ウシの生物学 The Biology of Cattle
乳の出るしくみThe Physiology of Milk Secretion
牛乳は本来、子牛を育てるためのミルクなので、母牛が子牛を産んでから10ヶ月ほどの間だけ搾ることができます。牛の乳房にある乳腺細胞に血液が運ばれ、ミルクの成分をつくり出します。牛乳1リットルをつくるために、母牛の体の中で400~500リットルの血液を乳房に送り込む必要があります。1頭の牛からは、1日で25~40リットルの牛乳が搾られます。
子牛が母牛の乳房に触れたり乳を吸うことによって起こる排乳反射によって下垂体からオキシトシンというホルモンが分泌され、乳が乳房から乳頭へ下り、子は乳を吸いやすくなります。このホルモンは、子牛を母牛に見せた時にも分泌されます。今でも、これらの生理現象を利用して、乳を搾りやすくして搾乳を行っている地域があります。

主な展示資料
- 原始的な搾乳法パネル
- 乳のでるしくみパネル
- 牛乳缶
- ホルスタインツルータイプ