をいろいろ聞いた上で決めていこうと思います。
12月22日の16時から「ふるさと応援団」の第2回総会の開催を予定しています。そこで、応援団のシンボルカラーや大谷デー、2024年シーズン・3月22日のドジャースの開幕戦までに何か取り組みができるかという部分の協議をします。また、市役所で17日に着ているTシャツについては、実は赤色に限定しておらず、日ハムのTシャツとか、WBCの日本代表のユニフォームなど、今まで大谷選手が所属、プレーしていたところであれば全部OKとしていました。ですから、チームが変わってもそれぞれ職員の思い入れがあるチームのものを着て応援してほしいと思っています。この応援Tシャツは、市だけでなく、市内の金融機関とか企業さんも着ていただいているので、それぞれ同様に盛り上げていただきたいと思っています。

Q:大谷翔平選手のMVP獲得後の取材で「奥州市は大人しいのではないか?」との意見に対し、「静かに見守ります」とおっしゃっていました。今回、北米プロスポーツ史上最高額の契約で、話題性も抜群でしたが、それでも静かに見守っていくのか伺います。

A:各テレビ局がいろいろな特集をしているので、認知度は抜群です。ですから変な動きをするよりは、その辺はお任せして、地元には地元なりのやり方があるのだと思います。その一つが静かに見守るということです。大谷選手はプレイヤーとしての実績だけではなく、いろんな形でいろんな人に影響を及ぼしています。今回も騒ぎ立てたスポーツ記者に対して、「申し訳なかった」というお詫びのコメントを出しています。ですから、それを邪魔してはいけないと思います。ドジャースにしてみれば初恋の人で、すごく喜んでいると思いますが、大谷選手はドジャースのためだけでなく野球界全体のために努力し続けたいと言っていました。地元としてはそういうところを生かして、郷土にこういう人間がいるのだということを浸透させる方がいいのではないかと思います。

Q:蘇民祭についてコメントを出されていましたが改めて所感を伺います。

A:限定された地区で伝統的な宗教行事を続けることの難しさがあったのだと思います。檀家の方々が集まって、昔から伝わってきたしきたりを基に行われていて、蘇民袋の争奪戦は非常に派手なところですけど、それ以外の部分もあるわけです。人を集めるのが厳しい部分はやめて、お寺として守らなければいけない部分はきちっと継続するという判断だと思いますので、それを尊重したいと思います。ただ、もしかしたら似たような宗派の人たちが集まってきて、復活できる可能性もありますので、そういうものを同時に見守る必要もあると思っています。

Q:日高火防祭も存続が危ぶまれた時期がありましたが、やっと祭自体が県の無形民俗文化財に指定されました。蘇民祭のようにいつかやめることになった時に、市として何らかのバックアップなどを考えていく必要があると思いますが、その辺のお考えを伺います。

A:火防祭の場合は商業のまちのお祭りですから、蘇民祭とは目的が随分違っています。市としては逆にサポートしやすい分野だと思います。そういう視点で今も実行委員として動いていますけれども、保存会の皆さまといろいろ話をしながら、絶やすことのないように進めていきたいと思います。

Q:県産小麦「ナンブコムギ」から基準値を超えるカビ毒が検出された件についてです。奥州市でも給食やふるさと納税の返礼品で使われていたことが分かりました。率直な所感を伺います。

A:やはりカビ毒に関しては、毒の本体と致死量までの基本的なデータを示した上で、被害の実態を客観的に示す義務があると思います。ですから、あまり過敏にもならず、かつ油断もせずというのがこれからの取り扱いの基本だと思います。食品のカビ毒であるとかバクテリアが、殺菌すれば大丈夫だろうという考え方が間違っていることは雪印事件ではっきり分かったわけですから、その辺の注意を怠らないように進めていくことが重要だと思います。

Q:25日からシンガポールに行かれるということで、議会でも発言していた「米の輸出」について計画していることがあれば伺います。

A:奥州市は、全国の稲作面積の大体0.6%から1%ぐらいのシェアを持っています。今、食料安全保障の問題が出ている時に、きっちり作物としてキープしなければならない義務があると思います。米というのは、この地域で非常に作りやすい作物です。水田もこれだけ整備されていて、連作障害もありません。今回は一等米の比率が全国2位で、90%以上キープしました。作り方のスキルが蓄積されている中で、品質に自信が持てる米だと思います。アメリカへも輸出しているのですが、アメリカのスーパーでは冷めてもおいしいので寿司には全部奥州米を使っているそうです。今、輸出は伸びていて、県の輸出用の米は不足状態です。JAの方でも、これだけ追加で作ってくれと言われているけれど作付けが間に合わない状況です。米の輸出量というのは、今後ここまで持っていこうという具体的な策を進めることによって、休耕田や今まで諦めていた部分も、復活できる可能性があると思います。米の輸出でなかなか黒字が出ないというところがありますが、これは輸出ですからやり方によっては黒字が出ます。一つは消費地をどこに選ぶかというのがあります。オーストラリアの姉妹都市を訪問したときに、米の輸出の件でいろいろ業者と話してきましたが、スーパーでは大体10キロ1万円になります。農家から買って実際に売るまでに段階的な価格体系が出てくるのですが、そこで利益が出るやり方なのかどうかは予測できるわけです。それをきちっと押さえた上で進めれば、輸出米を作った方がプラスになるという形になると思っています。今回は東南アジアで県知事のトップセールスがあるので、どういう形で売り込もうとしているのかをまず学んできます。東南アジアやオーストラリアで輸出量をどう増やすのかは、恐らく今年度のうちにテストできると思います。その結果を見て、この価格体系で大丈夫だと思ったところでGOサインが出るというイメージです。

Q:公共交通を維持していくために、喫緊の課題に対して市としてどのようなことに取り組んでいくのか伺います。

A:バス交通には、基幹路線と支線があります。今でも支線は地区内交通などを行っていますが、いろんな形で工夫してできると思っています。基幹路線は民間に委託していますが、これだけ運転手不足と採算性の問題が出てくると、採算が取れるところしか受けない可能性が出てきます。やはりある程度、県と市町村で連携を取りながら進めるしかないというのは、岩手県市長会でも話されています。県は、三陸鉄道などいろんなところで赤字をこうむっていますが、足を確保することは行政の責任だと思いますので、少なくとも基幹路線については保持する姿勢を示してほしいと思っています。それから、支線に関しては、DXや住民の協力を得ながら、運びのシステムを作ることが重要です。これが中期的な話になるのか、短期でできる話なのかというのは、国で議論されているライドシェアも関係してきていますので、その規制緩和をしっかり見ながら、具体的なシステムを取り入れていこうと思います。
現在は、前沢地域をモデルにして、AIを使ったデマンド交通を導入する方向で動いています。それから、キャッシュレス決済システムの導入ということで、Suicaで乗降できるようにすることを考えています。あとは、デジタルサイネージを使って表示の部分で策を講じたいと思っています。今一番の課題は運転手の確保です。市として何らかの支援を行えないか検討して、できるタイミングでやりたいと思っています。
また、バスの位置情報などが確認できるサービスの提供によって、例えば、新幹線で来た人が駅から江刺に行こうとして、バスが今どこを走っているかが分かるようになります。そういうことがある程度分かれば、観光客の方の利便性を上げることにもつながると思います。都会の人は地下鉄を使うときに、こういったサービスがないと絶対無理ですから使い慣れています。それに対応できるようになることが、今年進んだところです。

Q:AIを使ったデマンド交通という話がありましたが、具体的にどういうものか伺います。

A:主に岩手県交通が担っている広域の基幹路線があり、そこから地域の方に伸ばす線と、地区内で動くバスがあります。基幹路線以外は、市営バスや地区にお願いして運行してもらっている交通があるのですが、今、前沢では、社会福祉協議会やタクシー会社に協力いただいて、公共交通を担ってもらっています。デマンド交通というのは、乗りたいところに行って、オーダーによって乗せてもらうものです。それも経路をアナログではなくて、AIを使って最短のルートを見出して運行します。そうすると、乗る方も運行を担う側も負担が少なくできるので、そういったことを試行してみようと思っています。来年度、実証から実装までやりたいと考えています。

この記事に関するお問い合わせ先

未来羅針盤課 広聴広報係
〒023-8501
岩手県奥州市水沢大手町1-1
電話番号:0197-34-2126
ファックス:0197-22-2533
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