The Cattle Museum
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ごあいさつ

 牛の博物館は、前沢町の郷土館として、着実に役割を果たしてきています。私は、この博物館を身近に捉え、友の会員としてのかかわりをもつことができることを誇りに思っております。
 年度ごとに力を入れている、干支にちなんだ企画展は、好評です。申年の平成16年には、「家族で楽しむ企画展2004 お猿さん」と題して企画展を催しました。その際に、本物の「厩猿」を展示したことがきっかけとなり、大学の先生方をお招きして、お話しを聞く機会を得ることが出来ました。
〔表紙写真〕
■厩猿
 所蔵:阿部勇氏(前沢町古城)
 その昔、猿は牛や馬の守護神として祀られ、厩猿信仰として農耕民の暮らしの中で静かに根付いてきたものであること。農家では、牛や馬の安産と健康を祈願したことはもちろん五穀豊穣を祈願するためのものとして伝えられてきたこと。町の境などで目にする庚申の石碑は、十二支の庚猿を祀り庚申講が盛んに行われてきたことを伝えるものである。など、先生方の研究の一端に触れるとともに、郷土前沢をより深く知ることが出来ました。 このたびは、その記録を「牛馬の守護神 厩猿信仰」としてまとめました。10周年を迎える牛の博物館は、これからも、さまざまな展示や体験教室などを企画していきます。私ども友の会は、この誇れる「牛の博物館」を今後も見守り続けていきたいと思います。

                           平成17年10月吉日
 牛の博物館友の会会長 菅野好子
東北地方の厩猿信仰 サルと人の関わり 形態学からみたサル 遺伝学と厩猿 資料