文字サイズ:標準

ウシの生物学 The Biology of Cattle

動物の歯Teeth

ウシには、上あごの切歯と犬歯がありません。そのかわりに、まな板のように硬くなった歯ぐき(歯床版)が発達しています。長い舌で口の中に巻き込まれた草は、この歯床板と下あごの切歯でかみ切られます。下あごの犬歯は、必要がないので切歯のようになり、切歯といっしょにならんでいます。臼歯は、臼のようになっていて、あごにしっかりと固定されています。下あごを横に動かして硬い草をすりつぶします。

これに対して肉食動物は、獲物をしとめるための犬歯が発達していて、臼歯も肉を切り取るナイフのように変化しました。また、雑食動物は、なんでも食べられるように、切歯、犬歯、臼歯がきちんとそろっています。

哺乳類の歯は、切歯、犬歯、臼歯のように形が異なるので「異形歯性」といいます。これに対して哺乳類以外の動物では、全ての歯が同じ形をしているので「同型歯性」と言われています。ウシも、人間と同じように子供の歯から大人の歯に生えかわりますが、それを利用して年齢を知ることができます。また、子供の歯のすぐ下に、大人の歯が準備されている様子を見ることもできます。

動物の歯

動物の歯

主な展示資料

  • ウシ頭蓋骨
  • ピューマ頭蓋骨
  • ネコ頭蓋骨
  • イノシシ頭蓋骨
  • ビーバー頭蓋骨
  • ミシシッピーワニ頭蓋骨
  • ウシの切歯模型
  • ウシの下顎断面
  • マンモス臼歯化石
  • ティラノサウルス歯化石(複製)

◆[ウシの生物学]メニューへ戻る◆