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ウシの生物学 The Biology of Cattle

和牛の起源The Origin of WA-GYU

純粋な日本のウシであると考えられている見島牛・口之島牛を見ても、日本在来のウシは小柄で前半身がしっかりとして、牛車や荷車をひく役用に適したウシだったと考えられます。鎌倉時代に描かれた國牛十図には、各地域特有の牛の姿が描かれていますが、がっしりとした前半身や、多様な毛色を見ることができます。

では、日本のウシは、どこからやってきたのでしょうか。現在では、古墳時代の後期に、朝鮮半島経由で入ってきたという説が定説になっています。遺伝的に見ると、日本のウシは、インドや東南アジアの南方系のウシよりも、中国やヨーロッパのウシと近いことが分かります。また、日本短角種の祖先である南部牛は、朝鮮半島からではなく、北方から連れてこられたという説があり、遺伝子の解析からも、ロシア系のウシと近いことが分かっています。

和牛の起源 和牛の起源

主な展示資料

  • 和牛祖先の渡来経路と家畜牛の起源地パネル
  • 第1回内国勧業博覧会岩手出品牛写真
  • 口之島牛はく製
  • 国牛十図(複製)

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