佐藤洋平さん

佐藤洋平さん

地元の農業高校を卒業後、野菜の栽培技術を学ぶため滋賀県の農業専門学校に進学。卒業後、Uターンし、祖父が営む奥州市江刺の「江刺菊池農園」に就職。

Q.専門学校卒業後、奥州市へUターンしたきっかけは?

高校時代から農業の道に進むことを決めていて、祖父の農園で働きながら、ゆくゆくは独立して農園を継げるようになりたいと思っていたので、Uターンは元々視野に入れており、自然な流れでした。

Q.奥州市にUターン後、仕事面ではどんなことを感じましたか?

菊池農園がメインに取り扱うのは、学校ではあまり習わなかった野菜苗の栽培(育苗)でした。栽培方法はもちろん、鍬の持ち方ひとつまで変わってくるので、最初はスムーズには行きませんでした。就職して8年経ちますが、今も修行の身です。

Q.周囲を取り巻く環境に変化はありましたか?

専門学校にいたのは同年代の男子ばかり。みんな力仕事はお手のもので作業のスピードも早い。対して、農園に働きに来ている人は、ほとんどが60歳以上。スピードや力は自分よりないかもしれないけれど、技術や作業の感覚、知識は格段に優れている大先輩。力仕事のときなどは頼りにされて嬉しい反面、その他は学ぶことばかりでした。専門学校時代とは違う作業のやり方に慣れるまで2年くらいかかりましたね。

Q.現在は産直で『青空講習会』をされているそうですね?

Uターンして5年ほど経った頃、暮らしにも仕事にも余裕が出てきて、産直のお客さんの声を聞く機会が増えました。すると「にいちゃん、この苗ってどう育てたらいい?」「おすすめの品種ある?」など、栽培に関する質問を受けるようになったんです。これらのコミュニケーションからヒントを得て、実際に苗売り場で苗を片手に、栽培の具体的な手順や豆知識などを解説する『青空講習会』を不定期で開催しています。『青空講習会』をきっかけに、同じ売り場に苗を出している他の農家さんとも交流が増えました。おたがいの苗をお客さんにすすめたり、売り場全体を盛り上げようというムードが高まっています。

Q.趣味の時間や休日の過ごし方を教えてください。

コーヒーとジャズが好きなので、休日は自宅で豆を焙煎してコーヒーを淹れたり、ジャズ喫茶で過ごしたりもします。釣りも好きで、農閑期になる冬や、出勤前の時間を見つけて釣りに出かけています。たくさん釣れたら親戚や友人宅に届けたりもしています。仕事だけでなく遊びも四季に結びついていますね。暑くなってきてブリが釣れるようになったなとか、そろそろわかさぎシーズンだなとか。

佐藤洋平さん